2016年01月14日

野菜の豆知識|薬用にも使われていた高原野菜 「アスパラガス」

さわやかな味と食感の「アスパラガス」。塩焼きしただけやさっと塩ゆでするだけの、シンプルな調理方法でも美味しく食べられる食材です。 色鮮やかな色合いで食卓を彩ってくれ、美肌や疲労回復にも効果が期待できます。また紀元前のアスパラガスは、その多様な効能からもともとは薬用として使用されていたようです。


 

(画像はベーコン巻)
さわやかな味と食感の「アスパラガス」。塩焼きしただけやさっと塩ゆでするだけの、シンプルな調理方法でも美味しく食べられる食材です。

色鮮やかな色合いから、ベーコン巻や炒め物にしても、食卓を彩ってくれます。さらに美肌や疲労回復にも効果が期待できるといわれています。今回は皆様の食卓で活躍するアスパラガスに関する豆知識を紹介していきます。

歴史の深いアスパラガス

まずはアスパラガスの歴史について。アスパラガスはユリ科に分類される野菜です。見た目は全く違いますが、同じユリ科のたまねぎ、ねぎ、にんにく、にらの仲間です。
原産地は、南ヨーロッパからロシア南部にかけての半砂漠的草原地帯。ヨーロッパでは古くから栽培され、特にギリシャやローマを中心として栽培されていたそうです。 日本へは観賞用として江戸時代に輸入されました。アスパラガスが観賞用だったなんて、今では信じられないですね。

え?アスパラガスは薬用だったの?

 

食用アスパラガスの学名は「Asparagus officinalis(アスパラガス オフィシナリス)」。収穫しても次々と新芽を出す様子から、ギリシャ語の「新芽」や「たくさん分かれる」などの意味から名づけられたそうです。

また「officinalis」は、ラテン語の「薬用になる」に由来しています。紀元前のアスパラガスは、その多様な効能からもともとは薬用として使用されていたようです。

そのまま医薬品として使用されていたら、薬局でアスパラガスを購入する…なんてことになっていたかもしれませんね。

健康な毎日に欠かせないアスパラガス

 

私たちが普段食べているグリーンアスパラガス、実はとっても栄養満点なんです。 ビタミン類、不足すると貧血を起こすといわれる葉酸を多く含んでいます。

更に、穂先の部分には、ルチン、グルタチオンやアスパラギン酸といったアミノ酸の一種を含んでいます。アスパラギン酸はイライラや不眠症に良いとされ、主に疲労回復を早める効果が期待できるそうです。 私たちもあのアスパラガスを美味しくいただいて、野菜不足になりがちな日々の健康を保っていきたいですね。

スーパーでアスパラガスを選ぶとき、たくさん陳列されていてどれを選んでいいか迷いますよね。じつは、美味しいアスパラガスを簡単に見分けることのできるポイントがあるんです。代表的なポイントをご紹介します。

(1)緑色が鮮やかで、穂先がしまっているもの
(2)茎がまっすぐに伸び、全体に張りがあるもの

この代表的なポイントを参考にすると簡単に、美味しいアスパラガス選びが実践できますね。

また、保存するときは、冷蔵庫の野菜室にいれれば1~2日保存が可能です。横向きにおくと、穂先が上向きに起きようとするエネルギーで栄養素が失われて鮮度が早く落ちてしまいます。なるべく穂先を上に立てて保存しましょう。

アスパラガスのシーズンは「初夏~夏」。ぜひ、本日の食卓にアスパラガスを並べてみてはいかがでしょうか。