名古屋の名物は数多くありますが、味噌カツはその代表格。甘辛くまろやかな味噌ダレをかけた味噌カツは、とんかつソースで食べることが一般的な方にはインパクトがあるかもしれません。ところで、味噌カツの発祥には、複数のおもしろい説があることをご存じでしょうか。今回は、味噌カツ発祥の由来や“名古屋めし”になくてはならない豆味噌などについてご紹介します。
2023年04月14日
名古屋の名物は数多くありますが、味噌カツはその代表格。甘辛くまろやかな味噌ダレをかけた味噌カツは、とんかつソースで食べることが一般的な方にはインパクトがあるかもしれません。ところで、味噌カツの発祥には、複数のおもしろい説があることをご存じでしょうか。今回は、味噌カツ発祥の由来や“名古屋めし”になくてはならない豆味噌などについてご紹介します。
名古屋の名物は数多くありますが、味噌カツはその代表格。甘辛くまろやかな味噌ダレをかけた味噌カツは、とんかつソースで食べることが一般的な方にはインパクトがあるかもしれません。ところで、味噌カツの発祥には、複数のおもしろい説があることをご存じでしょうか。今回は、味噌カツ発祥の由来や“名古屋めし”になくてはならない豆味噌などについてご紹介します。
味噌カツとは、豆味噌をベースにした甘辛い味噌ダレをかけたとんかつのこと。名古屋をはじめ、東海地方のとんかつを提供するほとんどの店で食べることができるポピュラーな郷土料理です。味噌カツ発祥の由来は諸説ありますが、代表的な説をいくつかご紹介します。
昭和24(1949)年に名古屋に創業した「味処 叶」。そば店を営み、天丼も提供していた先代店主が「醤油でできるなら、味噌でもできるはず」と、愛知名物の豆味噌を使ったタレをかけたとんかつを考案しました。
終戦直後、屋台で酒を楽しんでいたとあるお客さん。つまみにしていた串カツを、豆味噌で煮込んだ「どて鍋」に浸して食べたらとてもおいしかったことから味噌カツが誕生したという説もあります。
昭和23(1948)年創業の「當り屋(あたりや)」では、当時、揚げ置きにして冷めてしまった串カツに味噌をつけてあたためて提供。この食べ方が評判となり、定番メニューとして味噌串カツが誕生しました。
ご紹介した通り、味噌カツ発祥の由来は諸説ありますが、ルーツは愛知県で古くから親しまれている「豆味噌」にあるようです。東海地方で多く生産されている豆味噌は、米味噌や麦味噌とは異なり、大豆を直接麹にしたシンプルな材料で作られる味噌。濃厚なうま味と複雑な香りが特徴で、煮込めば煮込むほどおいしくなります。また、肉や魚介と相性がよく、お互いの持ち味を引き出すといわれています。味噌カツの味の決め手である、煮込んで仕込む味噌ダレがとんかつと合うことにも納得します。
「豆味噌」の概要や歴史については、下記の記事も参考にしてみてください。
名古屋には、味噌カツをはじめ、手羽先やひつまぶし、どて煮などこの地域ならではの「名古屋めし」と呼ばれるソウルフードがあり、親しまれています。名古屋めしのなかでも王道といわれるのが、豆味噌を用いたメニュー。代表的な料理を見ていきましょう。
カツオだしのきいた豆味噌仕立てのつゆとうどんを、土鍋でぐつぐつと煮込んで作ります。真水で打つ煮込み専用の麵を使うため、独特の噛み応えがあるうどんです。
牛すじや豚モツ、大根などを豆味噌たっぷりの煮汁で煮込んだ料理。大阪のどて焼きにルーツがあり、鍋の周りに味噌を土手のように盛って、焦がしながら調理することに由来します。「どて」と呼ばれることもあります。
味噌おでんは2種類に分けられます。豆味噌をベースにした甘辛いだし汁で具材を煮込んで食べるタイプと、醤油だしで具材を煮てから味噌ダレをつけて食べるタイプがあります。
愛知県の郷土料理である味噌カツは、煮込むほどにおいしくなる豆味噌を用いた味噌ダレが特徴。ごはんとはもちろん、お酒のおつまみにもおすすめです。いつものとんかつソースを味噌ダレに変えて、ご自宅で味噌カツを味わってみてはいかがでしょうか。