2022年06月10日

健康メニュー|中華丼 多彩な具材で栄養満点

たくさんの野菜が入った具を乗せた中華丼は、家庭でも比較的簡単に作れて、おいしく栄養を摂れる料理です。今回は、そんな中華丼の定番具材に注目し、それぞれの具材の栄養素と健康効果についてご紹介します。


たくさんの野菜が入った具を乗せた中華丼は、家庭でも比較的簡単に作れて、おいしく栄養を摂れる料理です。今回は、そんな中華丼の定番具材に注目し、それぞれの具材の栄養素と健康効果についてご紹介します。

中華丼とは?

 

中華丼とは、炒めた肉と野菜を片栗粉でとろみをつけた具を、ご飯の上にかけた料理です。具材となる肉や野菜、味付けは特に決まってはいません。同じように店や家庭で独自の具と味付けで調理する中華料理の「八宝菜」に似ているため、「八宝飯」と呼ばれることもあります。

中華料理店でメニューに並んでいることから、中華丼は中国発祥の料理と思われがちですが、実は日本発祥の料理。昭和初期に日本の中華料理店でまかないとして出された料理、または八宝菜の具をご飯にかけてほしいとリクエストされた説など、中華丼の発祥には諸説あります。

中華丼の定番具材とその栄養

 

中華丼に使われる具材にこれといった決まりはありませんが、定番具材として使用されるのが、以下に挙げる肉や野菜です。そこで、中華丼の定番具材で摂取できる栄養について、具材ごとに解説していきます。

白菜

白菜はほとんどが水分ですが、免疫力アップや美肌効果が期待できるビタミンCが豊富。骨形成を助けるビタミンKやカルシウム、高血圧予防に効果的なカリウムなども含まれています。

玉ねぎ

さまざまな料理に使われる玉ねぎには、血液をサラサラにする「ケルセチン」というポリフェノールの一種のほか、血栓予防効果や疲労回復、免疫力アップ効果が期待できる、辛み成分の元であるアリシンの元になる「硫化アリル」という成分も。

にんじん

玉ねぎと同じくらい家庭で一般的な食材のにんじん。体内でビタミンAに変換するβ-カロテンが豊富なことで知られています。強い抗酸化作用を持つβ-カロテンは体の酸化を予防し、免疫力アップやがんや肌の老化予防などが期待できます。

クワイ

おせち料理に使われる食材としてよく知られるクワイは、中国原産の野菜。丸い実に大きな芽が出る特徴から、縁起がよい野菜とされています。高血圧予防によいとされるカリウムが豊富で、体に必要なたんぱく質やビタミンB6、造血作用を持つ葉酸などを多く含んでいます。

グリーンピース

さまざまな料理に使用されるグリーンピースは、熟する前のえんどう豆の実のこと。グリーンピースは疲労回復に効果的といわれるビタミンB1やカリウムなどを含むほか、食物繊維の割合が多いのが特徴です。不溶性食物繊維が多いことから、便秘や肌荒れ改善効果が期待できます。

豚肉

豚肉は、ビタミンB群を多く含みます。その中でも、糖質を燃やしてエネルギーにすることで、疲労回復効果や心身の活性効果が期待できるビタミンB1の含有量は他の肉よりも数倍多いという特徴があり、さらにアミノ酸バランスのよい良質なたんぱく質も摂取できます。

たけのこ

和食でも多く用いられるたけのこは、食物繊維やカリウムが豊富な上に、「チロシン」という栄養素を含むのが特徴です。チロシンとはたけのこのうま味成分であるアミノ酸で、脳や神経を活性化させて認知症やうつ病予防に効果があるとされています。

ヤングコーン

若採りしたとうもろこしの実であるヤングコーンにも、豊富な食物繊維とカリウムが含まれています。とうもろこしより糖質が低くビタミンEが含まれているのも特徴で、抗酸化作用により体の酸化を防ぐことで悪玉コレステロールを減少させるなどの効果が期待できます。

うずらの卵

鶏卵より小さいうずらの卵ですが、肌や粘膜を正常に保ち、疲れ目などに効果的なビタミンAの一種「レチノール」を鶏卵よりも豊富に含んでいます。また、ビタミンB1、貧血予防に効果が期待できるビタミンB12なども多く含まれています。

シイタケ

食物繊維やビタミンB群が豊富なシイタケ。その他にも、シイタケの独特の香り成分で、免疫力アップやがん細胞抑制効果が期待できる「レンチナン」、悪玉コレステロール値を下げて生活習慣病予防効果が期待できる「エリタデニン」といった特有の栄養素を含んでいるのがシイタケの大きな特徴です。

中華丼に使われる具材には健康によいとされる効果が期待でき、これらを一度に摂れる中華丼は、栄養満点な1皿といえます。栄養バランスの取れたメニューとして、中華丼をぜひ取り入れてみてください。