健康食品、自然派化粧品、美味しい食品なら世田谷自然食品

世田谷自然食品公式SNS

LINE連携でもっと便利に!

マイページへのログインがかんたんに!
おトクな情報、お知らせも定期的にお届け!

閉じる
世田谷自然食品がお届けする「せたがや日和」
郷土料理|たっぷり野菜とそば団子「柳ばっと」であたたまろう(岩手県)

郷土料理|たっぷり野菜とそば団子「柳ばっと」であたたまろう(岩手県)

そば粉を麺状に切る「そば切り」がはじまったのは、江戸時代の頃。古くからそばの実が採れた土地では「そば切り」以前に作られた、そば粉を使ったさまざまな郷土料理が残っています。今回ご紹介するのは、岩手県北部の郷土料理で、ユニークな形のそば団子が入った「柳ばっと」。野菜たっぷりのあたたかい汁に、つるりとした食感の団子がおいしい滋味に富んだメニューです。


そば粉を麺状に切る「そば切り」がはじまったのは、江戸時代の頃。古くからそばの実が採れた土地では「そば切り」以前に作られた、そば粉を使ったさまざまな郷土料理が残っています。今回ご紹介するのは、岩手県北部の郷土料理で、ユニークな形のそば団子が入った「柳ばっと」。野菜たっぷりのあたたかい汁に、つるりとした食感の団子がおいしい滋味に富んだメニューです。

画像提供:岩手県観光協会

「柳ばっと」とは

良質なそばを生産する岩手県北部の名物といえば、わんこそばが有名です。食べる様子もユニークで人気のあるわんこそばですが、ここではそばを使ったもうひとつの素朴な郷土料理「柳ばっと」をご紹介します。

岩手県北部で親しまれる「柳ばっと」は、そば粉を熱湯で練って平たい団子状にしたタネと、根菜やキノコ類などを一緒にだし汁で煮た汁物の料理。団子が柳の葉のような見た目になっているのが大きな特徴です。しょう油仕立てにする場合と、味噌仕立てにする場合があり、各家庭でレシピに細かい違いがあります。

団子状にすることで、そばの消化吸収を助ける

そば粉は熱湯を加えて練ることで、そば粉に含まれるでんぷんがアルファ化(のり状に変化すること)します。アルファ化することで消化吸収がよくなり、そばの栄養を効率よく摂ることができます。

そのアルファ化が期待できるメニューのひとつは「そばがき」。そば粉を熱湯で練るだけで子どもでも作ることができるので、幼少期のおやつだったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。子どもは砂糖やしょう油をつけておやつとして、大人はそのままお酒のアテとして食べることが多いようです。

そば粉に小麦、芋……はっとのいろいろ

柳ばっとの「柳」は、そばで作った団子の形に由来しています。では、「ばっと」とは何を指すのでしょうか。江戸時代、この地域の農民はそばを食べることを禁止された時期がありました。しかし、たくましい農民たちは「これはそばではなく、柳ばっと」といって、柳型のそば団子を作って食べていたとされています。柳ばっとの「ばっと」は、禁止された事柄を意味する「法度」からきているというのが一説です。

「食べることを禁止=ご法度」だったことで、その名がついた郷土料理はほかにもあります。例えば栃木県や宮城県の北部で食べられている小麦団子入りの「法度汁」は、おいしくて食べすぎてしまうため、質素倹約を旨とする徳川光圀公から禁止されたという説や、上納するべき小麦粉で団子を作っていたという説があります。

法度汁については、以下の記事も参考にしてみてください。

また、青森県ではじゃがいもを団子にした「いものおづけばっと」という郷土料理があります。こちらは「ご法度」が由来したという説が明確にはありませんが、「ご法度→はっと→団子状のもの」というように変化したものかもしれません。もう一説には、中華料理のワンタン(餛飩)が「ふんとぅん」「うんどん」「ほえとえ」となまって、はっと・うどん・ほうとうなどに分化していったという説もあります。

いものおづけばっとについては、以下の記事を参考にしてみてください。

料理の名付けの由来は諸説あるのが普通で、その土地の歴史を反映しているものも多くあります。ご自身の郷土の料理も、名前の由来を調べてみると意外な発見があるかもしれませんね。

柳ばっとのレシピ

柳ばっとのレシピは、そば団子が入る以外は、すまし汁やみそ汁の作り方と変わりません。野菜や鶏肉など、好みの具材をたっぷり入れるのがおすすめです。

<材料(2人分)>
(団子)
そば粉…80グラム
熱湯…50ミリリットル

(そのほかの具材)
鶏肉、にんじん、ごぼう、大根、しめじ、えのきだけ、ネギなど…お好みの量

(汁)
だし汁…500ミリリットル
しょう油・酒…各大さじ1
※味噌をベースにしてもよい。その場合、しょう油は使わず味噌適量、酒大さじ1を用意。

<作り方>

  1. 団子以外の具材は、食べやすく切っておく。
  2. そば粉の分量から40グラムほど、手粉用に分けておく。
  3. ボウルに残りのそば粉(40グラム)を入れ、少しずつ熱湯を加えて耳たぶくらいの固さになるまでこねる(やけどに注意)。
  4. 3で作ったものを指先くらいの大きさにちぎり、手粉をつけながら薄く伸ばして柳の葉の形に整える。
  5. 鍋にだし汁を煮立たせて、団子以外の具材を入れる。
  6. アクをとり、火が通ったところで4で作った団子を入れる。すまし汁の場合はここでしょう油・酒を入れる。
  7. 団子が浮き上がってきたら、火が通ったサイン。みそ汁の場合はここで味噌を入れる。
  8. 味をみて、しょう油・塩(分量外)・味噌で味を調えてできあがり。

