2020年07月24日

健康習慣|「+10(プラステン)」で目指そう、こころとからだを健やかに

健康的な生活のためには、適度な運動が必要。それは正解なのだろうけれど、自分にとっての「適度」が、どのくらいなのかがはっきりしないと感じる方も多いようです。今回はそんな方にとって、こころとからだを健やかに保つための、健康づくりの指針となる「+10(プラステン)」をご紹介します。


健康的な生活のためには、適度な運動が必要。それは正解なのだろうけれど、自分にとっての「適度」が、どのくらいなのかがはっきりしないと感じる方も多いようです。今回はそんな方にとって健康づくりの指針となる「+10(プラステン)」をご紹介します。

 

新しい健康づくりの指針「+10」とは

画像提供:+10(プラステン)から始めよう!
     厚生労働省 アクティブガイド -健康づくりのための身体活動指針-

 

「+10」は厚生労働省による国民向けのガイドラインで、さまざまな病気リスクを下げて健康寿命を延ばすための手段を、「いまより10分多くからだを動かす」という分かりやすいメッセージにしたものです。健康寿命とは、単に長い期間を生きるということではなく、“健康上の問題で日常生活が制限されることなく過ごせる期間”と定義されています。

厚生労働省によると、「+10」によって期待される効果は以下の通りです。

+10によって「死亡のリスクを2.8%」「生活習慣病発症を3.6%」「ガン発症を3.2%」「ロコモ・認知症の発症を8.8%」低下させることが可能であることが示唆されています。さらに減量効果として+10を1年間継続すると、1.5-2.0kg減の効果が期待できます。

出典:宮地 元彦. アクティブガイド. e-ヘルスネット (厚生労働省)

からだを動かす時間、目標は1日合計60分

厚生労働省が提唱する健康のための目標時間は1日60分(65歳以上は40分)です。これは単純にからだを動かす時間を指すので、歩く、階段を使う、炊事や掃除をするといった時間も含まれます。日ごろからからだを動かさない傾向のある人も、「+10」を取り入れて、目標の60分(40分)時間に近づけていこうというわけです。

また、「+10」といっても10分間続けてからだを動かさなくてはならないわけではありません。1日5分を2回、朝5分・昼3分・夜2分などのように、細切れでも効果は期待できます。10分間の運動が大きな負担になるならば、むしろ細切れのほうがよい結果にもつながるでしょう。今よりも10分だけ、じっとしている時間を減らせばよいのです。

「+10」の実践例 毎日を健やかに過ごすために

 

「+10」が意味するところは、じっとしている時間を減らし、からだを動かす時間を今よりも増やすことです。筋力トレーニングやジョギングなど強度の高い運動が難しくても、1日10分多めに動くということならできそうですよね。続けられる目標を掲げて、ゆっくりですが確実に健康へ導くのが「+10」なのです。

最後に、「+10」で活用できる例をご紹介します。これらからいくつか選んで、合計で1日10分になるように組み合わせてみてください。

最寄りよりもひとつ遠いスーパーに徒歩で行く スーパーでまとめて買うのではなく、商店街などの各店で買い物をする 階段があるところはできるだけ階段を使う 窓拭きや床の雑巾がけなど、筋力を使う掃除をする 1時間ごとにアラームをかけて、鳴った時に座っていたら立ち上がって背伸びする 位置情報ゲームをはじめてみる ご近所の銭湯に行ってみる

位置情報ゲームや銭湯については、以下の記事も参考にしてみてください。

スポーツとなると腰が重くても、「+10」ならできそうな気がしませんか。1日の生活を思い浮かべてみると、からだを動かす機会はたくさんあるものです。今より少しでも長く動くことが、まさに健康への第一歩。ご自身の生活リズムや環境を振り返って、「+10」の実践をはじめてみましょう。