
毎日を元気に過ごすための睡眠のコツ
きちんと寝ているのに目覚めが悪い、疲れが取れない、日中眠くなる……。
そんな悩みに心当たりがあるなら、睡眠の質に問題があるのかもしれません。
1日のうちの約3分の1の時間を占める睡眠は、日中を有意義に過ごすための大切なカギを握っています。
眠りの重要性を見直し、質を向上させて、快調な毎日を手に入れましょう。
なぜ、睡眠が大切なの?
睡眠は、体と脳を休ませるメンテナンス時間です。この時間に日々の疲労を取り除けないと、〝睡眠負債〞として日に日に不調を溜めることになり、ホルモンや精神にまで悪影響を及ぼしてしまいます。睡眠を大切にすることが、心身の健康を整え、元気な毎日を過ごすための第一歩なのです。

睡眠を大切にするとこんなメリットが!
- 日中活動的に過ごせる
- 生活習慣病のリスク回避(高血圧や糖尿病、動脈硬化など)
- 食欲に関係する、ホルモンのバランスが整う
- うつや不安など、心の不健康を予防できる
理想的な睡眠時間は?
目安とすべき睡眠時間は遺伝子によって決まるため、一人一人異なります。しかし、睡眠時間が短い人は、肥満率が高い、免疫力に影響を及ぼす傾向にあるといったデータがあるため、6時間以上は取りたいところです。ただし、「寝溜め」は生活リズムの乱れを引き起こし、翌日以降の睡眠の質を下げてしまうので、おすすめできません。寝溜めで睡眠時間を補うより、日々の睡眠の質を最大限に高めることが重要です。

質の高い睡眠ってどういうもの?
睡眠中は、深い眠りの「ノンレム睡眠」と浅い眠りの「レム睡眠」を4〜5回繰り返しています。ノンレム睡眠にはレベルがあり、最も深い眠りを得られるのが最初の1〜2回で、時間にして寝入ってからの3時間ほどです。睡眠の質は、この約3時間をいかに深く眠れたかによって決まります。
この眠り始めの約3時間は、若返りホルモン(成長ホルモン)の分泌が活発に。肌や内臓の細胞の修復・再生、疲労回復、代謝を促進させる働きがあるので、睡眠中、最も大切にしたい時間帯です。
良質の睡眠をつくる体内時計って?
人間にはおおよそ1日周期でリズムを刻む体内時計があり、その働きで体や脳は自然に活動的になったり、眠くなったりします。体内時計と現実の時間が大きくずれることが、睡眠の質を下げる原因の一つになります。このずれをできるだけ小さくし、夜は眠りへ、朝は目覚めへと、自然に導くことが理想です。

快眠をつくる睡眠前後の過ごし方
夜はリラックスモードへ、朝は活動モードへ促して、体と脳にメリハリを覚えさせるのが、質の高い睡眠への近道です。継続すると体内時計が整い、寝つきから深い眠りにつくことができるようになります。

眠りの入り口=夜

胃腸の消化活動中に寝るのは、眠りを浅くする原因に。熟睡したいなら、夕食終了から就寝までの間を空けましょう。

寝る直前の運動は体温を高くし過ぎてしまい、寝つきを悪くするので注意しましょう。
食後1時間は消化活動が活発なので、食事から1時間以上空けることも大切です。


ぬるめのお湯に浸かって体温を上げると、入浴後に四肢から熱が逃げます。効率的に深部体温が下がることで、寝つきのよい体に。


就寝時間は生活に合わせて無理のない時間に設定してください。
夜更かしをしてしまっても、起床時間を合わせることが大切です。
睡眠時間を6時間以上は確保しましょう。

朝=出口が肝心

休みの日も、同じ時間に起きる習慣を。続けるうちに体と脳に定着し、寝つき、睡眠の質の向上が期待できます。

朝の訪れを脳へ知らせ、目覚めの体内時計をスイッチオン。薄暗く感じる雨や曇りの日でも、外を見るだけで効果があります。
※実際の体内時計は24時間とずれがあるので、朝の光を浴びることでリセットできます。

