チリソースは、「辛いソース」として日本でも広く浸透していますが、その名前の由来や素材の栄養価などは意外と知られていないのではないでしょうか。今回は、チリソースの由来やスイートチリソースとの違いのほか、栄養価、チリソースを活用したおすすめメニューなどについてご紹介します。
2023年05月26日
チリソースは、「辛いソース」として日本でも広く浸透していますが、その名前の由来や素材の栄養価などは意外と知られていないのではないでしょうか。今回は、チリソースの由来やスイートチリソースとの違いのほか、栄養価、チリソースを活用したおすすめメニューなどについてご紹介します。
チリソースは、「辛いソース」として日本でも広く浸透していますが、その名前の由来や素材の栄養価などは意外と知られていないのではないでしょうか。今回は、チリソースの由来やスイートチリソースとの違いのほか、栄養価、チリソースを活用したおすすめメニューなどについてご紹介します。
チリソースとは、トマトソースをベースにとうがらしや香辛料、塩、酢、砂糖などの調味料を加えて煮詰めたソースのこと。タマネギやニンニク、セロリなどの香味野菜を加えることもあります。日本農林規格(JAS規格)ではトマト加工品類に分類されています。
チリソースというと、南米の「チリ共和国」発祥のソースだと思うかもしれませんが、チリとは「メキシコ原産のとうがらし(=チリペッパー)」のこと。メキシコ先住民の「舌がしびれるほどの辛さ」を意味する「チレ」という言葉に由来します。チリソースは南米や東南アジアの国々で広く用いられ、中国では調味料として、タイやベトナムでは揚げ物やサラダのディップとして親しまれています。
日本にチリソースが伝わったのは、明治時代初期といわれています。日本の食卓でおなじみの「海老のチリソース」は、本来のチリソースとは異なります。豆板醤にトマトケチャップやしょうがなどを加えたソースを使い、日本人の舌に合わせて中華料理をアレンジしています。
「海老のチリソース」については下記の記事をご覧ください。
チリソースと名前が似ているソースに、「スイートチリソース」があります。チリソースを甘くしたものとイメージしがちですが、味も見た目も別物。スイートチリソースは、とうがらしや砂糖、酢、ニンニク、塩などで作り、甘みのなかにほどよい辛さと酸味が利いたソースです。チリソースとは違い、トマトは使われていません。
スイートチリソースは、タイやベトナムで親しまれています。タイの焼き鳥「ガイヤーン」やベトナム発祥の「生春巻き」などにつけて食べます。
料理にからめたりディップにしたりするチリソースには、栄養も豊富に含まれています。チリソースの素材の主な栄養価を見ていきましょう。
とうがらしに含まれる辛味成分「カプサイシン」には、身体をあたためる作用があります。末梢神経を刺激し、体温を上昇させて血液の流れをスムーズにすると考えられているのです。新陳代謝が活発になり、脂肪燃焼や発汗、老廃物の排出を促進する働きもあるとされています。
とうがらしの栄養については下記の記事も参考にしてみてください。
トマトの赤み成分であり、特徴的な栄養素が「リコピン」です。強力な抗酸化作用により、老化や生活習慣病の原因となる活性酸素を取り除くといわれています。同じく抗酸化作用を持つ「β-カロテン」も豊富。β-カロテンは、体内でビタミンAに変化し、皮膚の健康や免疫機能を調整する働きが期待できます。
トマトの栄養については下記の記事も参考にしてみてください。
定番のエビだけでなく、チリソースは白身魚や鶏肉などヘルシーで良質なたんぱく質が摂れる食材ともよく合います。おすすめは、タラの切り身を使った「タラのチリソース」。タラから出ただしと甘辛いチリソースが相性抜群で、ごはんもビールも進む味です。
ヘルシーでリーズナブルな鶏むね肉も、片栗粉をまぶして揚げ焼きにしてチリソースをかければ、ボリュームあるメイン料理になります。
梅雨時期や暑い時期になると、食欲が減退しがちです。チリソースに含まれるとうがらしの辛味成分は、食欲増進にもつながるといわれています。チリソースを食卓に取り入れて、健康に役立ててみてはいかがでしょうか。