野菜たっぷりの汁物は、1品だけでもしっかり栄養と満足感があります。そこに柳型のそば団子が入れば、柳ばっとに早変わりです。初めての方には新鮮、地元の方には懐かしい柳ばっとを、本日の夕食に召し上がってみてはいかがでしょうか。

関連する投稿


健康メニュー|朝食をちょっとした工夫でヘルシーに

健康メニュー|朝食をちょっとした工夫でヘルシーに

朝食は、1日のスタートを切るための大事な栄養源です。できるだけ栄養バランスのとれたヘルシーメニューを摂りたいものですが、毎朝続けるのはなかなか難しいと感じている方は多いのではないでしょうか。今回は、少しの工夫で朝食をヘルシーにするコツをご紹介します。


健康メニュー|春の郷土寿司、全国津々浦々の美味しさを訪ねて

健康メニュー|春の郷土寿司、全国津々浦々の美味しさを訪ねて

春の旬の食材が味わえる「郷土寿司」。古くから保存食としてや、お祭りやお祝いの席で食べられてきた趣のある料理で、地域ごとにさまざまな個性を持っています。今回は、長く愛され続けてきたその歴史や味わいについて詳しくご紹介します。


健康メニュー|旬の食材をあしらい、四季を感じる「お吸い物」

健康メニュー|旬の食材をあしらい、四季を感じる「お吸い物」

日々の食卓を彩る、上品な味わいの「お吸い物」。起源は奈良時代まで遡り、当時の文献にはお吸い物の元となった「羹(あつもの)」の記載が残っています。室町時代には「吸い物」と呼ばれるようになり、江戸時代には具材の数が増え、季節ごとに趣向を凝らしたお吸い物が登場したといわれています。今回はお吸い物の基本から主役となる具材、お吸い物をいただくマナーをご紹介します。


健康メニュー|頭に体にだんぜんヘルシー! 手軽に魚料理を取り入れるコツ

健康メニュー|頭に体にだんぜんヘルシー! 手軽に魚料理を取り入れるコツ

魚を食べることは体にいいと分かっているのに、調理の手間や骨が苦手といった理由で敬遠する方も多いよう。実際、どの世代でも性別に関わらず魚の摂取量は減少しています。そんな今だからこそ知ってほしい、魚を食べることのメリットや、手軽に食事に魚を取り入れるコツをご紹介。今より少しだけ魚を食べることからはじめましょう!


野菜の豆知識|おいしい柑橘のキーワード「タンゴール」って知ってる?

野菜の豆知識|おいしい柑橘のキーワード「タンゴール」って知ってる?

柑橘類にはさまざまな品種がありますが、みかんやオレンジという異なる品種をかけ合わせた「タンゴール」は、それぞれの柑橘類の特徴を持ち合わせた柑橘類です。今回は、タンゴールの基本と代表的なタンゴールについて解説します。


最新の投稿


健康習慣|寿命を延ばすスポーツ第1位はテニス、その理由とは?

健康習慣|寿命を延ばすスポーツ第1位はテニス、その理由とは?

人生100年時代に向けて寿命の捉え方も変化し、日常を制限なく生活できる期間とされる健康寿命への関心が高まっています。健康的な人生の時間を延ばすには、どんな生活を送るといいのでしょう。近年の研究では、テニスをする人はまったくしない人に対して死亡率が47%少なく、習慣化している人は平均寿命が9.7年も長いことが分かっています。今回は、テニスの習慣化による健康効果や寿命を延ばす理由について解説します。


健康メニュー|朝食をちょっとした工夫でヘルシーに

健康メニュー|朝食をちょっとした工夫でヘルシーに

朝食は、1日のスタートを切るための大事な栄養源です。できるだけ栄養バランスのとれたヘルシーメニューを摂りたいものですが、毎朝続けるのはなかなか難しいと感じている方は多いのではないでしょうか。今回は、少しの工夫で朝食をヘルシーにするコツをご紹介します。


楽しいコミュニケーションで心身の健康アップ!

楽しいコミュニケーションで心身の健康アップ!

コミュニケーションの大切さや、心身の健康維持に効果的なポイントをご紹介します。


健康メニュー|春の郷土寿司、全国津々浦々の美味しさを訪ねて

健康メニュー|春の郷土寿司、全国津々浦々の美味しさを訪ねて

春の旬の食材が味わえる「郷土寿司」。古くから保存食としてや、お祭りやお祝いの席で食べられてきた趣のある料理で、地域ごとにさまざまな個性を持っています。今回は、長く愛され続けてきたその歴史や味わいについて詳しくご紹介します。


健康習慣|毎月違う品種が開花する、花の女王「バラ」を愛でる

健康習慣|毎月違う品種が開花する、花の女王「バラ」を愛でる

華やかで愛情を表現する花の代表格といえる「バラ」。バラは5~6月に咲くのが一般的ですが、品種によっては1年を通して楽しめるのも特徴です。今回は、バラが咲く時期やバラの花言葉、さまざまな健康効果も期待できるバラ茶やバラの香りについてご紹介します。