2019年01月21日

健康習慣|足がつるときには 対策と予防策を知っておこう

“つる”と聞くと足を想像しがちですが、腕や肩など他の部分もつることがあります。また、ふくらはぎがつることを“こむらがえり”ともいいます。今回は、足や腕、肩などがつる原因や予防策、つってしまった時ケア方法についてご紹介します。


 

“つる”と聞くと足を想像しがちですが、腕や肩など他の部分もつることがあります。また、ふくらはぎがつることを“こむらがえり”ともいいます。今回は、足や腕、肩などがつる理由、ケア方法や気を付けたい点についてご紹介します。

足がつる、こむらがえりとは

足などが“つる”という状態は、筋肉を伸ばしたり縮めたりする働きのバランスがなんらかの理由で崩れ、筋肉の異常な収縮が起こることによって現れます。つまり、筋肉がつっているのです。
この“なんらかの理由”について、まだはっきりとしたことは分かっていませんが、それを引き起こす有力な原因と見られている要素がいくつかあります。続いては、筋肉がつる原因についてご紹介しましょう。

筋肉がつる原因

原因1:運動などによる筋肉の疲れ、働きの低下

運動の際の筋肉収縮にはカルシウムが大量に使われます。激しい運動の後はカルシウムの不足が起き、それによって筋肉が疲労するために、伸ばしたり縮めたりする働きのバランスが崩れるといわれています。

原因2:脱水、冷え、筋肉量の低下、動脈硬化など

筋肉の疲れに加えて、体内のカルシウム、マグネシウム、カリウムなどといったミネラル(電解質)のバランスが崩れる「電解質異常」も、筋肉の働きのバランスを崩し、筋肉がつる原因として有力とされています。
汗をかいたり、水分不足などで起こる脱水、冷えによる血行低下、運動不足などによる筋肉量の低下、そして動脈硬化などは、ミネラルのバランスを崩すきっかけになるとされているのです。

原因3:就寝、加齢などにより、原因1・2が起こりやすくなる

直接的な原因とはいえませんが、比較的高齢の方や、就寝中は筋肉がつりやすくなるとされています。高齢の方は、加齢により筋肉疲労や筋肉量の低下が起こりやすくなります。また、就寝中はもともと筋肉の働きが低下するのに加え、冷えによる血行低下などで筋肉の働きが悪くなるために、筋肉がつりやすいといわれています。

もしつってしまったらゆっくりと筋肉を伸ばして

 

筋肉がつってしまったら慌てるのは禁物です。急に力がかかり過ぎないようにゆっくりと、筋肉を伸ばすようにしましょう。
足の場合はつま先をつかんで自分のほうへ向ける、タオルをつま先にかけて自分のほうへ引っ張る、壁に足裏を付けてつま先を上へ向かせる、といった方法がおすすめです。改善しない場合は、マッサージをしたり、蒸しタオルや足湯などで温めてみましょう。

筋肉がつらないための予防策

続いては、筋肉がつらないよう普段から取り組みたい対策やケアについて見ていきましょう。

予防策1:ストレッチやマッサージで疲れを残さないように

運動や負荷の大きい家事などの後には、筋肉の疲れを和らげることがポイントです。軽いストレッチをしたり、手足をマッサージするなどして、つりそうな部分の血行を促し、疲れを残さないようにしましょう。

予防策2:バランスの良い食生活と水分補給を

食事で、野菜や豆類、肉・魚、穀類などさまざまな食品をバランスよく摂り、こまめな水分補給を欠かさないようにしましょう。汗をかきやすい夏はもちろんですが、冬も空気が乾燥していますので、無意識に脱水状態に陥りやすいということを意識しておきましょう。
脱水症状については、下記の記事も参考にしてみてください。

予防策3:冷えを防ぐ、就寝時にも注意

体の冷えを防ぎ、血行を意識することも予防のポイントになります。特につりやすい手足の冷えには要注意です。就寝中はそもそもつりやすいですから、無意識に布団をはいだりして手足を冷やさないよう、寝具やパジャマなども工夫しましょう。

筋肉がつることがあっても、多くのケースで体にはさほど問題がないと見られています。ただし、ひんぱんに手足や全身がつるという方は、ここで紹介した原因ではなく、もっと深刻な原因を抱えている可能性もあります。自分でできる対策だけに頼らず、早めに医師に相談してみることも、大事な対策のひとつです。