2020年05月06日
感染症対策のための使い捨てマスク不足が問題となった2020年春。ついには手作りマスクの材料も品薄になり、ひやひやした方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、オフシーズンから時間を見つけて用意しておきたい手作りマスクについてご紹介します。日頃から準備をしておくと、急な入用の時に役に立ちますよ。
感染症対策のための使い捨てマスク不足が問題となった2020年春。ついには手作りマスクの材料も品薄になり、ひやひやした方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、オフシーズンから時間を見つけて用意しておきたい手作りマスクについてご紹介します。
2020年春は、新型コロナウイルス対策の影響で使い捨てマスクの供給が追いつかなくなり、花粉症シーズンも相まって多くの方がマスク不足に悩まされることとなりました。
次のシーズンのために、使い捨てマスクを多めに備蓄しておく……という方法ももちろんあるのですが、何事にも限度はあるもの。使い捨てずに繰り返し使える手作りマスクを何枚か用意しておけば、残り枚数を気にするようなこともありません。
手作りマスクは、不織布素材などでできている使い捨てマスクとは性能が異なります。鼻・口を保湿する、ウイルスがついた鼻や口を触って接触感染するのを防ぐといった用途にはよいですが、例えば、花粉症への効果には過度に期待しないほうがいいかもしれません。症状が軽い時や、使い捨てマスクがない場合に応急的に使用するのがおすすめです。
詳しくは、下記の記事も参考にしてみてください。
手作りマスクは洗濯して使うのであれば、医療用の素材ではなく、手芸材料で作って構いません。外側は綿や綿麻などの生地でもよいですが、鼻・口に触れる内側はガーゼ素材を使いたいところです。ガーゼ生地が2枚重ねになった「ダブルガーゼ」は通気性・保湿力に優れ、店頭でも手に入りやすい素材です。
ちなみに、薬局で販売されている滅菌ガーゼは、開封後時間とともに滅菌効果が薄れますので、マスクに使用しても特別な効果は望めません。必要な方に行き渡らない可能性もありますので、わざわざ買い求めるのは控えましょう。
手芸材料として「マスクゴム」も販売されていますが、2020年春はこれも不足したことから、Tシャツ生地を細く裂いた「Tシャツヤーン」や、本来は洋裁で伸び止めとして使われる「ウーリースピンテープ」なども手作りマスクに用いられました。洋服用のゴムやヘアゴムなどは着け心地や伸縮具合が合わないことがあるので、まず試してから使うようにしましょう。
手作りマスクの形や作り方にはさまざまなものがありますが、ここではプリーツマスクが比較的簡単に作れる方法をご紹介します。ちなみに、ひだが下向きで、花粉がたまりにくいデザインになっています。
まずは、ダブルガーゼを折っていきましょう。
一度折るたびにアイロンをかけて、折り目をしっかりつけます。
厚紙の端から1センチ、2センチ、3センチのところに水平に線を引いた「アイロン定規」を作ります。これをダブルガーゼに当て、アイロン定規ごとアイロンをかけるようにすると、幅通りに折りやすく便利です。
①上下をそれぞれ3センチ幅で裏側へ折ります。
②表を上にして置き、下の折り山から3センチのところで谷折りします。
③谷折りの線から1センチのところで山折りします。
④山折りの線から2センチのところで谷折りします。
⑤谷折りの線から1センチのところで山折りします。
⑥山折りの線から2センチのところで谷折りします。
⑦谷折りの線から1センチのところで山折りします。
これで、3本のひだができました。
次に、ダブルガーゼの裏側が表になるよう、1でつけた折り目に対して垂直に2つ折りにします。
折り目と反対側(布がほつれてくるほう)の端から1センチのところをまっすぐ縫い、輪状にします。
縫い代は角を切り落とし、アイロンをかけて開いておきます。
続いて、ひだを崩さないようそっと表に返し、アイロンをかけてマスクの形に整えます。
左右の端から1.5センチのところをまっすぐ縫い、ゴム通し部分を作ります。
ゴム通し部分の下側からゴム(写真では洋裁用の伸び止めテープ「ウーリースピンテープ」で代用しています)を通し、端を結んで長さを調整すれば完成です。
ゴムは上側から通すとひだに引っ掛かりやすいので気をつけましょう。ゴム通しがない場合は、毛抜きでゴムの端を挟み、輪ゴムを巻いて固定するなどして代用もできます。
今回は布とゴムだけで作りましたが、折り目の内側にノーズワイヤー(着用時に鼻の部分をフィットさせるためのワイヤー)を挟んで周りを縫い閉じるのもおすすめです。マスクがずれたり、すき間ができたりするのを防げます。