2020年03月18日
「DASH食」という食事法をご存じでしょうか。高血圧の治療経験がある方なら、耳にしたことがあるかもしれません。今回は、高血圧の方だけでなく、血圧が気になる方や、予備軍だという方にもぜひおすすめしたい「DASH食」や、おすすめの食材についてご紹介します。
「DASH食」という食事法をご存じでしょうか。高血圧の治療経験がある方なら、耳にしたことがあるかもしれません。今回は、高血圧の方だけでなく、予備軍だという方にもぜひおすすめしたい「DASH食」や、おすすめの食材についてご紹介します。
DASH食のDASHとは「Dietary Approaches to Stop Hypertension」(高血圧を防ぐ食事療法)を略したもの。Dietary(ダイエタリー)といっても食事量を極端に減らすようなものではなく、野菜、ナッツ、海藻、魚類、豆類、乳製品などを中心に、バランスよく食べることが推奨されています。
DASH食はすでに高血圧の治療を受けている方に対して推奨されることが多いのですが、予防の意味合いでは、高血圧予備軍とされる方々にもおすすめの食事法です。薬のように劇的な影響はありませんが、バランスのよい食事は、高血圧に限らず健康維持のためにもぜひ取り入れたいところです。
DASH食は「○○を食べれば高血圧が防げる」といった単純な手法ではありません。まずは、その仕組みを押さえておきましょう。そもそも、塩分の摂り過ぎはなぜ高血圧につながるのでしょうか。
体内の塩分濃度が上がると、身体は血液を増やすことで塩分の濃度を下げようとします。血液が増えても血管の太さは変わりませんから、圧力、つまり血圧が上がっていってしまうのです。
そこで、DASH食において推奨されているのが、体内の塩分を排出する働きを持つ3つのミネラルである、カリウム・カルシウム・マグネシウムを多く含む食材です。塩分を控えるだけでなく、排出する働きも取り入れて適量を保とうというわけです。
先ほど紹介したカリウム・カルシウム・マグネシウムはもちろんですが、他の成分も一緒に食べることで相乗効果が期待できます。DASH食で推奨されているのは、余分な糖質や脂質、コレステロールを排出する食物繊維、そして、血管の動脈硬化を抑え、弾力のある健やかな状態に保つ働きがあるたんぱく質の2つです。それぞれ、多く含まれる食材をいくつか挙げてみましょう。
小松菜については、下記の記事も参考にしてみてください。
重要なのは、これらのどれかだけを摂るのではなく、複数の食材をバランスよく食べること。焼き魚と野菜のみそ汁を組み合わせた定食や、きのこたっぷりのシチューとナッツ類を取り入れた野菜サラダなど、まんべんなく食べられる献立を考えてみましょう。
塩分を排出するミネラルを積極的に摂っているからといって、塩分そのものを摂り過ぎていいというわけではありません。また、血管を狭めるリスクが高まる飽和脂肪酸やコレステロールも避けたいところです。飽和脂肪酸の多い生クリームやチーズ類、肉の脂肪分、コレステロールの多い卵や臓物類などには注意しましょう。
詳しくは、下記の記事も参考にしてみてください。
魚が中心で、大豆製品や海藻、野菜を副菜とすることが多い和定食は、食事法を意識し過ぎずに取り入れられるDASH食としておすすめです。お好きなメニューや新しい味も試しながら、楽しんでDASH食に取り組んでみてはいかがでしょうか。