2022年07月01日
麻婆茄子は、日本でポピュラーな中華料理。中華料理店で食べられるほか、簡単に調理できるソースが市販されているので、家庭でも広く食べられているメニューです。そこで今回は、麻婆茄子に使われる定番の具材とその栄養、おすすめの副菜をご紹介します。
麻婆茄子は、日本でポピュラーな中華料理。中華料理店で食べられるほか、簡単に調理できるソースが市販されているので、家庭でも広く食べられているメニューです。そこで今回は、麻婆茄子に使われる定番の具材とその栄養、おすすめの副菜をご紹介します。
ひき肉とナスを味噌や醤油で炒めた麻婆茄子は中華料理店で提供されていることが多い、中華料理の定番メニューのひとつです。そのため、麻婆茄子は中国でも食べられている料理とも思われがちですが、実は中国では食べられていない、日本で考案された日本生まれの料理。中華料理の一種である四川料理には、同じようにナスを使った「魚香茄子(ユイシャンチェズ)」という料理がありますが、麻婆茄子は、この料理を日本人の味覚に合うようにアレンジした料理といわれます。
麻婆茄子の定番具材は、ナスをはじめとした複数の野菜とひき肉です。これらの具材には、さまざまな栄養素が含まれています。
夏野菜として知られるナスは、独特の紫色の皮が特徴。ナスの皮には、「ナスニン」という強い抗酸化作用を持つアントシアニン系色素のポリフェノールが含まれており、がん予防や悪玉コレステロールの酸化防止、眼精疲労の回復効果などが期待できます。ナスニンを効率的に摂取するには、皮ごと調理して食べるのがポイント。また、ナスニンは水に溶けやすいので、アク抜きをする際はできるだけ水にさらす時間を短くしましょう。
ピーマンには、抗酸化作用を持つビタミンCとビタミンE、β-カロテンなどが含まれています。ピーマンに含まれるビタミンCは熱に強く、ビタミンEとβ-カロテンは油と一緒に調理することで吸収率がアップするため、加熱してもあまり栄養素が変わらない、麻婆茄子にも最適な野菜です。また、苦味成分が油に溶けやすいので、油で炒めることでピーマンの苦味が苦手な方でも食べやすくなります。
料理のジャンルを問わず多種多様な料理に使われるにんじんも、ピーマンと同様にβ-カロテンが豊富な野菜。カリウムも多く含まれており、体の余分な塩分を排出することにより高血圧の予防や改善、むくみ予防などの効果が期待できます。
麻婆茄子に辛味を加えるとうがらしは、カプサイシンを含むことで知られます。末梢神経の刺激による血行促進や発汗作用効果が期待でき、代謝アップによるダイエット効果も期待できる素材です。また、辛さで胃腸を刺激することで消化をサポートする効果もあります。
豚肉は、肉類の中でもビタミンB群が多く含まれる食材で、そのうちビタミンB1は全ての食品の中でもトップクラスの含有量。ビタミンB群は、疲労の原因とされる乳酸が筋肉に溜まるのを防ぐ効果があるといわれるため、疲労回復によい栄養素です。良質なたんぱく質を含み、コレステロール値を抑える不飽和脂肪酸も多い豚肉は、よく体を動かす方にも適した食材です。
麻婆茄子と一緒に食べる副菜としておすすめしたいのが、ニラの和え物。ニラに含まれる「アリシン」という香り成分には、ビタミンB1の吸収率を高めたり、血行を改善して体をあたためたりする効果が期待できます。ニラは中華料理の炒めものの定番食材ですが、和え物なら油で炒めるよりもあっさりとしていてたくさん食べやすいのがメリットです。麻婆茄子の具材にも多く含まれるβ-カロテンはニラにも豊富に含まれているので、油で和えるナムルにすると、β-カロテンをより吸収しやすくなります。
日本生まれの麻婆茄子は、豊富な栄養を摂取できる具材を使った人気の中華メニューです。具材の栄養バランスも考えて、家庭で調理して味わってみてはいかがでしょうか。