2021年02月22日

野菜の豆知識|疲れがとれない・冷えがツライ、そんな時は「ニラ」

ニラは寒さや暑さに強い野菜で、年に数回の収穫が可能です。春から初夏にかけてが特においしい時期で、疲労や冷えを緩和してくれる薬膳の効能もあります。さまざまな食べ方ができる食材ですから、おいしい時期にたくさん食べて、体の調子を整えましょう。今回はニラの栄養素や食べ方のコツをご紹介します。


ニラは寒さや暑さに強い野菜で、年に数回の収穫が可能です。春から初夏にかけてが特においしい時期で、疲労や冷えを緩和してくれる薬膳の効能もあります。さまざまな食べ方ができる食材ですから、おいしい時期にたくさん食べて、体の調子を整えましょう。今回はニラの栄養素や食べ方のコツをご紹介します。

 

ニラのおいしい時期は春

一年中出回るニラは、品種によって旬にばらつきがありますが、もっともおいしいのは葉が柔らかくなる春から初夏にかけての期間です。もともとお手ごろ価格ですが、値段がさらに安くなります。

漢方薬に配合する生薬のひとつでもあります。葉を乾燥したものはキュウサイ(韮菜)と言い、寒さを取り去って冷えによる痛みを緩和するほか、滋養強壮、腹痛、疲労回復などにも用いられます。

乾燥や水気に弱いので、食べ切れない時は使いやすい大きさにカットして冷凍保存しましょう。香りの強い野菜ですから、冷凍時にほかに匂いが移らないよう、しっかり密閉するのがポイントです。食べる際には凍ったままで炒めものや汁物に入れて、加熱調理してください。

滋養強壮・冷え性に効果的

ニラはβカロテン、ビタミンB郡、ビタミンC、カルシウム、カリウム、鉄分といった必須栄養素(体内では作られないか十分な量を作れないため、食事などで摂る必要のあるもの)が豊富です。
特に注目したいのがニラの香り成分である「アリシン」。アリシンにはビタミンB1の吸収率を高める、糖の分解を促進するなどの効能のほか、血行を改善して体を温める、胃腸の働きを助けるなどうれしい働きがたくさんあります。

アリシンはニラの根の白い部分に豊富に含まれており、その量は葉先の約4倍。調理の際はぜひとも根元ギリギリまで使いましょう。

ニラのおすすめの食べ方

ニラは汁物の具材や炒めもの、鍋ものなど、栄養を逃さない食べ方が多いのもうれしいポイント。ここでは、栄養をさらに効率的に摂る調理方法をご紹介します。

 

レバニラ炒め

アリシンがビタミンB1の吸収を助けますから、レバーや豚肉との組み合わせは栄養価的にも好相性。ニラの強い香りはレバーの匂い消しにもなります。アリシンは香りに含まれており揮発性という特徴があるので、火を通しすぎないのがポイント。炒めたレバーにニラを加えたら、サッと炒め合わせるくらいで十分です。食感も保たれておいしく仕上がります。

ニラのおひたし

ニラに含まれるビタミンCは水に溶ける水溶性なので、ゆでるのではなく蒸すかレンジ加熱がおすすめです。βカロテンは脂質と合わせることで吸収率がアップするので、食卓に出す際にはごま油を少し垂らしてみましょう。風味も栄養価もアップします。

ニラのおみそ汁

ビタミンCなどの水溶性ビタミンを摂りたいなら、汁ごといただけるスープ類もぴったり。ごぼうや人参、大根などの根野菜と一緒におみそ汁にすると、食べごたえも栄養もばっちりのおかずになります。

ニラは古くから、滋養強壮、冷えによるさまざまな症状、風邪予防、病後の滋養など、薬としても食材としても重宝されてきました。暑さ寒さにも負けない生命力の強さが、効能として現れているのかもしれません。頻繁に摂りたい便利野菜なので、冷凍して常備しておくと心強いですよ。