2021年12月10日

野菜の豆知識|消化を助け、熱を冷ます「大根」の魅力

日ごとに寒さが増すこの頃は、大根のおいしい季節です。冬の大根は水分が多く甘みが増し、しかも通常は値が下がるのでお買い得。本サイトでも、これまでに大根の栄養や大根料理をたくさんご紹介してきました。今回は過去の記事をご紹介しながら、大根の魅力をお伝えします。


 

日ごとに寒さが増すこの頃は、大根のおいしい季節です。冬の大根は水分が多く甘みが増し、しかも通常は値が下がるのでお買い得。本サイトでも、これまでに大根の栄養や大根料理をたくさんご紹介してきました。今回は過去の記事をご紹介しながら、大根の魅力をお伝えします。

大根の魅力をおさらいしよう

 

消化酵素のジアスターゼが豊富な大根は、昔から「消化を助け、胃を丈夫にする」と考えられてきました。正月料理で疲れた胃を休める七草粥に入っている「すずしろ」は、大根の古名です。
ジアスターゼは熱に弱いので、消化を助ける意味で大根を摂るならば、野菜スティックや大根おろしなど生で食べるのがおすすめ。消化不良を感じる時には、大根おろしを作ってしぼり汁を飲むと楽になります。

大根は、上記のような健胃作用のほかに、咳・ノドの痛み・痰を鎮めるはたらきがあります。これらは大根の「身体にこもった熱を冷ます作用」によるものです。したがって、熱感のある風邪の食養生におすすめですが、反対に寒気がするタイプの風邪では、身体をさらに冷やしてしまうので、加熱して用い、食べ過ぎに注意しましょう。

大根は葉に近いほど甘くて柔らかく、下にいくほど辛味と硬さが増します。その性質を活かせば、料理した際にさらにおいしさを引き出せますよ。購入する際には、ひげ根が少なく、ハリがあって、ずっしりと重いものを選びましょう。
以下の記事では、大根の部位ごとのおいしい食べ方をご紹介しています。

大根の底力を味わう食べ方3選

 

先述したような大根のはたらきを、昔の人は「脂の乗った焼き魚&大根おろし」「お刺身のツマに大根」といった組み合わせで活用してきました。ここでは、そうした昔ながらの大根を使った食養生をご紹介します。不調に合わせて試してみてください。

熱々のお茶に大根のおろし汁、ショウガと少々のお醤油を加えた「大根湯」は、初期風邪の発熱やノドの痛みがある時におすすめ。胃痛や肩こりの緩和も期待できます。
以下の記事で詳しいレシピをチェックしてみましょう。

「ねずみ大根」という珍しい種類の大根を使った「おしぼりうどん」は、長野県の郷土料理です。大根のしぼり汁をたっぷりつけていただけば、じんわりと汗をかくほどポカポカに。一般的な青首大根でも作れますから、大根が余った時に試してみるのもよさそうです。

咳が止まらない時、ノドが赤く腫れて痛い時、そんな時には「はちみつ大根」。以下の記事で簡単に作れるレシピをご紹介していますから、秋冬の乾燥による風邪にぜひお試しを。

※1歳未満の乳児に対し、はちみつは強い食中毒を起こすリスクがあります。少量でも与えないようご注意ください。

切り干し大根も見逃せない

野菜を干すと、ビタミンや鉄分、カルシウムが増えるといわれています。水分が抜けてかさが減るので、たくさんの量を食べられるのもメリットです。実は、大根を干した切り干し大根も、水分が抜けて甘みが増し、グラムあたりの食物繊維がアップします。

 

ご家庭でも大根などの干し野菜を作れることはご存じでしたか?大根が余った時は、以下の記事を参考にして、干し野菜作りにチャレンジしてみましょう。

切り干し大根といえば煮物ですが、おみそ汁にしても美味。以下の記事では、干し野菜としての大根の栄養や、切り干し大根のおみそ汁の作り方をご紹介しています。

生・ゆで・焼き・蒸し、さらには干してもおいしい使い勝手のよさが素晴らしい大根。消化を助け、ノドの痛みも和らげてくれる薬膳向きの食材でもあります。通年出回りますが、旬の時期は特にお買い得。冬の間にたっぷりいただきましょう。

さらに、意外かもしれませんが、世田谷自然食品の野菜ジュースにも大根が含まれています。砂糖・食塩不使用の「十六種類の野菜」は、野菜そのものの甘みとうま味が特徴。毎日飲みたくなる、飽きのこないおいしさです。