2019年07月22日

健康習慣|虫刺されにご用心 かゆいだけでは済まないことも

暑くなってくると、蚊やダニなどの虫刺されに煩わされるという方も多いのではないでしょうか。ハチやムカデの毒性はよく知られていますが、実は、蚊やダニの虫刺されでも、かゆみだけではなく深刻な影響を引き起こすケースがあります。今回は、虫刺されの意外な影響や、予防策についてご紹介します。


 

暑くなってくると、蚊やダニなどの虫刺されに煩わされるという方も多いのではないでしょうか。ハチやムカデの毒性はよく知られていますが、実は、蚊やダニの虫刺されでも深刻な影響を引き起こすケースがあります。今回は、虫刺されの意外な影響や、予防策についてご紹介します。

かゆみだけではない蚊のアレルギー

蚊に刺された時のかゆみや腫れはアレルギー反応の一種

蚊に刺された時のかゆみは、蚊の唾液が皮膚に入ることで起こる……と聞いたことのある方も多いかもしれません。「異物が入ってかゆくなる」といえば花粉症ですが、実は蚊に刺された時のかゆみや腫れも、花粉症と同じアレルギー反応の一種なのです。

全身症状が現れる重症のアレルギーもまれに発生する

一般的な蚊による虫刺されは、刺された部分を中心としたごく小範囲にかゆみや腫れなどの反応が起きます。一方、ごくまれではありますが、「蚊刺(ぶんし)過敏症」(蚊アレルギー)といって、刺された部分がひどく腫れ上がる、熱が出る、リンパ節が腫れるなどの全身症状が出ることがあります。もし蚊による虫刺されが疑わしいと思った時は、皮膚科を受診しましょう。

農作業や草むしり、レジャーはダニ感染症に気を付けて

 

森林や草地には家の中とは違う種類のダニが

夏場は布団や畳など家の中にいるダニも気になるところですが、森林や草地にもやっかいなダニ、マダニがいます。家の中に多いヒョウヒダニと違って噛まれてもかゆみや痛みが起きず、そのまま食いつき続けるので気づかれにくいのです。また、一度噛まれると皮膚科などで切開しなければ取り除くことができません。

マダニはさまざまな感染症を引き起こす

マダニの中にはウイルスを持つものがいて、インフルエンザのような症状、神経症状や心疾患などを引き起こすこともあるライム病、頭痛や発熱を伴う日本紅斑熱、高熱や下痢などの胃腸に関する症状が起きる可能性があります。

虫刺されを防ぐ!すぐできる予防策4つ

マダニはもちろんですが、蚊やヒョウヒダニにしても、まずは「虫に刺されない・噛まれない」ことが重要です。最後に、すぐできる虫刺され予防策について見ていきましょう。

肌の露出をできるだけ避ける

森林や草地、蚊が多いと思われる場所に近づく際は、肌の露出を避けるようにしましょう。長そで長ズボンは基本ですが、帽子、サングラス、靴+靴下(サンダル履きを避ける)、首にタオルを巻くなどですき間を減らすと、より肌の露出を減らすことができます。ただし、気温の高い時は熱中症にも気を付けなければなりませんから、通気性の良い素材を選ぶなどして工夫しましょう。

虫よけ剤やハーブなどを上手に取り入れて

虫よけ成分「ディート」を含む虫よけ剤は、蚊やマダニを寄せ付けない効果があります。スプレーからシール、腕輪タイプのものまで、形状などもさまざまなものが出ていますから、自分に合った虫よけ剤を用意しておきましょう。薄手の服の場合は服の上から噛まれないよう、服にもスプレーするのがおすすめです。
ディートは毒性が高くはないものの、乳児には使用は避けた方が良いとされ、子どもの年齢に応じて使用量も制限されています。心配な場合は、ハッカ油やシトロネラ、レモングラス、ローズマリー、ラベンダー、ティートゥリーなど虫よけに用いられるハーブの香りなどを活用すると良いでしょう。虫よけ効果ではディートに一歩譲りますが、安心して使えます。

汗はこまめに拭き取るようにする

蚊は汗のにおいにつられて寄ってくるといわれます。汗をかいたらタオルなどでこまめに拭き、安全な場所では長そでの服を脱げるようにしたり、着替えを用意しておいたりすると良いでしょう。

庭のこまめな草刈りも虫よけに役立つ

虫は草むらなどに潜んでいるものですから、シーズン前からこまめに草刈りをして風通しを良くし、虫の居場所を減らしておくのも立派な予防策になります。

もし蚊に刺されてしまったら、氷で冷やすようにするとかゆみの悪化や腫れを防ぐことができます。また、森林や草地を出た後は、皮膚の柔らかい場所などにマダニが噛みついていないか確認、見つけた場合はすぐ皮膚科を受診しましょう。なにより、まずは面倒くさがらずに予防策をとることが肝心です。