2016年01月15日

散策|「五稜郭公園(国指定特別史跡 五稜郭跡)」(北海道・函館) 城塞跡地に広がる、地元で愛される観光地

北海道函館市のほぼ中央に位置する、星の形をした堀に囲まれた珍しい形の五稜郭公園(国指定特別史跡 五稜郭跡)は、地元の方の憩いの場として愛され続けています。路面電車に園内散策、ボートに五稜郭タワーと、天気のよい穏やかな日にゆったりめぐりたい散策スポットです。


星の形をした堀に囲まれた珍しい形の五稜郭公園は、地元の方の憩いの場として愛され続けています。路面電車に園内散策、ボートに五稜郭タワーと、天気のよい穏やかな日にゆったりめぐりたい散策スポットです。

画像提供:はこだてフィルムコミッション

 

五稜郭公園 散策所要時間

・五稜郭タワー
およそ30~40分

・堀の外周(約1.8km)
およそ30分

・堀の内側
およそ1時間

五稜郭の歴史

五稜郭は、7年の歳月をかけて元治元年(1864年)に竣工した、日本初の西洋式城塞です。稜堡(りょうほう)と呼ばれる5つの突角が配置され、五角形をつくっています。

慶応3年(1867年)の大政奉還後は、明治政府の役所として使用されていました。その後、明治元年(1868年)には旧幕府脱走軍に占拠されたことにより、役所としての機能を失います。同4年、五稜郭は関係施設も含めた大半が解体されて、現在は堀だけが残っています。

地元に愛される公園として

画像提供:はこだてフィルムコミッション

 

五稜郭公園は約25万平方メートルと広い敷地を有しており、ジョギングや散策、休憩など、地元の方が思い思いの時間を過ごしています。 堀に沿って散策すると、橋のそばに貸しボートが。ボートに乗って、水の上から堀をゆったりめぐるのも素敵ですね。

五稜郭公園は函館公園とならび、函館の桜の名所としても有名です。お花見シーズンになると、約1,600本の桜の下では、大勢の花見客がバーベキューを楽しみます。北海道ではバーべキューといえばジンギスカンが主流です。お花見にジンギスカンとは、北海道ならではの楽しみ方ですね。

2代目 五稜郭タワー

画像提供:はこだてフィルムコミッション

 

五稜郭タワーは高さ98m、避雷針を含めると107mもあり、市街地のほぼ全域から見ることができます。展望台、また塔全体も五稜郭公園にちなんで五角形になっています。

展望台からは五稜郭の星の形が一望できます。春には桜のピンク、夏は新緑に縁取られた五稜郭はとても美しく、一見の価値ありです。展望台には足元がガラスになっていて、真下をのぞける場所があるので、ぜひチャレンジしてみてください! タワー内のレストランで休憩したり、売店でお土産を探したりするのも楽しいですよ。

実は今の五稜郭タワーは2代目で、1代目は五稜郭築城100年を記念して昭和39年に完成しました。平成18年の2代目完成により、41年間愛された旧タワーはその役目を終えました。

路面電車で行こう

画像提供:はこだてフィルムコミッション

 

(画像は函館ハイカラ号)
観光をするなら、5~6分間隔で運行している路面電車が便利です。「五稜郭公園前」で下車、そこから徒歩約15分で公園入り口に到着します。4月中旬から10月末までは、外観を当時の姿に復元したレトロ電車「函館ハイカラ号(正式名称の「号」は旧字体)」が登場するので、電車好きの方は利用してみてはいかがでしょうか。

路面電車は主要な観光スポット付近をまわっており、観光の足としてぜひ使いたい便利な交通機関です。一日かけてあちこちまわりたい方には、600円(大人料金)で1日乗り放題の乗車券をおすすめします。

地元の方に加え、観光客も多く訪れる五稜郭公園。季節のうつろいを感じながら散策するのにぴったりです。訪れる際は、ぜひ展望台から星形の堀と市街地のパノラマ、路面電車を体験してみてはいかがでしょうか。

※掲載されている情報は平成28年1月現在のものです。