健康習慣|あなどれない香りの力、快眠に導くアロマオイルの使い方
寝苦しい熱帯夜が続くと、普段寝つきがよい人でもうまく眠ることができないもの。そこで今回は、快眠におすすめの香りと、はじめてでも楽しめる、アロマオイルの簡単な使い方をご紹介します。ベッドに入る前にぜひ試してみてください。また、好きな香りを使って作る、便利なアロマスプレーの作り方もご紹介。枕やパジャマにシュッとひと吹きすれば、清涼感とやすらぎに包まれます。
寝苦しい熱帯夜が続くと、普段寝つきがよい人でもうまく眠ることができないもの。そこで今回は、快眠におすすめの香りと、はじめてでも楽しめる簡単な使い方をご紹介します。ベッドに入る前に、ぜひ試してみてください。また、好きな香りを使って作る、便利なアロマスプレーの作り方もご紹介。枕やパジャマにシュッとひと吹きすれば、清涼感とやすらぎに包まれます。
香りと気持ちの不思議な関係
焼き立てパンの香りがして急におなかがすいてきたり、コーヒーの香りにほっとしたり、反対に、悪臭を感じて食欲が失せたり……そんな経験はありませんか。これは、人が嗅覚を使って、においを放つものが自分にとって有益か危険かを、文字通り“嗅ぎ取る”能力を持っているからです。
香りが人の心や体に作用する仕組みを利用したアロマテラピー(芳香療法)は、すでにフランスやベルギーの医療現場で用いられ、日本でも西洋医学を補完する代替医療として導入が進められています。香りを使って不調を整えることは、科学的にも証明された確かな方法なのです。
アロマテラピーで使うアロマオイル(精油)は、リラックス、イライラ解消、やる気アップなど、目的別に香りを選んで楽しむのがコツ。今回は、寝苦しい夏の睡眠を助ける香りを選びました。さっそく見ていきましょう。
夏の快眠に効果的なおすすめのアロマオイル
夏の不眠の原因は、気温と湿度の高さによる不快感、連日の暑さによる体力の消耗、食欲不振などがあります。この時期には、ストレスを緩和しながら涼も添える、爽やかな香りがおすすめです。ここでご紹介するアロマオイルは、アロマショップなどで入手できる一般的なもの。その日の気分でミックスして使ってみるのもよいでしょう。
■安眠へ導く「ラベンダー」
古くから心身の浄化のために使用され、医療や介護施設でも取り入れられているアロマオイルの代表的な存在。独特の花の甘い香りと、嗅いだあとにうっすらと残る爽やかさが特徴です。初心者にも扱いやすく、利用範囲も広い万能アロマとして知られています。
■緊張・だるさの緩和に「シダーウッド」
私たちにはなじみ深いヒノキに近い香りで、森林浴のような清々しさが感じられます。緊張や倦怠感を緩和し、安心感を与える香りです。浴槽に2~3適入れて入浴すると、ヒノキ風呂のような心地よさが得られます。
■体感温度を下げる「ミント」
空気が洗われるようなスーッとした清涼感のあるミント。薬局では「ハッカ油」として売られています。眠気覚ましにも利用されますが、ほんのりと香るくらいの強さに調整することで、寝苦しい夜に涼を与えてくれます。リフレッシュとリラックス、どちらにも使える便利な香りです。
ミントについては、下記の記事も参考にしてみてください。
はじめてのアロマ、まずは手軽な方法から
アロマオイルの使い方はさまざまですが、最初はどんなことができるか戸惑ってしまうもの。まずは気に入った香りを1つ購入して、ここでご紹介する方法を試してみてください。
■レンジで手軽「アロママグカップ」
水を入れたマグカップをレンジで加熱して、温まったお湯にアロマオイルを1~2滴。立ち上る水蒸気を吸い込んで香りを楽しみます。
■ぐっすり眠れる「アロマ足湯」
疲労回復や冷え性改善、むくみ取りにも効果的な足湯に、アロマオイルを2~4滴。バケツを使った気軽な足湯で、アロマ効果も狙いましょう。
足湯については、下記の記事も参考にしてみてください。
■疲れも痛みも和らぐ「アロマホットタオル」
タオルを湿らすための水に、アロマオイルを1~2滴。あとはレンジでチンするだけでアロマホットタオルの出来上がりです。鼻に近い目や肩に使うのが特におすすめです。
蒸しタオルについては、下記の記事も参考にしてみてください。
アロマスプレーの作り方・使い方
香りのある生活に慣れてきたら、次は手作りのアロマスプレーにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。自作は安価にたくさん作れるので、市販のスプレーを購入するよりとても経済的。寝る前の枕やパジャマに、お出かけ時のハンカチやマスクにシュッとひと吹き。いつでもどこでもリラックスできます。先述した「夏の快眠に効果的なおすすめのアロマオイル」をミックスして、オリジナルの快眠スプレーを作ってみるのもいいですね。
作り方はとても簡単なので、見ていきましょう。
- お好きなアロマオイル
- 無水エタノール
- 精製水
- スプレー容器
<作り方(60ミリリットル)>
- 無水エタノール20ミリリットルとアロマオイル20滴程度を加える。
※肌に直接つけるものにしたい場合は、オイルは半量以下に調整してください。 - スプレーを軽く振って混ぜます。
- 精製水を40ミリリットル加え、フタをしてよく振り混ぜたら完成です。
作りたい量に対して、無水エタノールは全体量の1/3、精製水は2/3と覚えておきましょう。
アロマオイルの量は無水エタノールが20ミリリットルなら20滴、10ミリリットルなら10滴、5ミリリットルなら5滴……という具合です。肌につける場合は、アロマオイルは半量以下に減らしましょう。
体力も食欲も奪われがちな夏を乗り切るには、しっかりと休養をとることが一番です。なかでも睡眠は体力回復の要で、しっかり眠れれば食欲も出てきます。アロマスプレーやアロマを活用して、疲れた体をリラックスに導いていきましょう。
就寝時の熱中症対策は、こちらの記事も参考になります。ぜひご一読ください。
アロマをうまく活用して、これからの夏を乗り切っていきましょう。
関連する投稿
健康習慣|寿命を延ばすスポーツ第1位はテニス、その理由とは?
