京の都を模倣した「西の京やまぐち」は、室町時代、守護大名の町づくり施策からスタートしました。華やかで優美な独自文化は、大名の名を取って大内文化と呼ばれています。京都を模した町割りや、細やかな技法が駆使された建築物など、大内文化の中心地を見てまわりましょう。
2017年04月24日
京の都を模倣した「西の京やまぐち」は、室町時代、守護大名の町づくり施策からスタートしました。華やかで優美な独自文化は、大名の名を取って大内文化と呼ばれています。京都を模した町割りや、細やかな技法が駆使された建築物など、大内文化の中心地を見てまわりましょう。
京の都を模倣した「西の京やまぐち」は、室町時代、守護大名の町づくり施策からスタートしました。華やかで優美な独自文化は、大名の名を取って大内文化と呼ばれています。京都を模した町割りや、細やかな技法が駆使された建築物など、大内文化の中心地を見てまわりましょう。
「西の京」のはじまりとなる一の坂川を通り、由緒ある建造物を訪問。最後に山口観光のハイライト・瑠璃光寺五重塔を訪れる、大内文化を堪能するコースです。
一の坂川から小路へ入れば、古くからの街並みが残る竪小路。「○○小路」「○○大路」といった名前の道が多いこの辺りは、京都に似せた町づくりの中心部です。長屋や商家、明治時代に建てられた重厚な旧家など、伝統的な町並みが大切に残されています。
明治19年に建設された酒造商家の母屋などを保存、整備した「山口ふるさと伝承総合センター」。こちらでは歴史資料やゲンジボタル資料の展示のほか、室町時代から伝わる大内塗(おおうちぬり)の箸づくりが体験できます(要予約)。散策の思い出におすすめです。
菜香亭は、伊藤博文や井上馨といった著名な政治家や文化人が利用した料亭(旧:祇園菜香亭[ぎおんさいこうてい] )で、かつては山口市上竪小路(かみたてこうじ)にあり、山口市天花(てんげ)へ移築、復元したものです。山口県出身の宰相らの書画28枚が飾られた大広間の広さはなんと152畳!大広間や客間は時間制で借りることもできます。(要予約・有料)
室町時代に活動した水墨画家「雪舟(せっしゅう)」。雪舟の仕事場があった場所に、有志によって復興されたのが雲谷庵跡で、明治17年に建てられました。ここからは、次に行く瑠璃光寺五重塔が見えます。かの雪舟もここから眺めていたと想像すると、とても感慨深い景色です。
室町時代中期における建造物で、最も秀でていると称される国宝「瑠璃光寺五重塔」は、西の京やまぐちのシンボル的な存在。室町建築としては装飾が少なく、木を多く組んだ禅様(ぜんよう)と呼ばれる珍しい造りです。どっしりした初重(しょじゅう・今でいう1階のこと)から上層へ向かうほどに細くなる雅な姿は日本三名塔のひとつに数えられ、夜間は日没から22:00まで、毎日ライトアップされます。
JR山口駅のおとなり・湯田温泉から車で10分のところにある、龍蔵寺(りゅうぞうじ)のぼたんは、4月下旬が見ごろ。150種1000株が咲き乱れるぼたん祭りでは、鉢植え即売やぼたん精進料理(予約)が楽しめます。
流れる音が鼓(つづみ)のような「鼓の滝(つづみのたき)」、樹齢約900年と推定される国の天然記念物「大銀杏」などの景勝も多くあるので、ぜひ足をのばして訪れてみてくださいね。
今回ご紹介したコースを歩いていると、あちこちに寺社があることに気づくでしょう。室町時代に造られた豪華絢爛(けんらん)な寺社は、大内文化の隆盛を今に伝えています。竪小路エリアには、古い町家などを改装したおしゃれなカフェやお店も点在。寄り道しながら散策してみてくださいね。