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健康メニュー|江戸時代から伝わる「梅干し」の栄養と作り方

健康メニュー|江戸時代から伝わる「梅干し」の栄養と作り方

梅の実が熟すのは6月ごろ。梅雨入りの前後は梅干しを仕込む「梅仕事」のスタートです。古い文献にもよく登場していて、昔から梅干しには良い働きがたくさんあることが知られており、江戸時代でも「梅は三毒を断つ」「梅干しの七徳」とその効能が謳われています。今回は梅干しの優れた栄養や、梅干しの作り方をご紹介します。


梅の実が熟すのは6月ごろ。梅雨入りの前後は梅干しを仕込む「梅仕事」のスタートです。昔から梅干しには良い働きがたくさんあることが知られていて、古い文献にもよく登場しています。今回は梅干しの優れた効能や、梅干しの作り方をご紹介します。

江戸時代から伝わる「梅は三毒を断つ」「梅干しの七徳」

日本ではおなじみの食材「梅干し」。お弁当に入れたり、風邪のひきはじめや二日酔いのときに食べたりと、日常的にさまざまな使い方をされてきました。このような使い方は長い年月をかけて知られてきたもので、江戸時代には「梅は三毒を断つ」「梅干しの七徳」とその効能が謳われています。

梅は三毒を断つ

「三毒」とは「水毒」「食毒」「血毒」のことで、それぞれ以下のような害があるといわれています。

水毒(すいどく)…体の中に余分な水分がたまった状態。ベタベタした水のイメージで、むくみ、鼻炎、雨の日の不調(頭痛など)、関節痛の原因と考えられています。

食毒(しどく)…暴飲暴食などによって、食べたもの(=エネルギー)が体内に余ってしまうこと。脂肪となって蓄積されるほか、便秘や喉の渇きを招きます。

血毒(けつどく)…血のめぐりが滞ってよどんだ状態で、体の各所に栄養が行き届きにくくなります。肩こり、月経痛や月経不順、頭痛、顔色が悪い、静脈瘤(りゅう)などの症状となって現れます。

梅干しの七徳

安政6年(1859年)に発刊された草木の薬効を書いた書籍『飲膳摘要(いんぜんてきよう)」には、梅干しの効能について以下のように書かれています。

  1. 毒消しである。ゆえにうどんには必ず梅干しを添えた。
  2. 腐るのを防ぐ。夏は飯櫃(めしびつ)に梅干しを入れておけば腐らない。
  3. 疫気(流行り病)を避ける効能。旅館では朝食に梅干しを添えるを常とする。
  4. その味かえず。
  5. 息づかいによい。走る際、口に含めば息切れしない。
  6. 頭痛を医する(治療する)効あり。婦人の頭痛、こめかみに貼るを常とする。
  7. 梅干しを作る際にできる梅酢は、流行病に効あり。

梅干しの栄養と効能

「三毒」にはあらゆる不調が含まれているので、当てはまる方も多いのではないでしょうか?次は西洋医学の面から、梅干しの栄養を見ていきましょう。

梅には、カルシウム、リン、鉄分、亜鉛、マグネシウムなど、体を作るにも整えるにも必要なミネラルがたくさん含まれています。小さな1粒でこれだけのミネラルが摂れる食材はなかなか見当たりません。神経や筋肉を健やかに保ち、代謝を高め、余分な水分を排出する役目を果たしてくれます。

梅干しのすっぱさは、豊富に含まれるクエン酸によるもの。このクエン酸は疲労回復のほか、取り込んだ食べ物を効率的にエネルギーに変えて、余分な脂肪をつきにくくします。また、梅干しは強力なアルカリ性食品です。体液を弱アルカリ性に保つ働きで、血液が酸性化してドロドロするのを防いでくれるため、便秘や貧血、生理不順などの改善が期待できます。

梅干し作りにチャレンジ!

梅干しが作れるのは年に1度、梅が熟す6月前後の時期だけです。手間ひまがかかるイメージですが、実際には「手間は少し、ひま(待つ時間)は長い」のが梅干し作り。毎日少しずつ変化する梅の様子は、見ていてワクワクします。

今回は昔ながらのすっぱい梅干しの作り方です。紫蘇を入れない白干しと呼ばれる方法で、梅の重さに対して2割の粗塩を使います。減塩しても構わないのですが、カビやすくなるので、初めての方は2割で作ってみてください。

<梅干しの材料(梅2キロ分)>
完熟梅…2キロ
粗塩…400グラム

蓋つき5リットル瓶(様子が分かるガラス製がおすすめ)
落し蓋(瓶の口を通る大きさ)
重石2キロ~4キロ(梅と同じか2倍程度のもの。ペットボトルに水を入れたものでもOK)

<作り方>
  1. 瓶の内側に熱湯をまわしかけて消毒し、完全に乾かしておきます。
  2. ボウルなどに水をためて梅を入れ、流水をかけながらやさしく洗います。洗ったら清潔なタオルで軽く水分を拭くか、ザルにあけてしばらく乾かします。少し表面が湿っているくらいが、塩がつきやすくちょうどよいです。
  3. 梅に残っているヘタを、竹串などを使って取り除きます。傷をつけないよう気をつけましょう。
  4. 瓶底に塩をひとつかみ撒いて、梅を平らに並べ、その上に塩を撒いて、また梅を並べます。これを繰り返します。最後はカビ予防のために、残りの塩でしっかりと梅を覆います。落し蓋をして重石を載せます。
  5. 3~4日ほどで、梅の上部まで梅酢があがってきます。そうなったら重石を半分にして、冷暗所に保管します。カビが生えていないか時々確認しながら、1カ月ほど待ちましょう。
  6. ザルなどに平らに並べて天日干しをします。梅雨が明けてから、天気予報を確認して晴天が4日続く日を選びましょう。梅はとても柔らかくなっていますので、やさしく取り出すようにしてください。夜間でも屋内に取り込む必要はありません。
    梅は9月になっても干せますから、焦る必要はありません。漬けてから1ヵ月経っていたら、重石をとっておくとよいです。
  7. 大粒は2日、中粒で1日半ほどそのままにしたら、やさしく裏返してさらに1日~2日干したら出来上がりです。保存容器に入れて冷暗所で保管してください。

梅干しは体によいとは知っていても、具体的な効能についてはあまり注目する機会がなかったのではないでしょうか。こんなに身近な食材が多くの効能を持つのは驚きです。じめじめして薄暗い梅雨の季節に行う梅仕事は、気分を少し上向きにしてくれます。1年分の梅干しをぜひご自身の手で作ってみてくださいね。

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