2021年10月05日

健康習慣|座りっぱなしのあなたに、腰にやさしい座り方

重いものを持ち上げたり、過度な運動をしたりすると引き起こされることがある腰痛。しかし、これらの行動をしていなくても、普段の生活に腰痛の原因は潜んでいます。仕事中をはじめとして、通勤・帰宅時の公共交通機関や自宅で過ごす時間など、座っている時間が長いと腰へ負担がかかり、腰痛になることもあるのです。そこで今回は、腰痛を起こさない正しい座り方についてご紹介します。


重いものを持ち上げたり、過度な運動をしたりすると引き起こされることがある腰痛。しかし、これらの行動をしていなくても、普段の生活に腰痛の原因は潜んでいます。仕事中をはじめとして、通勤・帰宅時の公共交通機関や自宅で過ごす時間など、座っている時間が長いと腰へ負担がかかり、腰痛になることもあるのです。そこで今回は、腰痛を起こさない正しい座り方についてご紹介します。

 

座っている姿勢は、立っている時より腰に負担がかかる

 

デスクワークの多い方は特に、1日のうちで座っている時間がかなり長くなりがちです。座っている時間が長くて腰痛に悩まされている方は、思いのほか多いもの。立っているよりも座っているほうが腰への負担が少ないと思われがちですが、実は座っている時のほうが腰はもとより体への負担が大きいのです。

座っている時の椎間板への負担を計測してみると、立っている時よりもかかる負荷が40%も上回っているといわれます。前かがみで座った状態ではさらに負荷が高く、立っている時と比較すると85%も高い負荷がかかることも。

座っていると足の疲労が少ないため、体への負担が少ないと考えがちです。ところが、腰への負荷は座っている時のほうが大きく、腰痛を引き起こしやすいといえます。

PC作業は手元も注意、正しい座り方

 

仕事でデスクワークが多く座っている時間が多い方に限らず、自宅でパソコンを使う時間が多い方も、長時間同じ姿勢で座っていることが多いでしょう。パソコン作業ではマウスやキーボード操作で手を動かすことが多くなりますが、座り方だけではなく手元の位置やパソコンの使い方も、腰への負担に関わっています。

例えば、キーボードを打つ時に椅子の背もたれに寄りかかってしまうことはないでしょうか。逆に、マウス操作時は画面に目を近づけるために前かがみになってしまうことがあるのでは?このようなパソコン作業でありがちな座り方は、手や腕に負担をかけてしまい痛みの原因になることも。痛みをかばうような姿勢を取っていくうちに、腰への負担も増えてしまうのです。

PC作業時の基本は、最適な椅子の高さに調整すること。その上で、肘は90度の角度、手首が10~20度程度の角度になる位置で、肩を上げすぎない姿勢でキーボードを打ちましょう。骨盤のいちばん下にある坐骨に体重を均等に乗せ、背中は背もたれにつけずにまっすぐにキープします。目線は20~30度くらいの角度でディスプレイを見下ろす高さにすると、自然と背筋が伸びてPC作業時の腰への負担を軽減できます。

短時間で姿勢を変える

 

正しい座り方を意識していたとしても、その姿勢を長時間キープするのは簡単ではありません。無意識にだんだんと姿勢を変えてしまい、気がつけば悪い座り方に戻ってしまうことも。そんな時は、短時間で姿勢を変えてみましょう。足を組む姿勢は一般的に悪い姿勢といわれますが、短時間であれば問題ありません。アラームを活用して姿勢を少し崩して体をほぐしながら、正しい座り方を実践してみましょう。

アイテムに頼る

 

既存の椅子だけでは正しい座り方をキープできない、まだ腰への負担がかかっているという場合は、アイテムに頼るのも1つの手段です。腰痛をサポートするアイテムには、背筋を伸ばせるように上半身に装着する姿勢装着ベルト、坐骨や骨盤を支えて正しい姿勢をサポートする姿勢クッション、快適に座れる機能性クッションなどがあります。これらのアイテムを取り入れるだけでもラクに座りやすくなり、悪い座り方が原因の腰痛緩和や予防が期待できます。

座るという行動は、日常生活で欠かせません。デスクワークが多い方はもちろん、自宅でのテレワークやパソコン作業で長時間座りっぱなしという方も増えているなか、正しい座り方を知って腰痛を予防しましょう。