2016年01月14日
哲学の道は疎水(そすい)の流れに沿った約1.7kmの小径。哲学者の西田幾多郎が散策しながら思索にふけったといわれる哲学の道です。季節の花が咲き、お土産屋さんや趣のある休憩所が軒を連ねます。「日本の道100選」に選ばれた、京都でも有数の散歩スポットをご紹介します。
哲学の道は疎水(そすい)の流れに沿った約1.7kmの小径。季節の花が咲き、お土産屋さんや趣のある休憩所が軒を連ねます。「日本の道100選」に選ばれた、京都でも有数の散歩スポットをご紹介します。
哲学の道は、南禅寺水路閣から流れる疎水(そすい)に沿って続く約1.7kmの散策道。若王子神社から銀閣寺までを結んでいます。
桜の名所として知られていますが、夏はホタル、秋は紅葉、冬は雪景色と、実は四季を通じてオススメできる散歩道です。
哲学者の西田幾多郎が散策しながら思索にふけったといわれる哲学の道。元は思索の小径と呼ばれていましたが、西田氏の弟子たちも好んで散策していたこともあり、1972年に哲学の道と命名されました。
ドイツにはゲーテやニーチェが愛した元祖「哲学の道」があり、ドイツ哲学に憧れた京大生たちが名付けたという説があります。
南禅寺をスタートとして、哲学の道を散策して銀閣寺に至る約3.3kmのコースです。
スタート地点の南禅寺には京都市内を一望する京都三大門の一つ、三門(重要文化財)があり、歌舞伎「楼門五三桐」での石川五右衛門の有名なセリフ「絶景かな、絶景かな」は、ここからの眺望を指しています。また、境内の赤レンガの水道橋(水路閣)からは哲学の道に流れる疎水を送っています。
所要時間は約45分ですが、哲学の道にはお土産屋さんや出店、甘味処がたくさんあります。ついつい寄ってしまうことを前提に、多めに時間をみておきましょう。
哲学の道の道中にある、地元の方に愛される「プチ」見どころをご紹介。見落としがちなポイントなので、探しながら散策を楽しんでくださいね。
哲学の道の銀閣寺近くに、赤い旗が目印の弥勒院があります。こちらには、子どもを抱いた木造のお地蔵さん「幸せ地蔵尊」が鎮座しています。もとは本堂に安置されていましたが、台風で壊れた土塀を修理する際に道沿いにお堂を建てたのだとか。病気の赤ちゃんの回復を祈願したり、孫の誕生を願うご夫婦が訪れる場所となっています。
哲学の道の中央あたりにある桜橋のたもとに、あぶらとり紙で有名な「よーじや」のカフェがあります。カフェの玄関先の渋い木造の電話ボックス、ここで電話をすると恋が叶うといわれているのです。
屋根に翁(おきな)と媼(おうな)の像が乗っていて、「桜橋で出会った2人が幸せになれるように」との願いがこめられているのだそう。バンカラな京大生たちも、意中の人にこっそり電話をかけていたのかもしれませんね。
哲学の道の最南端にある若王子神社、こちらには知る人ぞ知るユニークな「おみくじ燐寸(マッチ)」があります。おみくじのようにマッチ箱を振ると中からカラフルなマッチが出てきて、その色で吉凶を占うというもの。火薬の部分には、御神木である梛の葉を粉末状にしたものが含まれています。
アインシュタインは研究所の敷地を歩きまわったといわれていますし、哲学者で有名なルソー、カントも散歩しながら思考をまとめていました。四季折々に美しい哲学の道を歩きながら、思索の旅に出かけてみましょう。
※掲載されている情報は平成28年1月現在のものです。