胃腸の動きを活発にさせ、さらなる体内時計のスイッチを。
日光浴との合わせ技で、体内時計が整います。

睡眠と音楽
就寝前に好きな音楽をBGMにしている方も多いでしょう。リラックスできるのであれば、音楽もOK。ゆったりとした曲調のクラシック音楽がオススメです。交感神経を刺激するアップテンポな曲、歌詞の世界に入ってしまう歌は避けましょう。タイマーや時間の調整で、眠りに入ったら音が止まるようにすることもポイント。睡眠導入音楽を利用するのもいいですね。

関連する投稿
「非常時に備える」というと特別なことのように感じますが、実は、整理整頓を心がけるだけでも防災につながり、生活習慣を少し見直すだけで家の中の安全性を高めたり、非常時の備えになったりすることがたくさんあります。これまでの生活習慣を少し変えるだけで実践できる、家庭の防災対策をご紹介します。
普段、何気なく飲んでいる水。実は、この水が健康を維持するためにはとても大切で、体内の水分が不足すると、さまざまな健康トラブルを引き起こします。もし、水をまったく飲まないと3日で命を失うとも言われています。のどの渇きを感じたら「水分不足」の危険信号。体の水の役割を学び、しっかり水分補給をしましょう。
夏は薄着になる季節。すっきりデトックスをしたいと思う人も多いのでは。近年、さまざまな健康効果が注目され、日本でも多くの種類が流通するようになったスパイス。簡単で美味しい取り入れ方を学び心身軽やかな夏を迎えましょう。
人間関係や体のちょっとした不調、将来のことなど、悩みや不安はありませんか?それらを解消できると注目される瞑想の中でも、親しみやすくカスタマイズした「ズボラ瞑想」は誰でも簡単に、場所を選ばず、時間がなくてもできます。この機会に心身共に健やかになれる新習慣として取り入れてみましょう。
もうすぐ梅雨の時期になりますが、最近の住宅は気密性が高く、きちんと換気をしないと室内に湿気がこもりがち。ここでは、湿気が暮らしに与える影響や、対策方法をご紹介します。
最新の投稿
本格的な登山ではないから大丈夫だろう……などと山歩きを軽く見ていると、思いがけないケガや体調不良を引き起こすことも。今回は、山歩きに慣れていない方のために、安全に楽しむためのポイントをご紹介します。
健康メニュー|改めて知りたい!「切り落とし」って、どんな肉?
肉を買う時、何を基準に選んでいますか。作りたいメニューやお好みに合わせて、ロースやヒレ、もも、バラなど特定の部位にこだわってお求めになる方も多いはずです。また、日常使いなら、手軽で使いやすい「切り落とし」の肉を選ぶこともあるのではないでしょうか。「切り落とし肉」は、幅広い肉料理に使え、お得感もあり、まとめ買いにも向いています。今回は、「切り落とし肉」の定義やおいしい食べ方についてご紹介します。
健康メニュー|新鮮な魚はどう選ぶ? 冷蔵・冷凍のポイントも解説
スーパーの鮮魚コーナーや鮮魚店に並ぶ魚は、せっかくなら新鮮なものを選びたいですよね。新鮮な魚を買ってきたら、家庭での保存方法も重要ポイントです。旬の魚や特売の魚を見つけたら、この記事を参考に新鮮な魚を選べるようになりましょう!
靴はデザインや足のサイズに合わせて選ぶことが多いですが、実際に履いてみると足にフィットしないことがよくあります。サイズだけで靴を選ぶと、足が疲労しやすく負担がかかるだけではなく、靴が変形する原因となってしまいます。今回は、足に負担をかけないぴったりの靴を選ぶポイントをご紹介します。
野菜の豆知識|おいしく長持ち!ニューピオーネの冷蔵・冷凍の方法とは?
秋の代表的なフルーツといえば、ぶどう。なかでもニューピオーネは、甘さと爽やかさのバランスがよく、大粒で食べ応えのある品種です。毎秋、9月~10月頃の旬の時期がくるのを楽しみにする方も多く、たいへん人気を集めています。ニューピオーネのぜいたくな味わいを最後まで楽しめるよう、今回はおいしく保存できる冷蔵・冷凍の方法についてご紹介します。