健康習慣|咳がひどいのに、すぐ受診できない時は
咳が出るようになると「風邪かな」と考えがちですが、実は咳にはさまざまな病気のサインが隠されています。今回は、咳の種類や考えられる病気、すぐに受診できない時の対応策についてご紹介します。
咳が出るようになると「風邪かな」と考えがちですが、実は咳にはさまざまな病気のサインが隠されています。今回は、咳の種類や考えられる病気、すぐに受診できない時の対応策についてご紹介します。
咳の種類と考えられる病気を知っておこう
■痰の出ない「コンコン」という咳
痰の出ない咳は乾性咳嗽(かんせいがいそう)と呼ばれます。気管支ぜんそくの前段階といわれる咳ぜんそくをはじめ、結核や肺炎の一種など※でもこの咳が見られることがあります。
※気管支結核、マイコプラズマ肺炎、胃食道逆流症など
■痰や血の混じる「ゴホンゴホン」という咳
痰の出る咳は湿性咳嗽(しつせいがいそう)と呼ばれます。気管支ぜんそくをはじめ、タバコなどが原因となる生活習慣病や、肺炎の一種など※にもこの咳が見られることがあります。
※慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気管支拡張症、高齢者に多い誤嚥性肺炎など
■どちらの咳でも当てはまる病気もある
乾性でも湿性でも当てはまる最も一般的な病気は風邪や肺炎各種ですが、他に早急に受診が必要になる病気など※でも、痰の出る咳と出ない咳、どちらも症状として当てはまる可能性があります。
※慢性気管支炎や肺がん、心不全など
長期間咳が止まらない時は病院を受診しましょう
上の通り、咳の症状には、その種類によらず大きな病気が隠れている可能性があります。また、長引く咳の4割を占めるといわれる「咳喘息」は、受診せずに放っておくと、さらにその4割が気管支喘息へ移行するともいわれています。
「咳だけだから」と軽くみたり、咳止めなどの対症療法ばかりに頼らず、症状が続く場合はまず病院を受診することが第一です。
すぐに受診できない時、咳のつらさを和らげるには
夜中や休日などすぐには受診できない場合、咳の症状を放っておくのは、体力も奪われますしつらいものです。ここでは、一時的に咳のつらさを和らげる対策をご紹介します。
■対策1:マスクや加湿器などで口の中を加湿する
空気が乾燥していると、口の中も乾いてしまい、痰を切ったり、出したりしづらくなります。また、唾液には口内を健やかに保つ働きがありますから、その意味でも乾燥は避けたいところです。日中だけでなく就寝時にもマスクをつけたり、加湿器を上手に使ったりしましょう。また、こまめな水分補給は痰の出やすさにもつながります。のど飴などで唾液の分泌を促すのもおすすめです。
■対策2:冷たい空気、タバコ、ハウスダストなどの刺激を避ける
乾性の咳は外からの刺激に反応する形で出やすいといわれます。いきなり屋外へ出たり、運動で呼吸が速くなったりして“急に冷たい空気を吸い込む”こと、タバコの煙やダニの死骸などが舞っている“汚れた空気を吸い込む”といったことが原因になるのです。加えて、湯気や強い香りなどを吸い込むことでも咳が出たりすることがありますから、なるべくこのような刺激は避けるようにしましょう。
■対策3:横になる際に上半身を少し起こす
就寝中に咳が出て眠れないのはつらいですよね。横になっていると、気管や肺が圧迫されて呼吸がしづらくなり、咳につながることもあります。大きめの枕を背中に挟むなどで角度が調整して、リクライニング式のベッドのように上半身を少し起こしながら寝るようにすると、圧迫がなくなって楽に休めることもあるようです。
昨今話題になっている風疹にも咳の症状があり、感染の原因になっているといわれます。ここでご紹介した「つらさを和らげる方法」はあくまで応急処置にとどめ、咳が続く場合はまず病院を受診することを心がけましょう。
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