2020年11月11日
かぶの旬と聞いて、思い浮かべるのはいつの季節でしょうか。実は、かぶには年に2回の旬があり、それぞれ特徴が違うのです。今まさに旬を迎えている秋かぶは、実が詰まって甘みが強く、煮物などの加熱調理に向いているといわれます。今回は、かぶの栄養やおすすめの食べ方についてご紹介します。
かぶの旬と聞いて、思い浮かべるのはいつの季節でしょうか。実は、かぶには年に2回の旬があり、それぞれ特徴が違うのです。今回は、かぶの栄養や、今まさに旬を迎えている秋かぶのおすすめの食べ方についてご紹介します。
「スズナ」の別名を持つ七草がゆの具材でもあり、寒い時期のイメージも強いかぶ。実は、かぶの収穫時期、つまり旬は春と秋の年2回あります。
一般的に、春にとれるかぶは皮までやわらかく、みずみずしい食感で生食に向いているといわれますが、秋にとれるかぶはより実が詰まって甘みが強く、煮物などの加熱調理に向いているといわれます。
かぶにはビタミンCをはじめとするビタミン類やミネラル類が多く含まれており、大根と同様に消化を助ける酵素アミラーゼも豊富です。大根おろしに比べるとあまり見かけない調理法ではありますが、かぶを生のまますりおろしたものも、アミラーゼが効率よく摂れ、大根よりも辛みが少なく食べやすいのでおすすめです。
ゴワゴワしてかたいことから、捨てられがちなかぶの葉ですが、実は栄養面では根(実)以上に優れています。かぶの根は淡色野菜ですが、葉は緑黄色野菜で、ビタミンEやカルシウムなどを多く含んでおり、ビタミンCも根の数倍に及びます。筋肉のもととなるたんぱく質や、抗酸化作用に優れたβカロテンなど、根には含まれない栄養素もたっぷり。捨てるのはもったいないほどの食材なのです。
かぶは何もせずに保存していると、根の水分や栄養が葉に奪われてしまいます。手に入れたらすぐに葉の根元から切り分け、葉は根元を濡らした紙などで湿らせながら袋に入れ、立てて保存しましょう。根は1つずつ紙で包んで袋に入れます。
葉の付け根は泥汚れなどが残りがちではありますが、最もおいしい部分でもあります。調理の際は切り分けた後にしばらく水につけるなどして汚れを浮かせ、しっかり取り除くようにします。
葉は長いままだと繊維質で食べづらいので、湯通ししてアクを抜いてから食べやすい大きさに切って調理しましょう。切った後、サッとゆでて水を切り、冷凍保存しておくのもおすすめです。
秋かぶは特徴である甘みを生かして、シチューや煮物などの煮込み料理にするのがおすすめ。ほくほくとした食感で体もあたたまります。七草がゆのように、すりおろしておかゆやリゾットの具にしてもおいしくいただけます。
かたい葉も、じっくり煮込めば食べやすくなるので一緒に煮てしまいましょう。ビタミンCなどの水に溶けやすい栄養素も、汁ごといただけば逃さず食べられます。
野菜は皮や皮に近い部分の方が栄養に富んでいるものですが、かぶは皮の部分に繊維が多く、特に秋かぶは皮がついたままだと食感がかたくなります。煮物にする分などは皮をむき、むいた皮はかための食感を生かしてきんぴらにするなど、工夫してみましょう。炒める時はサッと短時間で済ませることで、熱に弱いアミラーゼなども損なわずに食べられます。
かぶの葉と根を一緒に食べられる料理といえば、寒い時期にうれしい鍋料理もありますね。余ったかぶでおろしダレを作れば、体をあたためながら胃にもやさしいメニューになります。淡白な味で、さまざまな料理に合う秋かぶ、ぜひアイデアを生かしてアレンジしてみてください。