2022年10月28日

野菜の豆知識|冷凍保存OK ゴボウの栄養&おいしい食べ方

最近ゴボウを食べていますか?泥を洗い落としたりアク抜きをしたり、調理に面倒な下処理が必要なので、あまり扱わない方も多いかもしれません。今回は、ゴボウの栄養や使い切るための保存方法のほか、ゴボウを使ったおいしいレシピをご紹介します。


 

最近ゴボウを食べていますか?泥を洗い落としたりアク抜きをしたり、調理に面倒な下処理が必要なので、あまり扱わない方も多いかもしれません。今回は、ゴボウの栄養や使い切るための保存方法のほか、ゴボウを使ったおいしいレシピをご紹介します。

ゴボウを食べるのは日本だけ?

 

ゴボウの原産地はユーラシア大陸北部といわれています。日本には中国から薬用植物として渡来し、平安時代には野菜として食べられていたようです。日本の食卓になじみ深い野菜ですが、世界的に見るとゴボウを野菜として食べる文化があるのは、日本や韓国などごく一部の国だけだそう。近年、その豊富な栄養価が注目され、ヘルシーな食材として海外でも受け入れられはじめています。

西日本では、お正月のおせち料理に欠かせない「三つ肴」のひとつに「たたきゴボウ」が用いられます。ゴボウが細く長く地中にしっかり根を張る様子から、家の基礎が堅固であることを祈る意味が込められた縁起物です。

「三つ肴」については、下記の記事も参考にしてみてください。

おなかの調子や食後の血糖値が気になる方に

 

ゴボウの特筆すべき栄養素は食物繊維で、野菜のなかでもトップクラス。水溶性と不溶性の両方の食物繊維をバランスよく含んでいます。水溶性の食物繊維は水に溶けてゲル状になり、便をやわらかくします。不溶性の食物繊維は水分を吸い込んでふくらみ、便のかさを増やします。このダブルの働きによって便秘の解消につながり、腸内環境を整えるのに役立ちます。また、食物繊維には糖の吸収をゆるやかにする作用があり、食後の血糖値の上昇を抑える働きも期待できます。

ゴボウにはポリフェノールの一種であるクロロゲン酸も豊富。クロロゲン酸には強い抗酸化作用があり、お肌のシミやシワを予防する効果が期待できます。さらには、体内で脂肪の蓄積を抑える働きもあるとされています。いつまでも若々しくいるために、ゴボウは積極的に食べたい食材といえますね。

冷凍保存OK!ゴボウの賢い保存方法

 

ゴボウを買っても、使い切れずに保存に困ってしまうかもしれません。ゴボウならではの風味と食感を損なうことなく、おいしく長持ちさせるポイントをご紹介します。

常温保存の場合

気温が低い時期であれば常温保存ができます。ゴボウは泥が付いたままのほうが長持ちするため、洗わずに新聞紙で包み、風通しのよい冷暗所に立てて置いておきましょう。

冷蔵保存

気温が高い時期は、適度な長さに切ったゴボウを湿らせた新聞紙で包み、保存袋に入れて冷蔵庫で保存します。あらかじめ洗ってあるものやカットされたものは、湿らせたキッチンペーパーで包んでからラップで包み、さらにビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。

冷凍保存の場合

ゴボウは、生のままでも加熱してからでも冷凍保存が可能です。少し大きめにカットすることで水分が抜けにくくおいしさを保つことができます。生のままの場合、ぶつ切りまたはささがきにしたゴボウをサッと水にさらし、水分を拭き取ってからラップに包んで保存袋に入れて冷凍します。加熱する場合は、ささがきか千切りにしたゴボウをサラダ油で軽く炒めて冷まし、ラップに包んで保存袋に入れて冷凍します。いずれも1ヵ月ほど保存できます。

ゴボウを使った料理いろいろ

 

ゴボウを使ったレシピといえばきんぴらや煮物が定番ですが、今回ピックアップしたのは汁物。汁ごと食べるメニューなら、栄養を逃さずに摂ることができます。

ぼっかけ汁

福井県で食べられる、根菜類をたっぷり使った汁物。名前の通り、ご飯に“ぼっかけ(ぶっかけ)”ていただきます。ゴボウやニンジンなど、お好きな具材でアレンジできます。

「ぼっかけ汁」のレシピは、下記の記事を参考にしてみてください。

ひっつみ

季節の野菜を煮込んだすまし汁のなかに、小麦粉を練ったお団子をちぎり入れた岩手県の郷土料理。寒くなる季節におすすめの、体をあたためてくれる汁物です。

「ひっつみ」のレシピは、下記の記事を参考にしてみてください。

ブリのあら汁

冬に旬を迎えるブリを余すところなく味わうおみそ汁。ゴボウや大根などの根菜類を大きめに切って入れることで、食べごたえのある一品のできあがり。

「ブリのあら汁」のレシピは、下記の記事を参考にしてみてください。

さまざまな料理に活躍するうえに栄養たっぷりのゴボウ。秋から冬にかけて旬を迎え、おいしさが増します。お好きなメニューで味わってみてください。