2019年08月23日
「日記」と聞くと「書くことがない」とか「文章が苦手で続けられない」といったイメージをしてしまいがちではありませんか。ごく簡単な日々の記録であっても、手書きで日記をつけることには、脳を鍛え、心を落ち着かせるなどの効果が期待できるのです。今回は、日記のメリットや効果的な実践方法についてご紹介します。
「日記」と聞くと「書くことがない」とか「文章が苦手で続けられない」といったイメージをしてしまいがちではありませんか。ごく簡単な日々の記録であっても、手書きで日記をつけることには、脳を鍛え、心を落ち着かせるなどの効果が期待できるのです。今回は、日記のメリットや効果的な実践方法についてご紹介します。
宛名、伝票、書類……この数十年で、手書きからパソコンやスマホなどで文字を打ち込む方法へ移行していったものといえば、枚挙にいとまがありません。最近紙に文字を書くという行為をしたのはいつか、すぐ思い出せるでしょうか。 現在の生活スタイルのなかでは、「1日まったく文字を手書きしない日」というのも、珍しくなくなってきています。
パソコンやスマホの漢字変換機能に頼り慣れてしまい、いざ手で書くとなった時に必要な漢字が思い出せない……というのもよく聞く話です。手紙などのまとまった文章も、文例を参考にすることが増えていますから、いざ自分で何か書くとなるとなかなかまとまらない方は多いでしょう。
手書きの機会が減ることでこうした能力の衰えを感じる……ということは、逆に手書きの習慣をつけ、書き続けることが、脳を鍛え、記憶力や文章を構成する力などを取り戻すことにつながるともいえます。最初は、辞書やスマホで漢字を調べてもよいのです。そのうち、よく使う漢字は覚え直すことができるようになってきます。
急に「手書きの習慣をつける」といっても、何を書いていいかわからないかもしれません。そこでおすすめなのが「日記」です。
その日に起こった出来事や感じたことですから、無理にネタをひねり出す必要はありません。また、1日を振り返る行為は、頭のなかを整理することにもなり、心を落ち着かせます。
1日の終わりに日記をつける習慣が定着すれば、「眠りに入る前の儀式」として、自律神経のうちリラックスをつかさどる副交感神経が優位に働くきっかけにもなり、寝つきの改善にもつながるのです。
「文章が苦手で」という方の多くは、いきなり長い文章を書こうとしてしまいます。人に見せるための日記ではありませんから、まずは、その日あった出来事を書き留めるだけで構いません。それに、素っ気ない記録でも、あとから自分で見返せばいろいろなことが思い出されて、意外とおもしろいものです。
出来事といっても、出かけたり、来客があったりといったイベントだけでは、何も書くことがない日が出てきかねません。
むしろどんな小さなことであっても、その日に起こった「嫌なこと」、「よかったこと」の順に書くようにしましょう。この順で書くことによって、嫌なことのストレスを肩から下ろし、よかったことの幸せを反すうして、気持ちを前向きに持っていけるのです。
最後に「明日やりたいこと」を書いておくと、より前向きな気持ちにも慣れますし、翌朝のスタートもスムーズになるはずです。
書いていくうちに筆が乗って、出来事の感想や詳細などを書きたくなってくるかもしれません。執筆に夢中で就寝が遅くなるのは考えものですが、負担にならない範囲でいろいろ書いてみましょう。文字だけでなく絵を描いたりするのもいいですね。
記憶力を鍛えたいのであれば、その日のうちに日記を書くのではなく、翌日になってから前日の日記をつけるのもおすすめです。
最初は面倒だったり、書くのを忘れてしまったりしがちな日記ですが、たまった日記を読み返すと意外な発見があったりして、続けていくためのやる気につながります。高価なものでなくても、お気に入りのノートや筆記具を用意して、まずはぜひ挑戦してみてください。