2022年09月16日
ロシア料理の定番「ビーフストロガノフ」は、欧米でポピュラーな煮込み料理。日本でも名前は知られているものの、実際に食べたことがない方も多いのではないでしょうか。今回は、ビーフストロガノフの概要や、主な具材とその栄養、組み合わせたい副菜についてご紹介します。
ロシア料理の定番「ビーフストロガノフ」は、欧米でポピュラーな煮込み料理。日本でも名前は知られているものの、実際に食べたことがない方も多いのではないでしょうか。今回は、ビーフストロガノフの概要や、主な具材とその栄養、組み合わせたい副菜についてご紹介します。
ビーフストロガノフは、薄切りにした牛肉やタマネギ、マッシュルームを炒め、サワークリーム入りのスープで軽く煮込んだロシア料理。日本では、デミグラスソースがベースに使われていることが多いです。
ビーフストロガノフが誕生したのは19世紀のこと。「ストロガノフ」の名前の由来は、サンクトペテルブルクにあるストロガノフ家宮殿で誕生したという説や、ストロガノフ伯爵家で催された晩餐会への来客が急に増え、料理長がステーキ用の肉を薄く切って即興で考案した料理だったという説など、さまざまです。
また、ビーフの語源は牛肉の「Beef」ではなく、ロシア語で「~風」を意味する「Bef(ビフ/ベフ)」。ビーフストロガノフはロシア語で「Befstoroganov」と書きます。
ビーフストロガノフは、おいしくて栄養バランスにも優れたスタミナ料理。そこで、定番具材のそれぞれの栄養を見ていきましょう。
牛肉の良質なたんぱく質は、人間が体内で合成できない必須アミノ酸がバランスよく含まれています。たんぱく質をエネルギーに変換するビタミンB2やB6、B12などのビタミンB群も豊富。また、新陳代謝をサポートする亜鉛や、貧血の予防になる鉄などの栄養素も含まれています。
タマネギ特有の辛味成分の元になっている硫化アリルは、アリシンに変化し、血管を広げて血行を改善する効果が期待できます。また、強い抗酸化作用や疲労回復効果を持つといわれるポリフェノールの一種、ケルセチンも多く含まれています。
タマネギの栄養について、詳しくは下記の記事を参考にしてみてください。
マッシュルームは、100グラムで11キロカロリーとヘルシーでありながら栄養満点。腸内の有害物質をからめとり、コレステロールを下げる効果も期待できる食物繊維や、水分調整を行う働きがあるカリウム、糖質や脂肪酸の代謝をスムーズにするパントテン酸、効率よくエネルギーを作るナイアシンなどが含まれています。
ビーフストロガノフと一緒に味わいたい、栄養価をさらにアップさせる副菜をご紹介します。
ビーフストロガノフには、バターライスや揚げたじゃがいもを添えるのが定番。じゃがいもとバターを組み合わせたじゃがバターは、サイドメニューにぴったりです。じゃがいものビタミンCは加熱に強く、牛肉の栄養素である鉄分の吸収を助けます。カロリーが気になる場合は、油を使わずにふかしたじゃがいもがおすすめです。
肉料理のアクセントとして添えられるクレソン。さわやかな辛味があり、口の中がさっぱりするので箸休めにおすすめです。これはシニグリンという栄養素の効果で、肉の消化を助けてくれるともいわれています。また、ビタミンCも豊富で、牛肉の鉄分の吸収を高めます。ドレッシングをレモン系にすれば、クエン酸がさらに鉄分の吸収をサポートしてくれます。
牛肉をたっぷり使ったビーフストロガノフは、栄養満点の料理。もう一品を添えれば、食卓がますます充実します。ぜひ楽しく作っておいしく味わってみてくださいね。