
ヘアケア|ヘアカラーによるダメージから髪の毛と頭皮を守るには
髪色は雰囲気や印象を左右する大事なポイント。同じヘアスタイルでも、髪色によってイメージが大きく変わります。しかし、ヘアカラーを繰り返すことで気になるのが、髪の毛や頭皮へのダメージ。今回は、ヘアカラーによって髪の毛や頭皮にどのような影響があるのか、そして、ヘアカラーによって傷んでしまった髪の毛や頭皮をいたわる方法をご紹介します。

髪色は雰囲気や印象を左右する大事なポイント。同じヘアスタイルでも、髪色によってイメージが大きく変わります。しかし、ヘアカラーを繰り返すことで気になるのが、髪の毛や頭皮へのダメージ。今回は、ヘアカラーによって髪の毛や頭皮にどのような影響があるのか、そして、ヘアカラーによって傷んでしまった髪の毛や頭皮をいたわる方法をご紹介します。
ヘアカラーが髪の毛の色を染める仕組み

一般的にヘアカラーは、2つの薬剤(1剤・2剤)を使用して髪の毛の色を明るくします。1剤には酸化染料とアルカリ剤、2剤には酸化剤が含まれ、これらを混ぜ合わせたものを髪の毛に塗布すると、表面のキューティクルが開き、染料が髪の毛の内部に浸透していきます。
髪の毛にとっては弱酸性の状態がもっとも健康であるといわれ、通常はキューティクルが閉じた状態です。しかし、ヘアカラーの薬剤を塗布することでアルカリ性に傾き、キューティクルが開きます。そして、1剤のアルカリ剤と2剤の酸化剤が反応することで発生した酸素が、髪の毛を黒くする色素であるメラニンを脱色し、同時に染料を発色させます。
発色した染料の分子はくっつきあって大きくなり、開いたキューティクルのすき間から出られなくなります。こうすることで、髪の毛に染料を定着させているのです。
ヘアカラーが髪の毛や頭皮に与える影響

ヘアカラーは先ほどご説明したような仕組みで髪の毛を染色しますが、メラニンを脱色する時に、髪の毛の主成分であるたんぱく質を破壊してしまいます。ヘアカラーの色が明るければ明るいほど、メラニンを多く分解する必要があるため、髪の毛へのダメージは大きくなります。
ヘアカラーをすると、薬剤によって無理やりキューティクルをこじ開けることになります。そして、色素が入ってキューティクルが開いたままの状態になることで、水分や油分が流れ出し、髪の毛が乾燥してしまうのです。ヘアカラーを何度も繰り返すと、キューティクルのダメージが深刻化することもあります。
また、ヘアカラーの施術時に頭皮がピリピリしたり、かゆみが出たりしたことがある方もいるかもしれません。ヘアカラーの薬剤には刺激の強い成分が含まれるため、頭皮に付着すると皮膚が炎症を起こしてしまうことがあります。肌が敏感な方は特に注意が必要です。
市販のヘアカラーと美容院のヘアカラーは、髪の毛を染める仕組みは同じですが、薬剤の成分に大きな違いがあります。市販のヘアカラーはダメージを与える成分が髪の毛に残留しやすいため、美容院のヘアカラーのほうが負担になりにくいといわれています。市販のヘアカラーは手軽に髪の毛を染められるのが魅力ですが、髪の毛や頭皮の健康のことを考えると、美容院でヘアカラーをするのがおすすめです。
ヘアカラーでダメージを受けた髪の毛と頭皮をいたわるには

ヘアカラーによるダメージをなくすためには、ヘアカラーを控えることが最善です。とはいえ、髪の毛のおしゃれや身だしなみのために欠かせない場合もあるでしょう。そこで、髪の毛や頭皮をいたわりながらヘアカラーを楽しむポイントをご紹介します。
■カラーケア用のシャンプーを使う
ヘアカラーによって傷んでしまった髪の毛は、髪の毛を補修してくれる成分が配合されたカラーケア用のシャンプーでケアをするとよいでしょう。特に、髪の毛を構成するたんぱく質と同じ成分である、アミノ酸系の成分を配合したものがおすすめ。ヘアカラーをしたあとの髪の毛や頭皮をやさしく洗浄してくれます。カラーケア用のシャンプーは、染めた髪の毛の色持ちをよくする効果も期待できます。
■リタッチカラーで極力ダメージを減らす
リタッチカラーとは、伸びてきた髪の毛の根元の部分にだけヘアカラーをすることをいいます。前回と同じ色にしたい場合は、髪の毛全体にヘアカラーをするよりもダメージを軽減することができます。
■ヘアマニキュアやヘナカラーを使う
ヘアマニキュアやヘナカラーは、髪の毛の表面だけに染料を付着させるため、ヘアカラーと比べるとキューティクルを傷めにくい方法です。ヘナカラーは、主に熱帯地方に自生するヘナという植物を原料とした染料を使い、草木染めともいわれます。どちらの方法も黒い髪の毛の色を明るくしたり、髪の毛そのものの色を変えたりするものではないので、白髪を染めるのに適しているといわれています。
ヘアカラーをすると少なからず髪の毛や頭皮に負担がかかりますが、ヘアカラーの方法や、そのあとのヘアケアを工夫することでダメージをなるべく抑えることができます。健やかな髪の毛と頭皮を保ち、きれいな髪色を楽しみたいですね。
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