2020年08月07日

健康習慣|もしもの時、心の健康を守るには?

災害や感染症のまん延など、いつもと違う状況におかれると、気持ちが不安定になってしまうことも。そんな時、どうやって心の健康を守ればいいのでしょうか。今回は、心の健康を守るためのヒントをご紹介します。


 

災害や感染症のまん延など、いつもと違う状況におかれると、気持ちが不安定になってしまうことも。そんな時、どうやって心の健康を守ればいいのでしょうか。今回は、心の健康を守るためのヒントをご紹介します。

気持ちが不安定になると自分の考えが制御できなくなる

隔離されると、孤独、不安、怒りなどを感じやすい

外出制限などで隔離されると、思うように他の人と交流できず孤独を感じたり、起こりうる悪い事態を想定して不安になったり、不自由さから怒りを感じやすくなったりします。また、そうした感情にとらわれて、いつもならあり得ない考え方をしてしまうこともあります。

心の健康の守り方 ~日本赤十字社「感染症流行期にこころの健康を保つために」を参考に~

日本赤十字社は、2020年に起きた感染症流行を踏まえて、「隔離・自宅待機している方」、「その周囲の方」、「高齢者や基礎疾患のある方・ご家族の方」を対象にそれぞれ対処法を紹介しています。ここでは「隔離・自宅待機している方」向けの内容から、いくつかご紹介しましょう。

 

まずは取り組みたいことをご紹介します。

気持ちが不安定になりやすいと自覚し、受け止める

まずは孤独・不安・怒りなどを感じやすい状態にあると自覚し、冷静を心がけるようにしましょう。ただし「我慢して平静を保たなければ」と気持ちを抑え込むと、ストレスをためてしまいます。どうすれば気持ちを和らげられるのか、自分と対話しながら受け止めていきましょう。

いつものペースで寝起きし、食事や運動もしっかりと

「どうせ出かけられないから」と、いつもより遅くまで寝ていたり、最新情報が気になって遅くまで起きていたりしては、生活のリズムが狂い、気持ちが不安定になりやすくなります。また、「動かないから」と食事や水分を控えるのも考えもの。食事や水分はしっかり摂り、自宅待機中でもできる運動を続けて、体調を整えていきましょう。詳しくは、下記の記事も参考にしてみてください。

通信機器を利用した交流や、楽しくリラックスできる活動を

知人や家族と会うのが難しい時も、電話やインターネットを使って交流を続けるようにしましょう。身近な人と無事を確かめ合ったり、不安な気持ちを聞いてもらったりするだけでも、気持ちが上向きます。また、家にいてもできることはたくさんあります。自分が楽しくリラックスできることを見つけて、頭や体を動かし続けましょう。詳しくは、下記の記事も参考にしてみてください。

続いては、できるだけ避けたいことをご紹介します。

情報を取り入れ続ける、「○○になったらどうしよう」と案じ続ける

テレビやインターネットでは、1日中あらゆる情報が流れ続けています。安全・安心のために発信されている情報ですが、あれもこれもと受け取り続けると混乱してしまったり、不安・心配な気持ちが増したりするかもしれません。情報に振り回されていないか時折立ち止まって考え、ひと休みすることも重要です。
最悪の事態ばかりを気にかけ「どうしよう」と案じ続けるのも、よくありません。「人事を尽くして天命を待つ」といいますが、手を尽くした後は、案じながら待っても、「なるようになる」と楽な気持ちで待っても同じこと。心配しすぎてストレスをためないよう、リラックスできる方法を考えましょう。

いつもよりも長い時間寝る、なんとなく横になり続ける

時間があるからといって寝床で長い時間を過ごしたり、部屋でなんとなく横になり続けたりするのもおすすめできません。睡眠時間が長くなりすぎると、その分夜の眠りが浅くなり、睡眠の質が落ちてしまいます。いつもの時間に起き、昼寝もあまり取りすぎないようにしましょう。

平気なふりをする、言いたいことを過度に抑え込む

寂しいけれど、電話口の家族を心配させまいと平気なふりをしてしまったり、不安を無理に抑え込んで、明るく振る舞ってしまったり……「空元気」も元気のうちだといわれたりしますが、自分の気持ちにふたをするのはストレスのもと。言いたい放題まではしなくとも、つらくなったら身近な人に甘えて、気持ちを話してみましょう。

もしもの時、心の健康を守るには「いつも通りの生活リズム」と「適度なストレス解消」、「客観的に自分を見る」ことがポイントと言えそうです。気持ちが不安定になりやすいなと思ったら、ぜひ、心のケアをしてあげてくださいね。