蹴上(けあげ)インクラインは廃線跡を散策できる傾斜鉄道跡で、その昔、琵琶湖疏水(そすい:水路の一種)の船を運航するために建設され、当時は世界最長の傾斜鉄道でした。現在は四季折々の自然を楽しみながら、線路内をのんびり歩くことができます。今回は、多くの寺社など観光名所が豊富な京都で、穴場の散策スポットを紹介します。
2019年01月31日
蹴上(けあげ)インクラインは廃線跡を散策できる傾斜鉄道跡で、その昔、琵琶湖疏水(そすい:水路の一種)の船を運航するために建設され、当時は世界最長の傾斜鉄道でした。現在は四季折々の自然を楽しみながら、線路内をのんびり歩くことができます。今回は、多くの寺社など観光名所が豊富な京都で、穴場の散策スポットを紹介します。
蹴上(けあげ)インクラインは廃線跡を散策できる傾斜鉄道跡で、その昔、琵琶湖疏水(そすい:水路の一種)の船を運航するために建設され、当時は世界最長の傾斜鉄道でした。現在は四季折々の自然を楽しみながら、線路内をのんびり歩くことができます。今回は、多くの寺社など観光名所が豊富な京都で、穴場の散策スポットを紹介します。
蹴上インクラインへは、JR京都駅から地下鉄を乗り継いで約15分の京都市営地下鉄東西線蹴上駅で下車、そこから徒歩3分ほどで到着します。車の場合は名神高速京都東ICから約20分です。周囲1キロメートル以内に南禅寺や平安神宮、知恩院、京都市美術館、京都市動物園などの有名観光スポットも点在しているので、あわせて観光するのもおすすめです。
画像提供:京都市上下水道局
蹴上インクラインは、明治時代に琵琶湖の水を京都に送る琵琶湖疏水の1区間に設けられていた傾斜鉄道で、船の行き来ができない勾配にレールを引き、台車に載せて船を行き来させていました。傾斜の高低差は約36メートルもあり、全長約582メートルという当時では世界最長の傾斜鉄道だったのです。
需要減少により昭和23(1948)年に休止した後、産業遺産として昭和52(1977)年に復元しました。平成8年(1996)年には琵琶湖疏水関連施設12カ所が国の史跡に指定されました。
画像提供:京都市上下水道局
蹴上インクラインの魅力は歴史的価値だけでなく、周囲の美しい景観にもあります。桜、新緑、紅葉、雪景色と、どの季節もとても絵になる景観が迎えてくれます。
1番のおすすめは、線路沿いに約90本のソメイヨシノやヤマザクラが咲き誇る春です。線路を添うように覆う桜を、線路を歩いて見上げながら眺められるという、珍しい光景に出会えます。毎年4月初旬に見ごろを迎え、周辺の東山・岡崎地区と合わせて多くの観光客で賑わいを見せます。
画像提供:京都市上下水道局
蹴上インクラインから徒歩5分ほどの場所にある琵琶湖疏水記念館は、竣工100周年を記念して建てられた記念館で、館内には琵琶湖疏水の貴重な資料が展示されています。計画と建設の過程を示す資料、電気事業、運河事業、水力事業など、琵琶湖疏水が果たしたさまざまな役割などを知ることができ、インクラインのレールや模型なども展示されています。
画像提供:京都市上下水道局
蹴上インクラインを見学したら、お近くの観光スポットめぐりも楽しんで行きましょう。
今回は3つのスポットをご紹介します。
臨済宗南禅寺派の大本山で、紅葉の名称として知られています。御所の殿舎を移築した国宝の大方丈をはじめ、高さ22メートルの三門など多くの見どころが点在しています。
リニューアル後の完成図 画像提供:京都市美術館
昭和8年に設立され、建築当初の面影を残す中では日本最古の大規模公立美術館。2019年度中のリニューアルオープンに向け、現在、再整備中。リニューアル後は常設展が新設され、京都画壇を中心とするコレクションをいつでも楽しめます。現代美術展が開催できる新館も新設されます。レトロとモダンが融合した特徴的な建物にも注目です。
明治36年、日本で2番目の動物園として開園。「近くて楽しい動物園」をテーマに、ニシゴリラ、アジアゾウ、グレビーシマウマなど約120種の動物を見学ですることができます。
蹴上インクラインは、廃線を歩くという懐かしい気持ちとともに、桜に代表される四季を満喫することができます。
古都のイメージが強い京都ですが、定番スポット以外にも歴史と自然にふれられる場所があります。蹴上インクラインで季節感と郷愁を楽しんでみてください。
※掲載されている情報は2018年11月現在のものです。
画像提供:京都市上下水道局