2018年02月13日

健康メニュー|バナナや青魚で冬もはつらつと 寒さからくるゆううつ気分を吹き飛ばす

寒くなってくると、なんとなく気分が晴れない日や、だるくて動きたくない日が増えるということは多いもの。今回は、冬特有の気分の落ち込みが起こる仕組みと、そんな時に食べたい食材の「バナナ」や「青魚」の栄養素をご紹介します。


 

寒くなってくると、なんとなく気分が晴れない日や、だるくて動きたくない日が増えるということは多いもの。今回は、冬特有の気分の落ち込みが起こる仕組みと、そんな時に食べたい食材をご紹介します。

日に当たる時間が減る冬は、気分が落ち込みやすくなる?

冬は日照時間が短くなるうえ、曇りがちの日も多く、春夏に比べて日光に当たることが少なくなります。このことによるメンタルへの影響は大きく二つ。一つめは、日光に当たることで生成される神経伝達物質「セロトニン」が十分に作られなくなること。セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、不足すると気分の落ち込みやだるさ、過眠、過食などを招いてしまいます。
もう一つは、セロトニンと同じように日光を浴びることで生成される「ビタミンD」が不足しがちになること。ビタミンDはカルシウムとともに骨や歯を作る働きをし、筋力を維持します。また、免疫力の維持にも関わっていて、不足すると風邪をひくなどの不調を招きやすくなります。
体調不良だけでも気分の落ち込みにつながりがちですが、さらにビタミンDの不足そのものが、集中力の低下や落ち込みに関連しているという研究もあるのです。

こうした状態は冬になると起こりやすくなるのですが、日照時間が減る梅雨の時期にぶり返すこともあるそうです。では続いて、セロトニンの生成を助ける食材や、ビタミンD不足を補う食材をご紹介します。

セロトニンの素になってくれる食材たち

 

セロトニンの材料となる栄養素としては、体内で生成できない必須アミノ酸の一種「トリプトファン」と、「ビタミンB6」が挙げられます。これらが豊富に含まれる食材には次のようなものがあります。

バナナ

トリプトファンとビタミンB6を両方含んでいます。また、不足すると食欲不振や脱力感などを招くカリウムも豊富。さらに、抗酸化作用に優れたポリフェノールや、おなかを整える食物繊維にも富んでいますので、気分の落ち込み対策に限らず食べておきたい食材なのです。
生食が望ましいですが、肉・魚のソテーと一緒に加熱して付け合せるなどすれば、食べ方のバリエーションも広がります。おすすめは豚肉との組み合わせ。疲労回復・精神安定に働くビタミンB1が豊富なので、相乗効果が期待できます。

青魚

サンマ、イワシ、カツオ、サバ、マグロなどの青魚はビタミンB6が豊富。脳の働きを活性化するDHA、血中コレステロール値を下げるEPAも、ぜひ摂っておきたい栄養素です。

豆乳・乳製品

トリプトファンを豊富に含んでいます。乳製品は骨や歯を作るカルシウムを含み、吸収率も高いので、骨密度が減少しがちな中高年の方にもおすすめの食材です。

セロトニンの素になる食材について詳しくは、下記の記事も参考にしてみてください。

ビタミンD不足を補ってくれる食材たち

ビタミンDにはカルシウムの吸収を助ける働きもあるので、気分の落ち込み対策に加えて、骨の健康を保つうえでもぜひ摂っておきたい栄養素です。

青魚、白身魚の一部

先にご紹介した青魚には、ビタミンDも多く含まれています。また、サケ、ブリ、カレイといった白身魚、ちりめんじゃこもビタミンDが豊富です。

キクラゲ・干しシイタケ

実はキノコの一種であるキクラゲと干しシイタケもビタミンDを豊富に含む食材です。干しシイタケには、生のシイタケよりも格段に多いビタミンDが含まれています。
ビタミンDとカルシウムの関係については、下記の記事も参考にしてみてください。

いかがでしたでしょうか。冬の気分の落ち込みを避けるためには、不足しがちな栄養素を食べ物で補うことはもちろん、貴重な日照時間を有効に使い、努めて日光浴をすることも、重要な対策になります。
日々の食卓に今回ご紹介した食材を取り入れつつ、日なたぼっこや散歩などで楽しみながら、冬もはつらつと元気に過ごしたいですね。