健康メニュー|冬は特においしくなる「ブリ」
「ブリ」は、冬に旬を迎える、出世魚としても知られる魚です。和食のメニューにも取り入れられ、縁起のよい魚としておせち料理として口にする機会も多いのではないでしょうか。今回は、そんなブリの基本情報や栄養、おすすめの食べ方をご紹介します。
「ブリ」は、冬に旬を迎える、出世魚としても知られる魚です。和食のメニューにも取り入れられ、縁起のよい魚としておせち料理として口にする機会も多いのではないでしょうか。今回は、そんなブリの基本情報や栄養、おすすめの食べ方をご紹介します。
ブリとは
ブリは、スズキ目アジ科ブリ属の魚です。尾やひれが黄色いことから、英語では「Yellowtail(イエローテイル)」と呼ばれます。
ブリは成長の段階によって名前が変わる「出世魚」としても知られており、80センチ以上に成長した成魚がブリと呼ばれます。成魚になった段階で「ブリ」と呼ぶことは全国全ての地域で共通していますが、成長の過程で呼ばれる名前は地方によって異なります。稚魚の段階での「モジャコ」という呼び方は共通していますが、20センチまで成長すると関東では「ワカシ」、関西では「ツバス」、40センチで関東では「イナダ」、関西では「ハマチ」など、大きさと地方によって多くの呼び方があるのが、ブリの成長過程の名前の特徴です。
ブリの旬は、大物の「寒ブリ」が出回る12~2月頃。寒ブリは脂がよくのっていて、特においしいといわれます。
ブリの栄養
ブリには、健康効果や美容効果が期待できる栄養が豊富に含まれています。代表的なブリの栄養には、以下のようなものがあります。
■DHA・EPA
DHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)は、いずれも魚油に多く含まれている多価不飽和脂肪酸の一種「n-3系不飽和脂肪酸」です。DHAは脳や脳神経に大切な成分で、脳の働きを活性化させる働きのほか、動脈硬化や高血圧症、認知症予防などの健康によい効果が期待できます。EPAは血液をサラサラにする効果があるので、血栓予防や高血圧の改善、中性脂肪低下などの効果が期待できます。
■ビタミンD
ビタミンDには、腸管からのカルシウムの吸収を助ける働きがあります。骨の成長促進効果が期待できるので、骨を健やかに保つための重要な栄養素です。また、血中カルシウム濃度を調整する働きも持ちます。殺菌作用を持つ抗菌ペプチドを作り免疫機能を調整する働きもあるため、感染症予防効果も期待できます。
■ビタミンE
強力な抗酸化作用を持つことで知られるビタミンEは、活性酸素を除去する働きがあるので、悪玉コレステロールの減少効果のほか、動脈硬化やがん、老化予防効果などが期待できます。血行促進や肌のバリア機能を安定させる効果もあることから、外的刺激や紫外線などから肌を守り、ターンオーバーを促進させてくれます。そのため、ビタミンEは健やかでトラブルの少ない肌をキープするためにも取っておきたい栄養素です。
ブリのおすすめの食べ方
ブリは和食メニューの素材として使われる魚で、調理のバリエーションが豊富です。ブリを代表するメニューとしておすすめなのが、以下でご紹介する3種類の料理です。
■照り焼き
ブリを使った冬のおかずの定番が、ブリの照り焼きです。おせちにも入れられているので、お正月に食べたことがある方も多いのではないでしょうか。ブリは出世魚なので、「立身出世を願う」という意味を込めて、縁起のよい料理とされているのです。
ブリの照り焼きは、調味料に漬け込んだ切り身を、タレで煮詰めながら焼いていきます。ねぎなどの野菜も一緒に照り焼きにすれば、栄養バランスのよいメニューに。
■ブリ大根
ブリ大根も、ブリを使ったメニューの定番。どちらも冬に旬を迎えるブリと大根を甘辛の汁で煮込んだブリ大根は、ブリのうま味が大根に染み込み、酒の肴やおかずにぴったりです。
ブリ大根の作り方については、こちらの記事も参考にしてください。
■あら汁/粕汁
汁物も、ブリを使ったおすすめメニューです。脂がのったブリはアラまで脂のうま味がたっぷり。根菜やきのこ、こんにゃくとともに味噌仕立てにしたあら汁は、からだをしっかりあたためてくれる冬に最適な1杯です。
関西地方では、ブリのアラを使った粕汁が食べられています。酒粕の美容・健康効果が期待できる汁物として、試してみましょう。
ブリのあら汁、粕汁について、詳しくは以下の記事でも紹介しています。
世田谷自然食品の「厳選グルメ特選便 厳選さかな定期便(16食セット)」でも、国産のブリを使った照り焼きを提供しています。湯せんするだけで、丁寧に調理した魚料理を手軽に食べられるのでおすすめです。
これから旬を迎えるブリは、いろいろな和食のメニューとして食べられる魚です。この冬は、栄養豊富なブリをさまざまな調理法で味わってみましょう。
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