2019年12月25日

郷土料理|石狩鍋 温まりながら栄養もたっぷり

北海道を中心に各地で食べられている石狩鍋。メイン具材の鮭は栄養たっぷりですし、味噌や野菜など、他の具材とも絶好の組み合わせです。今回は、「石狩鍋」に入っている鮭の栄養や、石狩鍋の食べ方についてご紹介します。


 

北海道を中心に各地で食べられている石狩鍋。メイン具材の鮭は栄養たっぷりですし、味噌や野菜など、他の具材とも絶好の組み合わせです。今回は、「石狩鍋」に入っている鮭の栄養や、石狩鍋の食べ方についてご紹介します。

石狩鍋の主役、鮭はとっても栄養豊富!

鮭の赤い色は抗酸化力に優れた天然色素「アスタキサンチン」

鮭の身は鮮やかなピンク色ですが、実は白身魚の仲間。あの赤い色は、鮭が食べている甲殻類などに由来する天然色素「アスタキサンチン」の色なのです。アスタキサンチンは、体内の活性酸素を抑える抗酸化力が高く、若々しさを保つ効果が期待できるといわれています。

ビタミンDやたんぱく質が多く骨の健康を助ける

鮭には、カルシウムの吸収を助けるビタミンDや、骨を作るもとになるたんぱく質も多く含まれています。カルシウムの多い食品と一緒に摂ることで、骨を健やかにする働きも期待できるのです。

石狩鍋はおすすめの鮭の食べ方

 

北海道の郷土料理、石狩鍋とは

石狩鍋は鮭をはじめ野菜、きのこ類、豆腐などを味噌仕立ての汁で煮込んでいただく鍋料理です。同じ北海道がルーツの三平汁は、塩鮭を使い、野菜などの具材を入れたすまし汁ですが、石狩鍋は、塩鮭ではなく生鮭で作るのが一般的です。
具材の野菜は白菜、ネギ、にんじんなどが定番ですが、北海道名産のじゃがいもが加えられることも。仕上げに、同じく北海道名産のバターを加えるレシピも人気があります。

味噌のカルシウム吸収を鮭やしいたけ、白菜が助け、骨を健やかに

石狩鍋の味付けに使われる味噌には、カルシウムが豊富に含まれています。鮭や、石狩鍋によく使われるしいたけには、カルシウムの吸収を助けるビタミンDに富み、こちらも石狩鍋の定番具材である白菜には、同様にカルシウムの吸収を助けるマグネシウムが多く含まれています。石狩鍋は、カルシウムとその吸収を助ける栄養素が一度に摂れるメニューなのです。
野菜のなかでもカルシウムが多い、小松菜やほうれん草を入れるのもおすすめです。詳しくは、下記の記事も参考にしてみてください。

味噌の鉄分吸収を白菜・ネギなどのビタミンCがサポート、血液を健やかに

味噌には、血液を健やかにする鉄分も豊富に含まれています。この鉄分の吸収を助けるのが、ビタミンCです。石狩鍋の具材である白菜やネギには、ビタミンCが多く含まれています。つまり、石狩鍋は貧血が気になる、血液を健やかにしたい方にもおすすめのメニューなのです。

鮭のアスタキサンチンと白菜・ネギのビタミンCやにんじんのβカロテンで若々しさを

ビタミンCやβカロテンといえば若々しさを保つ抗酸化作用で知られる栄養素。一方、鮭に含まれるアスタキサンチンも抗酸化作用に優れています。白菜やネギ、にんじんといった野菜と鮭の組み合わせには、若々しさを保つ相乗効果が期待できるのです。ちなみに、アスタキサンチンは脂に溶け出しやすいので、バターの入った石狩鍋も良い組み合わせです。

鍋をたっぷり味わった最後には、ご飯を入れて雑炊で締めても良し、中華麺を入れて味噌ラーメン風にいただくのも良し。こういった食べ方ですと、汁に溶け込んだ栄養も逃さずいただけますから、ぜひお好みの食材で挑戦してみてください。