2019年09月16日
普段何気なく使っているジャガイモも、品種によってそれぞれ特徴があり、相性のいい調理法や食べ方は違ってきます。今回は、ジャガイモの主な品種ごとについての、特徴や向いている料理などの使い分け、栄養を逃さないポイントについてご紹介します。
普段何気なく使っているジャガイモも、品種によってそれぞれ特徴があり、相性のいい調理法や食べ方は違ってきます。今回は、ジャガイモの主な品種ごとについての、特徴や向いている料理などの使い分け、栄養を逃さないポイントについてご紹介します。
日本中でよく見られる品種である男爵は、丸っこくごつごつとした形が特徴。
一方、ベニアカリはその名の通りサツマイモのような赤い皮が特徴です。
この2品種に共通する「ほくほくとした食感」は、実に含まれるでんぷん質が多いことに由来しています。ふかしてポテトサラダにしたり、コロッケにして食べると独特の食感を活かせます。
ジャガイモは若々しさを保ち、免疫力を高めるビタミンCを多く含みます。ただし、ポテトサラダやコロッケにするためにゆでると、ビタミンCはゆで汁の方へ溶け出してしまいます。ビタミンCを逃さずに食べるには、皮つきのまま蒸して火を通し、柔らかくなってから皮をむくのがおすすめ。刃物を使わなくても、薄くきれいにむけますよ。
コロッケの付け合わせの定番、生のキャベツには消化酵素のビタミンU(キャベジン)が多く含まれ、油っこいコロッケから胃を守ってくれます。一方、コロッケの油はキャベツに含まれるβカロテンの吸収を助ける働きがあるので、まさに相性抜群の組み合わせなのです。
男爵に次いでよく見かけるメークインは、やや細くつるりとした形が特徴。実はきめ細やかでねっとりとしています。しっかり煮ても煮崩れしにくいので、カレーやシチュー、ポトフなど洋風の煮物に向いているといわれます。
ジャガイモのビタミンCはゆでると流れ出てしまいますが、ゆで汁ごと調理して食べるカレーやシチューなら栄養を逃しません。他の多くの野菜と違って、ジャガイモのビタミンCは加熱しても壊れにくいですから、安心してじっくり煮込めます。
カレーやシチューについては、下記の記事も参考にしてみてください。
ホッカイコガネは、その名の通り北海道生まれの品種。フライドポテト用に改良された大きな形と、男爵のようにほくほくした食感でありながらメークインのように煮崩れしにくい特徴を持っています。フライドポテトはもちろん、おでんや肉じゃがなど、ジャガイモを大きく切ったり、丸ごと煮ることが多い和食の煮物に向いているといわれます。
フライドポテトで心配なのが塩分の多さ。ジャガイモの皮には、余分な塩分を体外へ排出するカリウムが多く含まれていますから、皮つきのまま揚げるのがおすすめです。ただし、カリウムですべて帳消しにはできませんから、塩分を摂りすぎないよう意識するのも忘れないでくださいね。
ジャガイモのビタミンCには、血液を健やかにする鉄分の吸収を助ける働きがあります。そこでぜひ組み合わせたいのが、ジャガイモの煮物にも相性が良く、鉄分を豊富に含む味噌です。味噌煮はもちろん、おみそ汁にして汁ごといただくのもおすすめです。
和洋問わずさまざまな料理に使用できるジャガイモ。だからこそ、品種ごとの特徴を踏まえて使い分けるとより味わいが深まります。栄養面のポイントも押さえつつ、おいしくて体に良いジャガイモ料理を楽しんでくださいね。