2023年06月06日

健康習慣|歯の寿命をのばす!重要な「オーラルケアの基本」

毎年6月4日~10日は「歯と口の健康週間」です。この機会に、普段何気なく行いがちなオーラルケアの知識をアップデートしましょう。今回は、虫歯になるメカニズムや歯磨きの基本、デンタルフロスと歯間ブラシの使い分けなど、歯の健康に大切なオーラルケアについてご紹介します。


毎年6月4日~10日は「歯と口の健康週間」です。この機会に、普段何気なく行いがちなオーラルケアの知識をアップデートしましょう。今回は、虫歯になるメカニズムや歯磨きの基本、デンタルフロスと歯間ブラシの使い分けなど、歯の健康に大切なオーラルケアについてご紹介します。

 

歯はダメージと修復を繰り返す

 

歯は骨よりも硬いエナメル質で守られていますが、エナメル質は酸による刺激に弱い性質をもっています。虫歯は、口内にいる細菌が、糖分を餌にプラーク(歯垢)を作り出し、やがて酸となり歯を溶かすことによって起こります。

通常、私たちの口内は中性に保たれていますが、食後は酸性となり、歯の表面からミネラル成分が溶けだす「脱灰」という状態になります。しかし、唾液の力によって口内が中性になると、唾液中にあるミネラル成分が歯に戻り、修復されます。このことを「再石灰化」といいます。口内が中性に戻るのに40分ほどかかりますが、口内の衛生環境の悪化により、脱灰と再石灰化のバランスが崩れると虫歯が発生します。健康な歯を保つには、オーラルケアが大切です。

歯磨きの基本

 

ブラッシングでプラーク(歯垢)を落とす

虫歯や歯周病予防には、ブラッシングでプラークを取り除くことが大切です。奥歯から1本1本丁寧に磨きましょう。虫歯になりやすいのは、奥歯の噛み合わせの面と、歯と歯の間です。特に噛み合わせの面は、溝に毛先を当てて小刻みに動かしながら磨くのがコツです。

フッ素配合の歯磨き剤を使う

歯磨き剤は、フッ素が配合されたものを使いましょう。フッ素は、歯の脱灰を抑制し、再石灰化を促進するうえ、歯質を強化する作用があるといわれています。また、口内にフッ素を留めておくことが大切なので、すすぎは少量で1回程度にしましょう。

1日2回以上が目安

プラークは時間が経つほど取れにくくなるので、1日に最低でも2回は歯磨きをしましょう。特に就寝前の歯磨きは丁寧に行いましょう。一方、日中は唾液がしっかり分泌されるので、サッと磨くか、マウスウォッシュ(洗口液)を利用するのもよいでしょう。

歯ブラシを取り替えるタイミング

歯ブラシは、毛先が広がると磨き残しが多くなってしまいます。1ヵ月を目安に交換しましょう。一方で1ヵ月経たずに毛先が広がる場合は、力加減が適切でないかもしれません。強い力で磨くと、歯茎が後退することがあります。毛先がつぶれないくらいの軽い力でブラッシングしましょう。

マウスウォッシュとデンタルリンスは、用途が異なる

 

マウスウォッシュ(洗口液)とデンタルリンス(液体歯磨き)は、どちらも液体のオーラルケア用品です。口のなかの細菌の付着を防いだり、口臭を予防したりする効果がありますが、用途は少し異なります。また、メーカーや製品によって使用方法が異なることがあるので、説明書きを確認しましょう。

マウスウォッシュ

マウスウォッシュは、適量を口に含み20~30秒間口内全体に行きわたらせてから吐き出します。口のネバつきが気になる時や、外出先で歯磨きができない時、就寝前などに使ってもよいでしょう。

デンタルリンス

デンタルリンスは、歯磨き粉を液体状にしたものです。適量を口に含み20~30秒間口内に行きわたらせて吐き出し、その後に歯磨きを行います。デンタルリンスは、液体のため薬用成分が口内に行きわたりやすいのが利点です。

デンタルフロスと歯間ブラシ、どちらがいいの?

 

歯ブラシの毛先が届かない歯と歯の間のケアには、デンタルフロスや歯間ブラシが効果的です。歯と歯が接する面の狭い隙間のケアに活躍するのがデンタルフロス。食べカスが詰まりやすい広い隙間には、歯間ブラシの使用がおすすめです。用途に合わせて使い分けましょう。

習慣化したい就寝前のオーラルケア

 

就寝前のオーラルケアは1日のなかで最も重要です。就寝中は歯を守る作用がある唾液の分泌量が急激に減り、口内の細菌が増え、虫歯や歯周病になりやすくなります。歯の健康を保つため、就寝前の歯磨きを習慣にしましょう。歯磨きの前に、デンタルフロスや歯間ブラシ、マウスウォッシュを加えるのも効果的です。

オーラルケアについては下記の記事も参考にしてみてください。

虫歯や歯周病予防に有効なオーラルケア。「歯と口の健康習慣」をきっかけに毎日の歯磨きを見直し、オーラルケアを習慣化して、いつまでも健康な歯で食事を楽しみたいですね。