2016年05月30日

散策|豆田町商店街(大分県) 城下町の風情を残した雅な商店街

古い町並みや土塀が残る日田市豆田町(ひたし まめだまち)は、国の重要伝統的建造物群保存地区。商店街には県内最古の商家や蔵屋敷が立ち並び、城下町の風情を今に残しています。町中で一斉におひなさまが飾られる「天領日田(てんりょうひた)おひなまつり」が有名で、九州のひなまつり発祥の地といわれています。


古い町並みや土塀が残る日田市豆田町(ひたし まめだまち)は、国の重要伝統的建造物群保存地区。商店街には県内最古の商家や蔵屋敷が立ち並び、城下町の風情を今に残しています。町中で一斉におひなさまが飾られる「天領日田(てんりょうひた)おひなまつり」が有名で、九州のひなまつり発祥の地といわれています。

画像提供:日田市観光課

 

古い町並みを活かした町づくり

豆田町商店街を中心とした豆田地区は、かつては全国から商人や大名が集まった城下町。九州北部の中央部に位置する交通の要所であり、徳川幕府の天領地となりました。天領地とは、重要とみなされて幕府の直接支配、大名を置かずに代官を置いた土地のことをいいます。

明治時代以降は幕府がなくなったことで少しずつ静かな町になりましたが、昭和50年ごろから古い町並みを活かした町づくりが進められ、今では城下町の風情が残る商店街として活気を取り戻しています。豆田町商店街の規模は約0.1平方キロメートルの小さなエリアですが、ついつい足をとめてしまう魅力的なお店が多く、何度訪れても楽しい! とファンを増やしています。

お祭りで四季を感じる

日田市では、年間を通してさまざまな催しが行われています。その中でも特におすすめしたいお祭りをご紹介していきます。

町中がひなまつり! 天領日田おひなまつり

画像提供:日田市観光課

 

町人文化華やかなりしころの雅を今に伝える「天領日田おひなまつり」。期間中はかつて豪商や町人が京都や大阪で買い求めた豪華絢爛なひな人形・ひな道具が、一斉に展示されます。豆田地区だけではなく、温泉街の隈(くま)地区やその周辺の広いエリアで開催され、昔ながらの町並みを散策しながら、雅なひな人形も堪能できるとあって多くの観光客が訪れます。毎年2月15日から3月31日まで行われる人気行事です。

町中を練り歩く山鉾(やまぼこ)が圧巻 日田祇園祭

画像提供:画像提供:日田市観光課

 

日田祇園祭は300年の歴史をもつ、日田の代表的なお祭り。毎年7月20日過ぎの土日に行われます。豆田地区では4基、日田全体では9基もの山鉾(装飾した山車<だし>)があり、城下町を練り歩く様子は圧巻!天領地だった時代を彷彿とさせる夏の風物詩です。

豆田を楽しみつくす「町歩きツアー」

小さいながらもひとつひとつの建物に深い歴史がある豆田町では、もっと詳しく町を知ってもらえるようにガイド付きの町歩きツアー(60分・90分・120分、有料)が用意されています。年末年始を除き、通年で受付しているので、事前に空きがあるか確認してみましょう。(90分と120分は月曜日を除く、祝日の場合は翌日を除く)
ガイド付き町歩きツアー問い合わせ:0973-22-2036(日田市観光協会)

ここで紹介したお祭りのほか、春の「梅まつり」冬の「天領まつり」と「千年あかり」など、にぎやかな町人文化と雅を感じるお祭りが開催されています。時期に合わせて訪ねるのも楽しく、オフの静かな時期をねらってガイドツアーや人力車で商店街をくまなく散策するのも捨てがたい、魅力あるエリアです。

※掲載されている情報は平成28年4月現在のものです。