2020年11月18日

健康法|1日10分でも効果あり 「縄跳び」でダイエット&筋力UP

体力づくりやダイエットのために運動をしたいけれど、準備や手間がかかるものは続けられる自信がない……そんな方におすすめなのが縄跳びです。一説では、10分の縄跳びはジョギング30分の運動効果があり、ダイエットや筋力UPに良いといわれています。今回は、縄跳びの運動効果や効果的な飛び方をご紹介します。


体力づくりやダイエットのために運動をしたいけれど、準備や手間がかかるものは続けられる自信がない……そんな方におすすめなのが縄跳びです。一説では、10分の縄跳びはジョギング30分の運動効果があるといわれています。今回は、縄跳びの運動効果や効果的な飛び方をご紹介します。

 

全身を使う有酸素運動「縄跳び」の効果

子どもの頃は遊びでもあった縄跳びですが、大人になってやってみるとなかなかハードな運動です。というのも、運動の強度を表す単位「メッツ」で換算すると、ジョギングは「7メッツ」であるのに対し、縄跳びはゆっくりペースでも「8.8メッツ」もあります。

つまり同じ時間だけ行うのであれば、ジョギングよりも縄跳びのほうがエネルギー消費の高い(=強度の高い)スポーツなのです。

<運動強度の比較>
・座って安静…1メッツ
・窓の拭き掃除…3.2メッツ
・散歩…3.5メッツ
・ジョギング…7メッツ
・ゆっくりペース(毎分100回未満)の縄跳び…8.8メッツ
・ほどほどペース(毎分100~120回)の縄跳びの縄跳び…11.8メッツ
・速いペース(毎分120~160回)の縄跳び…12.3メッツ

また、縄跳びは全身を使う有酸素運動で、特にふくらはぎ・もも・お尻の筋肉を使います。体のなかでも大きな筋肉であるこれらの部位を鍛えることで、基礎代謝がアップし、結果として痩せやすい体質になっていきます。

ほかにも「心肺機能の向上」「俊敏性が高まる」「ストレス発散」など、運動に期待できる効果の多くを備えています。

脂肪燃焼目的なら、10分を目標に

体脂肪を減らす有酸素運動は、20分以上行わなければ効果がないといわれてきましたが、現在では10分程度でも効果があるとされています。もちろん縄跳びも10分続けることで脂肪燃焼効果が期待できます。

縄跳びは運動強度も十分に高いですから、「あまり時間をかけず効果的に体づくりをしたい」という方には特におすすめ。短い時間でしっかりと全身の筋肉を使うことができます。

最初は1分でもバテて止まってしまう方もいるかもしれません。無理をせず休憩をはさみながら、できる範囲の分数と回数をこなしていきましょう。慣れていくと、徐々に長く跳べるようになります。

効果的な正しい跳び方

縄跳びはジャンプを繰り返すので、足首や膝に負担がかかります。着地した時の衝撃をやわらげてくれる、軽くてクッション性の高い靴を選びましょう。それでも心配な方はサポーターなども活用してみてください。

もちろん、準備運動も忘れてはいけません。足首まわし・アキレス腱伸ばし・膝の屈伸などを行うことで、体の可動域が広がって動きやすくなり、ケガの予防にも役立ちます。跳び終えたあとは、疲労を軽減させるためにマッサージやストレッチを行いましょう。入浴時によく揉んであげると、翌日が楽ですよ。

正しい縄跳びの跳び方

まずはロープの長さを調整しましょう。左右の手でそれぞれグリップを握って肘を曲げ、片足でロープを踏んでピンと張った時に、グリップの位置がおへそ~胸の間にくるようにします。初心者は長めにし、上達してきたら少しずつ短くするのがおすすめです。

跳ぶ時は膝と腰を少しだけ曲げて、顔は正面、視線はやや下に向けて自分のつま先あたりにいくようにします。跳んでみて猫背になってしまう場合は、ロープが短すぎるのかもしれません。適切な長さに調整してみてください。また、疲れてくると脇が開いてきます。脇が開くと余計に疲れますから、しっかり閉じることを意識するのが長く跳ぶコツです。

初めてなら1分間に60回くらいがペースの目安です。疲れたら休憩をとりながら、跳んでいる時間が合計10分になるのを目標にしてみましょう。ただし、無理に目標を完遂する必要はありません。ご自身のペースでチャレンジしてみましょう。続けているうちに、少しずつ長くできるようになります。

インドア派・縄が怖い方には「縄なし」もある

 

近くにお手ごろな場所がないなど、屋外で縄跳びできない方は「縄なし」の縄跳びはいかがでしょうか。画像のように縄の代わりに両端に重りがついていて、屋内などの狭い場所でのトレーニングに適しています。跳ぶ時に縄が足に当たりそうなのが怖いという方にもぴったりです。お天気にも左右されません。

ただ、屋内での縄跳びでもっとも気をつけたいのが騒音です。自分では静かに着地しているつもりでも、もちろん「縄なし」を使っていても、床の衝撃音は想像以上に響いているものです。屋内で行うのなら「防音マット」は必須ですから、縄跳びと一緒に準備しておきましょう。衝撃を吸収する厚手タイプがおすすめです。厚さがあることで、足首や膝への負担も軽減してくれます。

準備する物が少なく、比較的狭い場所でも行えて、短い時間で効果が得られるとあって、縄跳びはコロナが流行してからの新しい有酸素運動として注目を集めています。日常に取り入れやすいので、運動不足を解消する手段としてこれからの定番になるかもしれませんね。無理にたくさんやろうとせず、焦らず少しずつ上達を目指しましょう。

また、さまざまな病気リスクを下げて健康寿命を延ばす「+10(プラステン)」をご存じでしょうか。「いまより10分多くからだを動かす」ことで将来の健康を手に入れるという、厚生労働省による国民向けのガイドラインです。
詳しくはこちらの記事も参考にしてみてください。