2023年06月28日
家庭料理や外食でも定番の「唐揚げ」ですが、その定義や由来などは意外と知られていないかもしれません。今回は唐揚げの概要や他の揚げ物との違い、唐揚げに使用される主な具材とその栄養についてご紹介します。
家庭料理や外食でも定番の「唐揚げ」ですが、その定義や由来などは意外と知られていないかもしれません。今回は唐揚げの概要や他の揚げ物との違い、唐揚げに使用される主な具材とその栄養についてご紹介します。
唐揚げは、材料に小麦粉またはかたくり粉を薄くまぶして、高温の油で揚げる料理です。パン粉や水溶き小麦粉などの衣を使わないところが特徴です。北海道では濃い醤油味の唐揚げが「ザンギ」と呼ばれ、ご当地名物となっています。
江戸時代初期に中国から伝来した普茶料理では「唐揚げ」と書いて「からあげ」または「とうあげ」と呼ばれた料理があり、これが唐揚げのルーツではないかとされています。しかし、この唐揚げは豆腐を油で揚げ、醤油と酒で煮た料理で、現在の唐揚げとは違うものだったようです。
現在の唐揚げに近い料理は、昭和7年に東京にある食堂のメニューとして登場したといわれています。家庭料理として広まったのは第二次世界大戦後のことで、意外と新しい料理なのです。その味付けは、醤油や塩が昔ながらの定番。近年ではトウガラシなどを用いたピリ辛味、カレー味、みそ味、梅しそ味など、さまざまな味付けでアレンジされています。
竜田揚げは魚肉・鶏肉などに醤油とみりんで下味をつけ、かたくり粉をまぶして油で揚げた料理です。濃い味付けは、魚などのくさみを和らげるためともいわれます。唐揚げとかなり調理法が似ているため、「にんにくを使うのが唐揚げ、使わないのが竜田揚げ」、「竜田揚げも唐揚げの一種」などさまざまな説が見られます。
素揚げは材料に衣をつけずに油で揚げる料理や、調理法のことをいいます。唐揚げや竜田揚げと違って、小麦粉やかたくり粉もまぶさず「素」の状態で揚げます。この料理が「空揚げ」と書いて「からあげ」と呼ばれることもあります。
洋風料理に振り分けられ、油で揚げたり、油焼きをしたりするメニューや、調理法を指します。エビフライやアジフライのようにパン粉をまぶすメニューがよく知らせていますが、ポテトフライのように素揚げで調理するメニューもありますし、泡立てた卵白などで作った衣をつける「フリッター」もフライの仲間です。
唐揚げではもも肉や手羽先などの部位が定番とされていて、愛知県名古屋市では甘辛いタレを絡めた「手羽先の唐揚げ」が名物料理として知られています。よりヘルシーに食べたいのであれば、脂質の少ないむね肉、ささみなどの部位がおすすめです。
鶏肉について、詳しくは下記の記事も参考にしてみてください。
タイ、タラ、サワラ、カレイなどの白身魚は、唐揚げにすると身がふっくらとした食感になります。肉よりも脂肪控えめかつ高タンパク質で、コラーゲン豊富なところも特徴です。
マグロやカツオなどの赤身魚は唐揚げよりも竜田揚げで調理されることが多いようですが、そんな赤身魚の中でもアジ・豆アジは、唐揚げの定番具材になっています。
天ぷらやフライでは大ぶりのエビが喜ばれますが、唐揚げでは川エビなど小ぶりの品種をまるごと揚げる料理がよく見られます。殻や尻尾もまるごと食べればカルシウムたっぷりです。カリッとして身の歯ごたえもよいタコは、肝機能をサポートしてくれるタウリンを豊富に含んでいます。
ジャガイモには余分な塩分を排出するカリウムが多く含まれているので、醤油や塩などで塩分摂取量が増えがちな唐揚げのお供にぴったり。ただし、味付けの定番であるマヨネーズは脂の摂りすぎにつながりやすいので、あっさりめの味付けを心がけたいところです。例えば、マヨネーズを少し減らす代わりにヨーグルトを加えると、クリーミーかつヘルシーに味わえますよ。