健康食品、自然派化粧品、美味しい食品なら世田谷自然食品

世田谷自然食品公式SNS

LINE連携でもっと便利に!

マイページへのログインがかんたんに!
おトクな情報、お知らせも定期的にお届け!

閉じる
世田谷自然食品がお届けする「せたがや日和」
語源・由来|「こけら落とし」「茶番」 芝居にまつわる言葉

語源・由来|「こけら落とし」「茶番」 芝居にまつわる言葉

夏も終わりに近づき、文化の秋、芸術の秋がやってきます。展覧会や観光などもいいものですが、歌舞伎に落語、ミュージカルに現代劇など、劇場に足を運ぶのも、とりわけ心が浮き立つもの。今回は、芝居にまつわる「こけら落とし」と「茶番」のふたつの言葉の語源をご紹介します。


夏も終わりに近づき、文化の秋、芸術の秋がやってきます。展覧会や観光などもいいものですが、歌舞伎に落語、ミュージカルに現代劇など、劇場に足を運ぶのも、とりわけ心が浮き立つもの。今回は、芝居にまつわるふたつの言葉の語源をご紹介します。

こけら落とし

劇場や映画館が新築・改築をして初めて行う興行を「こけら落とし」といいます。「こけら落とし公演」といった使い方で耳にすることが多いのではないでしょうか。演劇関係だけでなく、公的な施設や場所の開場の際にも用いられます。
この「こけら」とは何か、ご存じでしょうか?漢字で書くと「杮」あるいは「木屑」。こけらとは材木を斧や小刀で削った時にできる、削屑や木片のことなのです。工事の最後に屋根に残った削屑、「こけら」を払い落した様子が転じて、新築・改築した劇場などでの初公演を表す言葉となりました。

こけらの漢字「杮」の諸説

「こけら」は漢字では「杮」と書きます。「柿(かき)」とよく似ていますが実は別の漢字。柿(かき)のつくりは鍋蓋に「巾」と書きますが、こけらの字のつくりは鍋蓋ではなく、縦棒1本で貫かれています。ですから、柿(かき)は9画ですが、杮(こけら)は8画と1画少ないのです。

このふたつの字の違いには諸説あり、昔から規範として使われてきた字書・辞典にも、この2字は同じ字とされていたり、別の字とされていても現在の使い方と逆とされていることもあり、区別は必ずしも明確なものではないのだそう。とはいえ、現在ではこのふたつの字は使い分けられているので、覚えておくといいですね。

茶番

「とんだ茶番だ」など、「茶番」を使ったセリフはよくテレビドラマなどで使われていますよね。下手な嘘芝居を見抜いた主役が、だまそうとした面々に言い放つ姿はスカッとするもの。付き合いきれないようなドタバタななりゆきに、あきれて出てくる一言として使われる時もあります。
底の見え透いたばかばかしい行為や物事をさして「茶番」もしくは「茶番劇」といいますが、「茶番」とはそもそも文字のごとく「茶の接待をする人」のことでした。それがなぜ、このような使われ方をするようになったのでしょうか。

茶汲み役の大部屋俳優による滑稽芝居から

江戸時代、歌舞伎の大部屋にいる下級の俳優たちは茶汲み役も受け持っており、これを「茶番」といいました。そして、「茶番」の彼らが楽屋の慰みに始めた、手近なものを用いて行う滑稽な寸劇や話芸が広まり、これが「茶番狂言」と呼ばれるようになります。
茶番狂言にも2種類あり、かつらや衣装をつけて行う寸劇は「立茶番(たちちゃばん)」、しゃれや滑稽を述べ立てる話芸は「口上茶番(こうじょうちゃばん)」といいました。いわば楽屋ネタだったものが江戸の末期には大流行したといいますから、大部屋俳優たちの気の利いたおふざけや、あるいは下手ぶりがよほど庶民に受けたのでしょう。
ここから転じて、下手な芝居や、底の見え透いたばかばかしい行為のことを、茶番劇、茶番というようになったといいます。

役者と観客の舞台を愛する気持ちが、伝統を作り上げ、芝居から生まれた言葉を今の世に残すこととなりました。演劇は今も昔も大衆娯楽の華。おしゃれをして、劇場に行き、笑って泣いて感動するのは、気分を若々しく保つのによいかもしれませんね。

関連する投稿


散策|新緑の時期に歩きたい、自然豊かな観光地5選

散策|新緑の時期に歩きたい、自然豊かな観光地5選

ゴールデンウィークから初夏にかけては、陽気に誘われて過ごしやすい時季です。そこで今回は、これまでご紹介してきた旅記事のなかで、「丸山千枚田」「奥入瀬渓流」「尾瀬国立公園」などの、新緑が美しい自然豊かな観光地や散策ルートをご紹介します。


