2020年08月19日

健康習慣|夏の正しい入浴法~安全のために~

暑い夏であっても、エアコンなどによる冷えがあること、また、その改善には入浴が効果的であることはよく知られています。しかしその一方で、夏の入浴で熱中症や脱水症状になったという事例もよく聞きます。安全で健康的な入浴は、季節に合わせた方法があります。今回は、夏に起こる入浴中の事故や、予防方法についてみていきましょう。安全のためにも、正しい入浴法を知っておきましょう。


暑い夏であっても、エアコンなどによる冷えがあること、また、その改善には入浴が効果的であることはよく知られています。しかしその一方で、夏の入浴で熱中症や脱水症状になったという事例もよく聞きます。安全で健康的な入浴は、季節に合わせた方法があります。今回は、夏に起こる入浴中の事故や、予防方法についてみていきましょう。

 

入浴中の事故は夏にも

入浴中の事故といえば、脱衣場と浴室の温度差によって起こるヒートショックがよく知られています。これは気温の低い時期に起こるため、冬場の入浴には注意している方も多いかもしれませんが、夏場であっても危険が隠れています。

夏の主な入浴中の事故には、熱中症や脱水症状、急に立ち上がったことによる立ちくらみの転倒などがあります。健康のために長風呂を好む方は特に注意が必要です。
夏の入浴には冷え対策やリフレッシュ、ほどよい疲れで寝付きがよくなるなど、よいところもたくさんありますから、一切入浴をやめるのではなく、入浴法を見直して安全を心がけて楽しみましょう。

上手な夏の入浴法

 

入浴中の事故の理由のひとつに、「熱い湯に、長くつかる」ことがあります。もし熱い湯に入るのなら、湯船につかるのは3分程度(特に高齢の方)にとどめ、長くつかるのが好みなら、38℃くらいのぬるめの湯で10~15分程度がよいでしょう。

また、下半身だけお湯につかる「半身浴」は、冬だと上半身が寒くなってしまいますが、夏に長めに入りたい時にはおすすめできる入浴法です。とはいえ、ときどき肩からお湯をかけたり、上半身に乾いたバスタオルをかけたりして、冷え過ぎないように注意しましょう。

脱水を防ぐためには、水分補給は欠かせません。ただし、飲んだ水分がすぐに体に吸収されるわけではないので、入浴“前”の水分補給が最も大切です。お風呂に入る15分くらい前に、コップ一杯の水やスポーツドリンクを飲みましょう。長めに入るのならば、お風呂場に水筒などを持ち込んで、入浴中も水分補給を心がけてください。

脱水症状については、以下の記事も参考になります。

もしも湯船から出る時にクラっとしたら、まずは転倒を防ぐためにしゃがみましょう。さらにその際、溺れるのを防ぐためにも、浴槽の栓を抜いておくとより安心です。

冷え解消には、汗をかきやすくする「足湯」

 

現代人はエアコンのおかげで、汗をかく時間も少なくなっています。そのため汗腺の働きが弱っている方が多いといわれています。汗をかかないというのは一見涼しげに見えますが、汗をかいて体温を下げるという、人体に必要な体温調整ができていない可能性があります。

そこでおすすめしたいのが足湯です。足湯はふくらはぎくらいまでしか湯につかりませんが、入っているとおでこに汗をかくほど、体の芯までゆっくりあたたまることができます。そうして汗をかくことで汗腺が開きやすくなり、入浴中の熱中症予防にもつながります。足湯は全身浴よりも体への負担が少なく、年齢や体質に関係なくおすすめできる入浴法です。

足湯の方法や効果については、以下で詳しく解説しています。

エアコンで冷やされた部屋で過ごすことの多い夏は、外気温との差で体調も崩しがちです。入浴には自律神経を整えたり、冷えを改善したりといったメリットがあります。熱めの湯にサッと入ったり、ぬるめの湯にゆっくりつかったり、夏の入浴を安全に楽しみ、健康につなげていきましょう。