2021年08月04日

健康習慣|体調不良の原因は「隠れ酸欠」? マスク生活で気をつけたい習慣とは

新型コロナウイルス感染症の流行により、季節にかかわらず外出時は常にマスクを着用することはもはや日常となりました。従来のように一時的なマスクの着用であれば問題はなかったのですが、着用時間が増えていることが原因で体調不良が起こる可能性があります。そこで今回は、マスク着用によって起きる「隠れ酸欠」についてご紹介します。


新型コロナウイルス感染症の流行により、季節にかかわらず外出時は常にマスクを着用することはもはや日常となりました。従来のように一時的なマスクの着用であれば問題はなかったのですが、着用時間が増えていることが原因で体調不良が起こる可能性があります。そこで今回は、マスク着用によって起きる「隠れ酸欠」についてご紹介します。

 

こんな不調を感じていませんか? 「隠れ酸欠」の症状例

マスクを日常的に着用し始めてから、体調がいまいち優れないと感じたことはありませんか?疲れが取れにくかったり、集中力が続かなかったりする、または体が重くだるく感じる、マスクをしているのに風邪をひきやすくなった……などの症状に、思い当たるふしがあるという方もいるでしょう。もし以下のような症状がある場合、「隠れ酸欠」が原因の可能性があります。

頭痛・めまい 腰痛・肩こり 疲れやだるさが続く 集中力が続かない 風邪をひきやすくなった

これらの不調が必ずしも隠れ酸欠が原因とは断定できないものの、長時間のマスク着用をはじめてから起こっているのであれば、マスクによる「隠れ酸欠」を疑ってみましょう。

マスクで酸欠になってしまう原因とは

 

マスクを長時間着用していると、鼻と口を覆った状態が長く続きます。すると呼吸が浅くなってしまい、吸い込める酸素の量が減ってしまうことが、酸欠になる原因です。さらに、マスクをしていると口呼吸をしてしまいがちです。口呼吸のほうが取り込める酸素量が多いと思われがちですが、実は鼻から吸ったほうが肺の奥まで酸素が行き届きやすいのです。つまり、マスクをしているときの口呼吸だけでは、体に十分な酸素を取り込めず、あまり自覚がないまま酸欠状態になっていることがあるのです。

鼻呼吸と口呼吸については、以下の記事も参考にしてみてください。

普段の生活でも隠れ酸欠に? 注意したい習慣とは

 

隠れ酸欠の原因は、マスクだけではありません。普段の生活のなかにも、実は隠れ酸欠になりやすい習慣があるのです。たとえば、日ごろストレスを感じることが多いと、呼吸を浅くしてしまう交感神経が優位になります。さらに、ストレスから身を守るために無意識のうちに背中を丸めてしまいがちです。ストレスにより交感神経が優位になること、そして背中を丸める姿勢は酸素を取り込みにくくなることが、隠れ酸欠を引き起こしてしまうのです。

コロナ禍で、お家時間が増えたり、出勤せずに自宅で仕事をしたりする人も増えています。自宅で、つい猫背の姿勢で長時間の作業や仕事をしてしまうことはありませんか?より多くの空気を取り込むには横隔膜を動かす必要がありますが、猫背は肺やおなかを圧迫し、気道を狭くする姿勢なので横隔膜を十分に動かせません。そのため、猫背が原因で取り込める空気の量が減り、隠れ酸欠になることも考えられます。

隠れ酸欠を予防するための方法と対策

 

さまざまな体の不調を引き起こす隠れ酸欠を防ぐには、一時的にマスクを外してみましょう。「3密」の場所を避けて人との距離を取った上で、腹式呼吸を行います。胸とおなかに手をおき、鼻から息を吸い込むと、おなかが膨らむのが分かるはずです。その状態でゆっくりと口から息を吐き出しましょう。

猫背をなおして背筋を伸ばし、鼻呼吸を意識するだけでも、取り込める酸素量を増やせます。「背筋を伸ばして鼻からゆっくりと息を吸って、口から息を吐く」を30分につき10回程度実践すると、隠れ酸欠改善が期待できます。

マスク生活だけではなく、日常生活にも原因が潜んでいる「隠れ酸欠」。体調不良が続くという場合は、普段の習慣や姿勢を見直すだけで改善するかもしれません、ぜひ、今回紹介した正しい姿勢や呼吸方法を実践してみてください。