2021年12月21日
二十四節気のひとつである「冬至」。冬至は、1年のうち太陽が出ている時間がもっとも短く、夜がもっとも長くなる日です。日付は毎年前後しますが、12月21~22日頃にあたります。今回は、冬至の意味や由来とともに、かぼちゃを食べる習慣やゆず湯に入る風習について解説します。
二十四節気のひとつである「冬至」。冬至は、1年のうち太陽が出ている時間がもっとも短く、夜がもっとも長くなる日です。日付は毎年前後しますが、12月21~22日頃にあたります。今回は、冬至の意味や由来とともに、かぼちゃを食べる習慣やゆず湯に入る風習について解説します。
季節の変化を示すものとして古くから使われてきた二十四節気。そのうち冬至の日は、太陽が冬至点を通過する時のことで、北半球では1年のうちで昼が1番短く、夜が1番長くなります。また、冬至を境にだんだん日が長くなることから、冬が終わって春がやってくること、凶事が去って吉事が訪れることなどを意味する「一陽来復」に通じると考えられています。日本だけではなく世界各地でも、冬至は太陽が生まれ変わる日としてとらえられ、古くから盛大な祝祭が行われていたようです。
冬至に食べると縁起がよいとされる食べ物があります。その代表的なものが、かぼちゃと小豆です。地域によってはこんにゃくを食べることもあります。
冬至は運気が上昇する転機となる日であるため、「運」を呼び込むために名前に「ん」が付く食べ物を食べるとよいといわれてきました。かぼちゃは「なんきん」とも呼ばれ、長く保存できるうえに栄養価が高いことから、無病息災を祈って食べられるようになったという説があります。また、かぼちゃは実が黄金色で、金運上昇を願う意味合いもあるようです。
冬至にかぼちゃを食べる理由や栄養価については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。あわせて参考にしてみてください。
中国では古くから、小豆の赤い色は厄除けの色とされていました。冬至に小豆を食べる習慣が日本に伝わり、おかゆに小豆を加えた「小豆粥」は冬至の縁起物になっています。かぼちゃと小豆を一緒に煮た「いとこ煮」もよく食べられているようです。
冬至といえば、ゆずを湯船に浮かべた「ゆず湯」を思い浮かべるかもしれませんが、その理由をご存じでしょうか。実は、「冬至」と「湯治」(お湯に浸かって健康になる)、「ゆず」と「融通」(ものごとがうまく運ぶ)をかけた2つの語呂合わせに由来するそう。江戸時代、銭湯がお客さんを呼び込むためにゆず湯を行ったのがはじまりだと伝わっています。
冬至の日にゆず湯に入ると、風邪予防につながるといわれています。ゆずの爽やかな香りは心も身体も癒やしてくれるうえに、免疫力アップや消化促進などの効果も期待できます。さらに、ゆずの果皮に含まれる香りの成分・リモネンには、血行をよくするはたらきもあり、冷えの改善にも役立ちます。
ゆず湯のやり方や入る時のポイントについては、こちらの記事で詳しくご紹介しています。あわせて参考にしてみてください。
かぼちゃを食べて栄養をチャージしたら、ゆず湯に浸かってリラックス。寒い冬を元気に乗り切るために考えられた、古くから伝わる風習を大切にしたいものです。今年の冬至は、先人たちの知恵に思いを馳せながら無病息災を願う1日にしてみてはいかがでしょうか。