2019年02月11日

健康習慣|寒暖差にご注意! 寒い季節の入浴法

毎年冬になると話題になる「ヒートショック」は、血圧の瞬間的な大きな変動で起こる健康被害のこと。家の中の温度差が大きい11月から3月に起こりやすく、特にお風呂場では注意が必要です。今回は、ヒートショックを起こさないための対策や、寒い季節の冷えに効果的な入浴法をご紹介します。


毎年冬になると話題になる「ヒートショック」は、血圧の瞬間的な大きな変動で起こる健康被害のこと。家の中の温度差が大きい11月から3月に起こりやすく、特にお風呂場では注意が必要です。今回は、ヒートショックを起こさないための対策や、冷えに効果的な入浴法をご紹介します。

冬に多いヒートショックのしくみ

 

冬に、暖房の効いた部屋を出てトイレに行く時など、あまりの冷たさに体がふるえたことはありませんか。この時、体は熱を逃さないよう血管を縮めたり、筋肉をふるわせて熱を作ったりしていて、血圧は急上昇しています。そして、温かいところへ戻ると血圧が下がります。

冬の入浴は、暖かい部屋から寒い脱衣場、次に温かい湯船へと、温度差が大きい場所へ何回も移動するため、ヒートショックが起こりやすい環境といえます。つまり、ヒートショックを起こさないための対策は、温度差と血圧に着目すればよいというわけです。

ヒートショックを予防する 冬場の入浴法

 

冬のヒートショックを防ぐには、以下のような対策が有効です。

食事1時間以内の入浴は避ける

食後は通常より血圧が低くなっており、すぐに入浴するとさらに血圧が低下します。入浴は食後1時間以上空けるか、食前がおすすめです。

脱衣場と浴室を暖かくしておく

お風呂に入る少し前に、暖房器具などで脱衣場を暖めておきましょう。お湯をはった浴槽のフタを開けておくと、浴室内が温まります。

かけ湯などで、体にお湯を慣らす

いきなり浴槽に入ったり、頭からシャワーを浴びたりするのはよくありません。足先から下半身、おなかから全身へと、心臓から遠い場所からかけ湯をして、体を慣らすようにします。

お湯の温度は41℃以下に

冬場は湯温を高く設定する方が多いのですが、室内との温度差が大きいほど心臓に負担がかかります。41℃ぐらいに設定して、ゆっくりと体を温めましょう。

浴槽から急に立ち上がらない

急に立ち上がると血圧がぐっと下がり、立ちくらみが起きやすくなります。浴槽の縁や手すりをつかむなどして、ゆっくりと立ち上がるようにしましょう。

飲酒後の入浴は控える

食事と同様に、飲酒すると血圧が下がり、入浴するとさらに血圧が下がってしまいます。また、酔っていると転倒しやすくもなりますから、飲酒後の入浴は控えてください。

ヒートショックは入浴のほかにも、暖房の効いた部屋から別の寒い部屋へなど、寒暖差のある場所への移動で起こりやすくなります。室内外の温度差対策に、こちらもご一読ください。

冷えに効果的! しっかり温まる入浴法

冷え性の方には、38~41℃のややぬるめのお湯がおすすめ。寒いと温度が高めのお湯に浸かりたくなりますが、長く入っていられないので体の芯までは温まらず、ヒートショック予防の面でもあまりよい方法ではありません。ぬるめのお湯に20分くらいじっくりと入れば、血行が促進されて、出たあともポカポカです。

寒い季節の入浴は、体がほぐれてリラックスでき、とても気持ちのよいものです。ヒートショックの予防と対策をしっかり行って、お風呂で日々の疲れを癒やしてください。体に負担をかけない入浴を心がけることで、質の良い睡眠へとつながるでしょう。