健康習慣|ミントの香りを取り入れて 暑い季節を爽やかに
お口のケア用品やお菓子などの風味でおなじみのミント。あのスーッとした清涼感のある香りを、暑い季節を爽やかに過ごすために、生活の中に取り入れてみてはいかがでしょうか。今回は、「ミント」の由来と、夏にぴったりの活用法をご紹介します。
お口のケア用品やお菓子などの風味でおなじみのミント。あのスーッとした清涼感のある香りを、暑い季節を爽やかに過ごすために、生活の中に取り入れてみてはいかがでしょうか。今回は、「ミント」の由来と、夏にぴったりの活用法をご紹介します。
料理だけでなく治療薬にも使われてきた「ミント」
「ミント」は、シソ科ハッカ属の植物の総称です。純粋種は25種類ですが、大きく縮れの入った葉が特徴のスペアミント、湿地植物であるウォーターミント、この2つが交配して生まれたペパーミント、このように、交配から生まれたハッカ属の仲間は、名前のついたものだけでも2,300種類以上もあるといわれています。
ミントは、料理や飲み物などの香りづけ、アロマテラピーなどで広く利用されています。例えばモロッコでは、「お茶といえばミントティー」といわれるほど定番の飲み物で、各家庭にミントティー用の銀のティーセットがあり、1日に10杯飲む人も珍しくないのだとか。
また、代表的なミントのひとつ、ペパーミントの香り成分である「メントール」には鎮痛、殺菌、口臭予防などの効果があり、欧米やその植民地では、古くからミントは頭痛や消化不良などの薬とされてきました。実は、ミントは日本でも「薄荷(ハッカ)」の別名で古くから親しまれ、現在も、発熱や胃の不調などを整える漢方薬として医療目的で用いられています。昔は、目がはれて熱を持った時にミントの葉を貼っていたそうで、“目に貼る草”に由来すると思われる「めぐさ」「めはりぐさ」などの別名も残っています。
ミントの精油「ハッカ油」は香りに加えて体感温度を下げる
ミントを食用やお茶にする場合は生の葉や乾燥葉を直接使いますが、香りを手軽に取り入れたい場合は、乾燥したミントから抽出した精油「ハッカ油」が便利。
ハッカ油は、蒸発する際に周囲の熱を奪う性質を持っていますから、清涼感のある香りで爽やかな気分にしてくれるだけでなく、実際の体感温度も下げてくれます。気温の高い夏を快適に過ごすためにも、ぜひ活用したいミント製品なのです。
続いては、ハッカ油を使った香り活用法を見ていきましょう。
■ミントの香り活用法1:風の通る場所にハッカ油を
窓や扇風機など、風の通る場所にハッカ油を使うと、爽やかで涼しい風がお部屋に広がります。
例えば、ハッカ油を数滴垂らした水に雑巾を浸け、絞って網戸や扇風機を拭いてみれば、涼しい空気も香りも広がりますし、虫よけやカビ予防も期待できます。
素焼きや石こうのアロマストーン(精油を染み込ませる石)、脱脂綿などにハッカ油を染み込ませて、風が通る窓際に置くのも効果的です。
■ミントの香り活用法2:お風呂に取り入れる
浴槽に溜めたお湯にハッカ油を数滴垂らすと、温まるのに爽やかな、夏の体にうれしいお風呂に。湯上がりも熱がこもりにくく快適です。シャワーだけの時は、市販のハッカ油スプレーか、無水エタノールまたは消毒用エタノールにハッカ油を混ぜ、スプレー容器に入れたものをバスタオルに吹きかけてみましょう。体を拭くと、スーッと爽やかな拭き上がりを味わえます。
■ミントの香り活用法3:頭皮マッサージに取り入れる
頭皮マッサージ用のブラシや指先にハッカ油を垂らしてマッサージすると、髪の中にこもりがちな熱がスッと引いて快適に過ごせます。ただし、顔に近く香りを吸い込みやすいので、刺激が強過ぎないよう、1滴ずつ試しながらやってみましょう。
■ミントの香り活用法4:身の回りのものに香りをまとわせる
ハンドタオルやポケットティッシュケースなど、身の回りのものの目立たないところにハッカ油を少量つけておくと、手にするたびに爽やかな香りでリフレッシュできます。特にハンドタオルは、汗をぬぐうとともに体感温度を下げられますからおすすめです。ただし、ハッカ油の原液は刺激が強いので、肌に直接触れやすいところを避けたり、ハッカ油スプレーなどの薄めた状態でつけるようにしましょう。
クーラーや扇風機を上手に使うことも大事ですが、こういった方法で涼をとるのもまた、素敵な夏の過ごし方ですよね。刺激が強くなり過ぎないよう、少しずつ試しながら、自分やご家族に合うミントの活用法を見つけてみてはいかがでしょうか。
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