健康習慣|知るほどに奥深い、「和のスパイス」の魅力
ほんの少量で料理の味にメリハリをつけて、風味豊かにしてくれるスパイスたち。海外の辛い料理に用いるイメージがありますが、日本でも古くから活用されていて、なかには縄文時代の遺跡から出土したスパイスもあります。今回は、日本の食生活に欠かせない「和のスパイス」と、その健康効果をご紹介します。
ほんの少量で料理の味にメリハリをつけて、風味豊かにしてくれるスパイスたち。海外の辛い料理に用いるイメージがありますが、日本でも古くから活用されていて、なかには縄文時代の遺跡から出土したスパイスもあります。今回は、日本の食生活に欠かせない「和のスパイス」と、その健康効果をご紹介します。
薬効と香りに優れる「和」のスパイス
海と山に囲まれ、海山の幸に恵まれた気候風土の日本では、新鮮な素材のアクセントに、あるいは食材の保存のために、古くからスパイスが使われてきました。たとえば刺し身に添えられたわさびは、生魚の臭み消しと殺菌を兼ねています。スパイスの利用方法は経験的な積み重ねによるいわば生活の知恵であり、現代の研究でそうした薬効が理にかなっていることが分かってきました。
次に、日本でよく使われている和のスパイスたちをご紹介していきます。
わさび
わさびは「WASABI」の名で、世界中で親しまれる和スパイスの代表格です。現存する日本最古の薬物辞典『本草和名(ほんそうわみょう)』に“山葵(=わさび)”として記載があり、江戸時代には本格的な栽培が始まっています。
わさびには強い殺菌作用があることが知られていますが、近年の研究で食中毒菌やカビ、寄生虫の増殖を阻止する制菌作用も備えていることが分かりました。鼻に抜けるツーンとした香りは、西洋わさびや粉わさびにはない成分で、血栓予防作用があります。
山椒
縄文時代の遺跡から山椒の種子が出土しており、そのことから日本最古のスパイスとされています。平安時代には咳や下痢に対応する薬として用いられ、室町時代にはすでにうなぎの蒲焼に添える使い方がされていたようです。
ミカン科サンショウ属の落葉低木で、実の部分が「山椒」で、若葉が「木の芽」、花が「花山椒」、青い実が「青山椒」、成熟した実が「実山椒」と、さまざまに活用されます。ミカン科を感じさせる爽やかな芳香と、しびれるような辛さが特徴です。辛味成分には、健胃作用、消化不良の改善、冷え性改善などの薬効があります。
唐辛子
唐辛子は、日本においては江戸時代に栽培が定着していました。原産地は中南米ですが、唐辛子は雑種ができやすい種で、鷹の爪は日本への伝来後に生まれた「日本の品種」です。ちなみに、九州発祥の調味料「柚子こしょう」の“こしょう”は、唐辛子のこと。九州の一部では唐辛子をこしょうと呼んでいたことに由来します。
口内が熱くなるようなその辛さは、一時期その健康効果が話題となった辛味成分「カプサイシン」によるもの。「カプサイシン」には鎮痛作用、健胃作用、発汗作用、消化促進、殺菌・防腐といったはたらきがあり、痛み緩和のための湿布やクリームにも用いられています。唐辛子は民間療法として、靴のつま先に入れてしもやけ予防、米びつに入れて防虫にと、庶民の暮らしに役立ってきました。
しょうが
しょうがは熱帯アジア原産のスパイスで、日本では平安時代に栽培が始まったとされています。海外では乾燥させて粉末状にしたものがよく用いられますが、日本では生をすりおろしたり刻んだりして薬味に利用されます。
しょうがの辛味成分が肉や魚の臭み消しに役立つことを利用した日本料理も数多く、カレイの煮付け、カツオやアジのたたき、馬刺しなどがあります。体をあたためる効果や殺菌作用が高いほか、消化促進、血流改善、食欲増進などが期待できます。
スパイスの香りと辛さは料理に深みを与えるだけでなく、殺菌をはじめとしたさまざまな効能を私たちにもたらしてきました。少量で効能が期待できるほど、体への刺激が強い食べ物でもあります。ご自身の体調と相談しつつ、適度に上手に活用してくださいね。
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