2020年03月06日

健康習慣|泉質で温泉を選んでみよう

「温泉は身体にいい」となんとなく思っていても、泉質や効能まで気にして選ぶ方はあまりいないのではないでしょうか。今回は、日本の温泉で見られる主な泉質や、泉質ごとのおすすめ温泉についてご紹介します。


 

「温泉は身体にいい」となんとなく思っていても、泉質や効能まで気にして選ぶ方はあまりいないのではないでしょうか。今回は、日本の温泉で見られる主な泉質や、泉質ごとのおすすめ温泉についてご紹介します。

温泉はさまざまな効果が期待できる

「体温上昇」の効果は泉質によらず一般的

温泉の効果というと、まずは「身体があたたまる」ことを挙げる方は多いのではないでしょうか。入浴後に冷えが改善されるのはもちろん、長期的に見ても、代謝や血行が改善されて冷えにくい身体になるとされています。また、代謝の改善によって糖尿病などのリスクを軽減したり、血行の改善によって動脈硬化を抑えたりといったことも期待できます。水を沸かしたお風呂にもこうした効果はありますが、同じ温度でも温泉の場合は熱さを感じにくく、ゆっくり浸かることができるので効果が出やすいといわれています。

泉質によって美肌や健胃、けがに効くなどの働きが

温泉には周囲の地質や海水などからさまざまな成分が溶け込んでおり、その内容によって大まかにいくつかの泉質に分類されています。成分によっては身体をあたためる以外にも肌を整えたり、胃の働きを促したりといった特性が見られます。

温泉の主な泉質について知ろう

それでは、日本の温泉でよく見られる泉質を中心に、泉質とその特徴について見ていきましょう。本サイトでご紹介してきたおすすめの温泉に関する記事も、併せてご紹介します。

 

【単純泉】

日本で一番多いマイルドな泉質

単純泉は、日本の温泉では最も多い泉質だといわれています。特に多く含む成分はないのですが、それだけにお湯が柔らかく、肌への刺激も少ないのが特徴です。お年を召した方やお子さんなど、湯あたりが心配な方にもおすすめの泉質です。

単純泉の温泉については、下記の記事も参考にしてみてください。

【塩化物泉】

保湿しながら身体もあたためてくれる

塩化物泉は名前の通り塩分の多い泉質で、日本では単純泉に次いでよく見られます。皮膚の乾燥を防ぐ働きや、血行を促して身体をあたためる働きが強いなど、乾燥がちな冬にはうれしい特徴があります。飲用の温泉には、胃炎を鎮める、お通じを促すといった効果も期待できます。

塩化物泉の温泉については、下記の記事も参考にしてみてください。

【硫酸塩泉】

古くから「傷の湯」とされ、「脳卒中の湯」とも

古くから傷ややけどに効くといわれる温泉が多く、適応症にも切り傷が挙がっています。また、硫酸塩泉のなかでもマグネシウムを含む「正苦味泉(くみせん)」は、その名の通り苦みのあるお湯で、血管を拡げて血圧を下げる働きがあることから「脳卒中の湯」と呼ばれることもあります。

硫酸塩泉の温泉については、下記の記事も参考にしてみてください。

【炭酸水素塩泉】

心地よいぬめりのある「美肌の湯」

重曹などを多く含む泉質で、アルカリ性の温泉が多く、皮膚をなめらかにする働きなどからよく「美人の湯」や「美肌の湯」ともいわれています。アルカリ性の泉質から、飲用の温泉には、胃炎を鎮める効果も期待できます。

炭酸水素塩泉の温泉については、下記の記事も参考にしてみてください。

また、同じエリアでありながら、複数の泉質の温泉が湧く温泉地もあります。下記の記事を参考にしてみてください。

全国で数万にも及ぶ温泉が湧き出る日本。ここで紹介した主な泉質の他にも、さまざまな泉質や、細かい分類が存在します。泉質による働きといっても、薬のようにすぐ劇的に効くというものではありませんが、時には温泉の成分に注目して、その特徴を踏まえながら入浴するというのもよいものです。