2017年03月02日

健康習慣|「花粉症の季節のアレルギー対策」 生活習慣の見直しも対策につながる

早いと1月下旬頃から気になりはじめる「スギ花粉症」。当事者の方はもちろん、ご家族のため対策をしているという方も少なくないのではないでしょうか。今回は、身の回りでできる外側からの対策と、体づくりをする内側からの対策の両面から、生活習慣の見直しにもつながる、花粉症の季節のアレルギー対策についてご紹介します。


早いと1月下旬頃から気になりはじめる「スギ花粉症」。当事者の方はもちろん、ご家族のため対策をしているという方も少なくないのではないでしょうか。今回は、身の回りでできる外側からの対策と、体づくりをする内側からの対策の両面から、花粉症の季節のアレルギー対策についてご紹介します。

 

花粉症はなぜ起こってしまうの?

花粉症を引き起こす植物は日本国内でも数十種類あるとされていますが、日本で最も多いのはスギ花粉症患者。その数は数千万人に及ぶといわれています。
花粉症とは、特定の異物に対する免疫反応が過剰に起こってしまうアレルギーの一種。花粉を体内に取り込み続けることで、アレルギーの原因となる「IgE(アイジーイー)抗体」の量が許容量に達し、花粉を追い出そうとくしゃみや鼻水、目のかゆみなどの症状を引き起こします。許容量は人それぞれですので、花粉症の兆候がなかった人があるとき突然許容量を超えて、発症してしまうということもあります。
これを踏まえ「花粉を寄せつけない外側からの対策」、「花粉に負けない内側からの対策」の2つに分けて、具体的な花粉症対策をご紹介します。

花粉をシャットアウト!外側からの花粉症対策

 

できるだけ外出は控える、衣類や装備を工夫する

天気予報とともに伝えられる花粉の飛散量予報などの情報を参考に、花粉の多い日や、多く飛散する時間帯をできるだけ避けて外出しましょう。どうしても避けられない場合は、帽子、眼鏡、まとめ髪、マスクやスカーフなどの装備で、花粉を取り込まないようにガードを固めることをおすすめします。上着の素材は、繊維に花粉が付きやすいウールなどではなく、皮(合皮)や化学繊維などのつるつるしたものを選びましょう。

帰宅時は、玄関外で花粉をしっかり払う

衣類や装備を工夫しても、花粉が付いた状態で室内に入ってしまっては、効果半減です。玄関の外で上着や持ち物をしっかり叩いて、花粉を落としてから室内に入りましょう。手洗いやうがい、洗顔なども有効です。室内での花粉対策には空気清浄機の活用もおすすめです。

床も、枕元も「できれば水拭き」を

洗濯物や布団はできれば屋外に干さないようにして、どうしてもという時は、花粉の飛散量が少ない午前中に済ませましょう。取り込む時は屋外でよく叩いた上で取り込み、布団は表面に掃除機をかけてくださいね。
寝ている時に花粉を吸いこまないよう、水を固く絞ったタオルなどで枕元を拭いておくのもおすすめです。
床はこまめに掃除機をかけて、フローリングもできれば毎日水拭きすると、症状が楽になるでしょう。

花粉に強い体に!内側からの花粉症対策

健康的な生活を心がける

体が弱っていると、花粉症の症状も悪化しがちです。睡眠時間をしっかり取る、バランスのとれた食事を意識するなど、健康的な生活で体力を落とさないように心がけましょう。例えば、肉や卵などたんぱく質が多い食材は、食べ過ぎるとアレルギーを引き起こすIgE抗体を増やす原因になるといわれます。

アレルギーを和らげる食材選び

・DHA、EPA(青魚) 免疫調整機能を正常に戻す働きをし、かゆみや発疹などの症状を緩和します。体内で代謝されてDHA、EPAとなる「αリノレン酸」(なたね油、大豆油)も同様です。 ・ビタミンB6(サンマ、マグロ、玄米) 免疫機能を調節し、発疹などの症状を緩和します。 ・乳酸菌(ヨーグルト) 免疫機能を高め、体質改善につなげます。

嗜好品・刺激物を控える

煙に含まれる化学物質が粘膜を刺激するたばこ、粘膜を充血・うっ血させるアルコール類、刺激物などは症状を悪化させてしまいます。できるだけ控えるようにしましょう。

今回は“自分でできる”花粉症対策をご紹介しましたが、症状の重い方はシーズン初期に薬物療法を取り入れるのも有効だそう。医療も、物理的対策も、生活習慣改善も、バランスよく調整して、少しでも楽に花粉シーズンを過ごしてくださいね。