日常生活マナー|いまさら聞けない、クレジットカードの使い方

日常生活マナー|いまさら聞けない、クレジットカードの使い方

キャッシュレス決済を利用する方が増えるなか、最も使用されているのがクレジットカード。しかし、これまでクレジットカードをあまり使用されていなかった方や、これからクレジットカードの使用を考えている方には分からないことも多いのではないでしょうか。そこで今回は、いまさら聞けないクレジットカードの使い方や、注意したいポイントについてご紹介します。


語源・由来|「お雑煮」「羽根つき」 正月にまつわるめでたい由来

語源・由来|「お雑煮」「羽根つき」 正月にまつわるめでたい由来

季節ごとの習わしや行事食は多々あれど、中でもお正月にまつわるものは、多く現代に残っています。今は簡略化されてしまって、そもそもの由来に思いを馳せることは少なくなっているかもしれません。今回は「お雑煮」と「羽根つき」が始まった理由や、言葉の意味をご紹介します。


イベント事のマナー|年の前半の締めくくり「夏越の祓」で、後半も健やかに

イベント事のマナー|年の前半の締めくくり「夏越の祓」で、後半も健やかに

6月の終わりに行われる「夏越の祓(なごしのはらえ)」は、半年分の穢れを祓って夏を迎え、残りの半年を健やかに過ごすための神事。日本各地の神社で行われ、基本的にどなたでも参列できます。今回は、年の前半の締めくくりである夏越の祓について、また、茅の輪(ちのわ)くぐりのふるまい方についてご紹介します。


散策|美しい渓流や苔に癒やされる川沿い散策「奥入瀬渓流」(青森県)

散策|美しい渓流や苔に癒やされる川沿い散策「奥入瀬渓流」(青森県)

十和田八幡平国立公園(青森県)を代表する景勝地のひとつが「奥入瀬(おいらせ)渓流」です。十和田湖から流れ出る奥入瀬渓流は、国指定の特別名勝、天然記念物にも指定されています。四季折々の自然が満喫でき、遊歩道もしっかり整備されています。高村光太郎作の乙女の像でも知られる十和田湖と合わせての散策がおすすめで、ガイド付きのネイチャーツアーも開催されています。「星野リゾート奥入瀬渓流ホテル」で大人で優雅なリゾートも楽しめます。


最新の投稿


健康習慣|寿命を延ばすスポーツ第1位はテニス、その理由とは?

健康習慣|寿命を延ばすスポーツ第1位はテニス、その理由とは?

人生100年時代に向けて寿命の捉え方も変化し、日常を制限なく生活できる期間とされる健康寿命への関心が高まっています。健康的な人生の時間を延ばすには、どんな生活を送るといいのでしょう。近年の研究では、テニスをする人はまったくしない人に対して死亡率が47%少なく、習慣化している人は平均寿命が9.7年も長いことが分かっています。今回は、テニスの習慣化による健康効果や寿命を延ばす理由について解説します。


健康メニュー|朝食をちょっとした工夫でヘルシーに

健康メニュー|朝食をちょっとした工夫でヘルシーに

朝食は、1日のスタートを切るための大事な栄養源です。できるだけ栄養バランスのとれたヘルシーメニューを摂りたいものですが、毎朝続けるのはなかなか難しいと感じている方は多いのではないでしょうか。今回は、少しの工夫で朝食をヘルシーにするコツをご紹介します。


楽しいコミュニケーションで心身の健康アップ!

楽しいコミュニケーションで心身の健康アップ!

コミュニケーションの大切さや、心身の健康維持に効果的なポイントをご紹介します。


健康メニュー|春の郷土寿司、全国津々浦々の美味しさを訪ねて

健康メニュー|春の郷土寿司、全国津々浦々の美味しさを訪ねて

春の旬の食材が味わえる「郷土寿司」。古くから保存食としてや、お祭りやお祝いの席で食べられてきた趣のある料理で、地域ごとにさまざまな個性を持っています。今回は、長く愛され続けてきたその歴史や味わいについて詳しくご紹介します。


健康習慣|毎月違う品種が開花する、花の女王「バラ」を愛でる

健康習慣|毎月違う品種が開花する、花の女王「バラ」を愛でる

華やかで愛情を表現する花の代表格といえる「バラ」。バラは5~6月に咲くのが一般的ですが、品種によっては1年を通して楽しめるのも特徴です。今回は、バラが咲く時期やバラの花言葉、さまざまな健康効果も期待できるバラ茶やバラの香りについてご紹介します。