人生100年時代に向けて寿命の捉え方も変化し、日常を制限なく生活できる期間とされる健康寿命への関心が高まっています。健康的な人生の時間を延ばすには、どんな生活を送るといいのでしょう。近年の研究では、テニスをする人はまったくしない人に対して死亡率が47%少なく、習慣化している人は平均寿命が9.7年も長いことが分かっています。今回は、テニスの習慣化による健康効果や寿命を延ばす理由について解説します。
華やかで愛情を表現する花の代表格といえる「バラ」。バラは5~6月に咲くのが一般的ですが、品種によっては1年を通して楽しめるのも特徴です。今回は、バラが咲く時期やバラの花言葉、さまざまな健康効果も期待できるバラ茶やバラの香りについてご紹介します。
寒い季節に出番の多い使い捨てカイロですが、屋外で使うだけになっていませんか?カイロは風邪のひきはじめや、手足・おなか・全身の冷え緩和と幅広く使えます。最近は機能もアップしていますので、さまざまなシーンで役立ちます。体調のくずれ、冷え、疲れ、だるさなどに、カイロを使ってからだを養生することもできます。今回は、貼るタイプのカイロの活用法を中心にご紹介します。
秋から冬にかけては、日に日に乾燥が厳しくなります。この時期の風邪は、喉の痛みからはじまる方も多いもの。なかには、この季節になると、喉からくる風邪に悩まされている方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、喉の痛みがつらい時にすぐ試したい、さまざまな対処法やおすすめの生活習慣についてご紹介します。
「美容のため」というイメージが強い保湿ケア。きれいでいるために欠かせなお手入れですが、肌の乾燥が進んでしまうと美容はもとより健康面でも弊害が出てしまいます。乾燥すると肌が美しく見えないだけでなく、かゆみや湿疹などの症状に悩まされることもあります。今回は、健やかな美肌を守るための保湿について、見直したいポイントをご紹介します。
最新の投稿
健康習慣|寿命を延ばすスポーツ第1位はテニス、その理由とは?
人生100年時代に向けて寿命の捉え方も変化し、日常を制限なく生活できる期間とされる健康寿命への関心が高まっています。健康的な人生の時間を延ばすには、どんな生活を送るといいのでしょう。近年の研究では、テニスをする人はまったくしない人に対して死亡率が47%少なく、習慣化している人は平均寿命が9.7年も長いことが分かっています。今回は、テニスの習慣化による健康効果や寿命を延ばす理由について解説します。
朝食は、1日のスタートを切るための大事な栄養源です。できるだけ栄養バランスのとれたヘルシーメニューを摂りたいものですが、毎朝続けるのはなかなか難しいと感じている方は多いのではないでしょうか。今回は、少しの工夫で朝食をヘルシーにするコツをご紹介します。
コミュニケーションの大切さや、心身の健康維持に効果的なポイントをご紹介します。
春の旬の食材が味わえる「郷土寿司」。古くから保存食としてや、お祭りやお祝いの席で食べられてきた趣のある料理で、地域ごとにさまざまな個性を持っています。今回は、長く愛され続けてきたその歴史や味わいについて詳しくご紹介します。
華やかで愛情を表現する花の代表格といえる「バラ」。バラは5~6月に咲くのが一般的ですが、品種によっては1年を通して楽しめるのも特徴です。今回は、バラが咲く時期やバラの花言葉、さまざまな健康効果も期待できるバラ茶やバラの香りについてご紹介します。