2020年09月25日

健康メニュー|花椒(ホアジャオ) 中華の山椒はしびれる辛さ

最近よく耳にする「花椒(ホアジャオ)」は、中華料理によく用いられる調味料です。和食の山椒と同じ「椒」の字がついていますが、山椒よりも刺激が強く「しびれる」と形容される辛さと、華やかな香りにあります。今回は、「花椒」の概要と、おすすめの食べ方についてご紹介します。


 

最近よく耳にする「花椒(ホアジャオ)」は、中華料理によく用いられる調味料です。和食の山椒と同じ「椒」の字がついていますが、味や素材などにも共通点があるのでしょうか。今回は、「花椒」の概要と、おすすめの食べ方についてご紹介します。

花椒(ホアジャオ)とは?

山椒の仲間ではあるけれども種類は違う

花椒はミカン科サンショウ属の「カホクザンショウ」という木の実を乾燥させたスパイスです。実のままだけでなく、粉末状にしたり、塩に加えたり、油に香りを移すなどして用いられます。和食の山椒も同じミカン科サンショウ属ですが、こちらは「サンショウ」という種類の木の実なので、種類違いの仲間といったところ。ちなみに、こちらもよく似た名前の「花山椒」は、花椒ではなくサンショウの花のことをいいます。

山椒よりも強い「しびれる」辛さと華やかな香りが特徴

花椒の見た目の特徴は、花のように赤く、山椒よりもやや小ぶりの実。そして風味の特徴は、山椒よりも刺激が強く「しびれる」と形容される辛さと、華やかな香りにあります。ちなみに、中華料理の麻婆豆腐などでおなじみの「麻(マー)」は、花椒のしびれる辛さを意味しているのです。

実は「赤花椒」と「青花椒」がある

一般的に「花椒」といえば赤い実や、その粉末を指しますが、実はこの赤い花椒とは特徴の違う「青花椒(チンホアジャオ)」という花椒も存在します。ライムのような爽やかな香りが特徴で、刺激もより強いことから最近注目されているのです。

花椒の健康効果を知ろう

芳香成分のサンショオールが食欲不振に◎

花椒の独特な香り成分であるサンショオールには、胃の消化を助け、食欲不振や消化不良を解消する働きがあるとされています。内臓の働き全般を活性化させる作用もあり、漢方でも胃の薬としてよく用いられています。

発汗作用や体を温める作用も期待できる

唐辛子とは違う辛さを持っている花椒ではありますが、唐辛子のように発汗を促して代謝を高めたり、体を温めたりする働きも持っています。

刺激が強いので食べ過ぎには気をつけて

食欲増進や冷え改善など、夏バテ、秋バテにうれしい働きが多い花椒ですが、効果を期待して大量に食べることはおすすめできません。刺激に弱い方などは、独特のしびれがなかなか取れなくなることも。あくまでおいしく食べられる量を取り入れていきましょう。

花椒、おすすめの食べ方は?

麻婆豆腐、麻婆茄子などが定番の食べ方

 
花椒がおいしいのは、なんといっても中華料理です。なかでも、麻婆豆腐や麻婆茄子などは定番といえます。世田谷自然食品でも、レトルトタイプの麻婆丼の具を取り扱っています。熟成醤のコクと花椒の香りで、本格的な味を手軽に楽しめますよ。

担々麺に花椒で爽やかな辛みを

辛みの効いた具やスープがおいしい担々麺も、花椒の爽やかな辛さで引き立つ料理のひとつです。具材やスープにあらかじめ粒状の花椒を加えて調理するもよし、食べる前に粉末の花椒を振りかければ、辛さやしびれ具合もお好みで調節できます。本場四川での食べ方とされ、最近は日本でもよく見かけるようになった「汁なし担々麺」にもよく合います。

野菜がたっぷり摂れるしびれ鍋もおすすめ

中華風に味付けした鍋のスープに花椒を加える「しびれ鍋」は、種類も量もたっぷりの野菜が摂れるとてもヘルシーなメニューです。麻婆豆腐や担々麺だと和食の山椒はなかなか合わせにくいですが、こちらはスープの味付けを和風にすれば、山椒でもおいしくいただけます。

香りもよく、独特の風味もくせになる花椒。調理に使うだけでなく、手元で調味する際にも少量でたっぷり力を発揮してくれる香辛料です。刺激が強いので量には要注意ですが、お家で中華メニューを本格的に味わうためにも、ぜひ使ってみてくださいね。