2022年12月09日

健康メニュー|「サワラ(鰆)」 旬が地域によって異なる出世魚

漢字で春の魚と書いて「鰆(サワラ)」。春の季語としても有名なため、サワラは春の魚だと思われがちですが、実は春だけでなく秋(冬)にも旬を迎えます。今回は、サワラの旬や切り身の選び方、栄養などについてご紹介します。


漢字で春の魚と書いて「鰆(サワラ)」。春の季語としても有名なため、サワラは春の魚だと思われがちですが、実は春だけでなく秋(冬)にも旬を迎えます。今回は、サワラの旬や切り身の選び方、栄養などについてご紹介します。

 

地域によって異なるサワラの旬

 

春に多く漁獲されることから、春を告げる祝い魚として古くから愛されてきた「鰆(サワラ)」。俳句の春の季語としてもおなじみです。しかし、春だけではなく秋(冬)も旬の季節だということをご存じでしょうか。サバ科の回遊魚であるサワラは、北海道南部から沖縄までの広範囲で漁獲されます。そのため地域によって漁獲時期が異なり、旬が2シーズン存在します。

関西地方では、春が旬。サワラは5~6月にかけて産卵のため瀬戸内海に集まるので、この時期に多くのサワラを漁獲できます。春のサワラは、身がやわらかく淡泊な味わいが特徴です。

関東地方では、秋から冬にかけての産卵期間前の脂がのった「寒鰆」が好まれています。そのため、秋(冬)が旬とされています。ちなみに、全国一のサワラの水揚げ量を誇るのが福井県。秋が最漁期で、上品なうま味を堪能できます。

サワラは成長の早い「出世魚」

 

「出世魚」とは、成長につれて名前が変わる魚のこと。名前が変わるにつれておいしくなるともいわれています。ブリやスズキなどが有名ですが、サワラも出世魚のひとつ。成長過程ごとに、「サゴシ」「ヤナギ」「サワラ」と呼び名が変わります。

サワラは、孵化後4日ほどで鋭い歯が生え、ほかの魚の仔魚や甲殻類などを食べます。約40日で10センチにまで成長し、40~50センチになるとサゴシ、50~60センチがヤナギ、60センチ以上でサワラと呼ばれます。大きいものでは1メートル以上になることもあります。

サワラの切り身の選び方

 

スーパーでは切り身で並んでいることが多いサワラ。身がやわらかく傷みやすい魚なので、選び方のポイントを押さえておきましょう。切り身は、蛍光色のように光っておらず切り口が平らなもの、透明感があり血合いの部分に鮮やかな赤色が見られるものを選びましょう。また、サワラは尾に近い部分がおいしいといわれています。尾の部位を選ぶのもおすすめです。

ビタミンDが豊富!サワラの栄養

 

サワラには体によい栄養素が豊富です。サワラの主な効能を見ていきましょう。

骨の健康を保つビタミンD

カルシウムの吸収を促進するビタミンDが多く含まれています。カルシウムの吸収が促進されることで強い骨をつくり、歯や筋肉の健康維持にもつながります。ビタミンDは、細菌やウイルスを撃退するためにも不可欠な栄養素です。

学習能力の向上に効果があるといわれるDHAとEPA

サバ科の青魚に多く含まれるDHAとEPAが豊富。どちらの栄養素も脳神経の保護や情報伝達を活性化するといわれていることから、学習能力の向上が期待できます。また、DHAとEPAには相乗効果があることから、セットで摂ることにより血流促進に役立ちます。

エネルギー源となる良質なたんぱく質

たんぱく質の量が、サワラ100グラムに対して20.1グラムと非常に多いのが特徴。三大栄養素のひとつであるたんぱく質は、筋肉や臓器など健康な体づくりのために重要な栄養素です。

世田谷自然食品の「温彩特選便 彩り御膳 定期便」は、栄養バランスに配慮した料理を手軽に味わえる御膳。毎月変わる12種類のメニューが届き、お届け品には「さわらの竜田揚げ」も含まれます。電子レンジであたためるだけで手軽に食べられるのもうれしいポイントです。

春と秋(冬)に旬を迎え、ほぼ一年を通して流通しているサワラは栄養がいっぱい。脂のりのよい旬のサワラを、西京焼きや焼き魚、竜田揚げなどお好みの調理法で味わってみてはいかがでしょうか。