2020年03月27日

健康習慣|観てよし、やってよし、パラスポーツ

近年、これまで以上に注目されている「パラスポーツ」。実は、障がい者でなくても参加できる競技があることをご存じでしょうか。今回は、パラスポーツの概要や、いくつかの競技についてご紹介します。


 

近年、これまで以上に注目されている「パラスポーツ」。実は、障がい者でなくても参加できる競技があることをご存じでしょうか。今回は、パラスポーツの概要や、いくつかの競技についてご紹介します。

パラスポーツとは?

そもそもは「障がい者がプレーするスポーツ」のこと

パラスポーツとは、主に障がい者がプレーするスポーツ全般を指します。障がいに合わせて一般的なスポーツ競技とは違うルールが設けられていたり、大会などでは障がいに合わせてクラス分けが行われたりします。
特別な用具がなくても気軽に参加できる創作競技のパラスポーツなども発表されています。

健常者が一緒にプレーできるパラスポーツ競技も

パラスポーツのなかには、ルールによって健常者も障がい者と平等に競い合える競技があり、実際に双方入り交じってプレーを楽しむイベントや、体験会なども行われています。体力的な差を超え、子どもからシニアまで一緒になって楽しめる競技も多いことから、こうしたイベントや体験会も注目されつつあります。

みんなで楽しめるパラスポーツ

続いては、パラスポーツ競技のなかでも比較的イベントや体験会などが多く行われている競技をいくつかご紹介しましょう。

陸上のカーリングこと「ボッチャ」

 

ボッチャは、重度脳性麻痺の方がプレーできるスポーツとしてヨーロッパで生まれた競技です。
競技者は、ボールの色によって赤・青の2チームに分かれます。1チームは1人~3人。それぞれ白いジャックボール(目標球)をめがけて6球ずつボールを投げ、ジャックボールにどれだけ自チームのボールを近づけられるかを競います。冬季スポーツの「カーリング」に似たルールというとわかりやすいでしょうか。
障がいが重くボールが投げられない方でも、健常者のアシスタントを付けたり、すべり台のような器具「ランプ」を用いたりして参加できるのが特徴です。

耳を澄ませてゴールを狙う「ゴールボール」

ゴールボールは、視覚障がい者の方がプレーできるスポーツとして考案されたチーム競技です。競技者はアイシェード(目隠し)をして、鈴の入ったボールを投げ合い、プレーします。サッカーのように、コートの両端に置かれたゴールを守りながら、相手チームのゴールにボールを入れて得点を狙うというのが基本的なルールです。
視覚障がい者もそうでない方も平等に競えるよう、アイシェードの下にはアイパッチ(眼帯)をして完全に視覚をふさぎます。ボールに入った鈴の音と競技者の動き回る音に耳を澄ませ、コートのラインに付けられた凹凸に触れながら、ボールや競技者、自分のいる位置などを把握してプレーするのです。このため、ゴールボールの試合中は声援や音楽などでの応援が禁じられ、競技会場は静かな熱気に包まれます。

座ったままで競い合う「シッティングバレーボール」

シッティングバレーボールは、文字通り座ったままプレーする6人制のバレーボールです。競技者は、床に臀部(でんぶ)や上体の一部が常に接触していなければなりません。バレーボールといえば高い位置からのサーブやジャンプしてのブロック、飛びつくようなレシーブが思い浮かびますが、シッティングバレーボールでは、立ち上がったり飛び跳ねたりしてしまうのは反則なのです。
このため、コートも一般的なバレーボールより狭く、ネットの高さも低くなっています。

これからパラスポーツに触れる機会は今まで以上に増えてくることでしょう。ここでご紹介した競技以外にも、気になるパラスポーツがあればぜひ、ルールを覚えて観戦を楽しんだり、自ら参加したりしてみてはいかがでしょうか。