2023年01月06日

健康メニュー|長崎カステラ 甘く香ばしい卵菓子の定番

長崎のお土産の定番お菓子として全国的に知られる長崎カステラは、長い歴史を持つ西洋菓子です。昔ながらの製法で作られるカステラはシンプルながら素材の味を感じられる、人気のお菓子。今回は、長崎カステラの歴史や名称の由来、アレンジレシピをご紹介します。


長崎のお土産の定番お菓子として全国的に知られる長崎カステラは、長い歴史を持つ西洋菓子です。昔ながらの製法で作られるカステラはシンプルながら素材の味を感じられる、人気のお菓子。今回は、長崎カステラの歴史や名称の由来、アレンジレシピをご紹介します。

 

長崎カステラとは

 

長崎カステラとは、約400年前にポルトガルから伝わった南蛮菓子から誕生した、長崎を代表する西洋菓子です。卵と小麦粉、砂糖と水あめを原料に作られるカステラは、底の部分にジャリジャリとした食感のザラメが残っているのが特徴。油脂を使わずに、砂糖と水あめでふんわりとした甘さとしっとりとした食感に仕上げています。

長崎には江戸時代から続くカステラの老舗や名店が多く、老舗店では卵と砂糖を多めに使った高級品「五三焼」、チョコレートを加えたチョコカステラなど、ベーシックなカステラから派生したお菓子も人気です。

長崎カステラの由来

 

ポルトガルとの貿易を行っていた長崎県の平戸に、1556年にポルトガルの宣教師が医療とともにカステラを伝えたのが起源とされています。現在のスペインにあったカスティーリャ王国のお菓子「ビスコチョ」、またはポルトガルの焼き菓子「パン・デ・ロー」が起源といわれ、「カステラ」という名称もポルトガル語でカスティーリャ王国を示す「Castella」が由来といわれます。

なお、カステラと同時期に長崎や福岡に伝わった南蛮菓子由来のお菓子「鶏卵素麺」、卵黄を絡めたカステラを糖蜜で揚げた平戸市の名物菓子「カスドース」、カステラを参考に作られた鶏卵を使った岩手県の「卵めん」など、長崎カステラから派生した郷土菓子が日本各地に存在しています。

卵めんについて、詳しくはこちらの記事でも紹介しています。

長崎カステラはアレンジレシピも人気

 

長崎カステラは、長い棒状の棹菓子(さおがし)であることから、一度にたくさんの量をいただく機会もあるもの。そのまま食べてもおいしい長崎カステラですが、量が多すぎると余ってしまうこともあるでしょう。そんな時は、カステラを人気のアレンジレシピで調理してみるのがおすすめです。

長崎カステラをフレンチトーストにアレンジ

余った長崎カステラは、フレンチトーストにアレンジしてみましょう。普通のフレンチトーストと同じ要領で、卵と牛乳を混ぜた卵液にパンの代わりとしてカステラを染み込ませて、バターやマーガリンを溶かしたフライパンで焼くだけです。食べ残して乾燥しかけたカステラでも、フレンチトーストにすることでしっとりとおいしく味わえます。生クリームやフルーツを添えたり、卵液にカフェオレを混ぜて焼いたりするなど、長崎カステラのフレンチトーストは味わい方も多彩です。

長崎カステラをスポンジとして活用

長崎カステラは、スポンジの代用品としてもスイーツ作りに使えます。コーヒーを染み込ませたスポンジを使うイタリアのケーキ「ティラミス」も、カステラを使って作れるお菓子のひとつです。溶かしたインスタントコーヒーを、厚さ1センチ程度にカットしたカステラに染み込ませて容器に敷き詰め、生クリームを混ぜたマスカルポーネチーズをその上に乗せましょう。これを4層ほどにして、最後にココアパウダーを振りかけると、カステラのティラミスができあがります。
カステラに染み込ませるコーヒーに洋酒を加えるとより本格的に仕上げられるほか、マスカルポーネチーズクリームの代わりにはちみつとレモン汁を加えた水切りヨーグルトを使うと、さっぱりとした味わいのティラミスになります。

400年以上もの長い歴史を持つ長崎カステラは、比較的気軽に味わえるスイーツのひとつ。そのまま味わうのはもちろん、アレンジしてさまざまな味を楽しんでみましょう。