2016年01月14日

散策|「戦場ヶ原」(栃木県日光市)足まかせ散歩道 清々しさ満点のハイキングコース

神社仏閣が多く、いつも観光客で賑わう日光ですが、自然にふれあうなら奥日光がおすすめ。戦場ヶ原のエリアは季節ごとに姿を変える風景が魅力で、初級~上級まで、清々しさ満点の、さまざまなハイキングコースがあります。


 

神社仏閣が多く、いつも観光客で賑わう日光ですが、自然にふれあうなら奥日光がおすすめ。戦場ヶ原のエリアは季節ごとに姿を変える風景が魅力で、初級~上級までさまざまなハイキングコースがあります。

高山植物と野鳥の宝庫「戦場ヶ原」

戦場ヶ原は、日光国立公園内にある400haの広大な湿原です。今から約1万4千年前、男体山が噴火してせき止められた湯川の上に、土砂や火山の噴出物が堆積したのがこの湿原の成り立ちです。

 

(画像はワタスゲ)
戦場ヶ原はカラマツやミズナラ、シラカバの木々や高山植物、鹿や野鳥といった野生生物の宝庫。6月中旬~8月上旬はワタスゲやホザキシモツケが見ごろを迎え、9月下旬~10月上旬は草紅葉が美しいので、この期間が特におすすめです。戦場ヶ原を南北に貫くように木道が続き、ところどころ展望所とベンチが設けられています。

湯元温泉

湯滝

泉門池

青木橋

竜頭ノ滝 全長 6.3km
※所要時間2時間35分(目安)

たくさんある散策ルートのうち、もっとも代表的で見どころの多いハイキングコース。ほとんどが平坦な道なので、初心者の方もチャレンジできます。

湯滝のあたりが戦場ヶ原の入り口、戦場ヶ原から少し西側には「小田代ヶ原の貴婦人(後述)」のある小田代ヶ原があります。

湯滝~泉門池

 

湯ノ湖を半周ほどすると、末広がりに落下する湯滝の音が聞こえてきます。飛沫をあげてごうごうと落ちる高さ75m、幅25mの湯滝は圧巻!ゆるやかに流れる湯川に沿って進み、小田代橋を渡って泉門池に向かいます。

泉門池は湧水による池で、枯れ木や倒木が澄み切った水に映り込む姿はとても神秘的。広めのスペースに椅子やテーブルが設置されている人気のスポットです。 この先からいよいよ湿地帯に入ります。

写真家を魅了する「小田代ヶ原の貴婦人」

 

戦場ヶ原の西側に、凛としてたたずむ樹齢70年の一本のシラカバ。朝もやの中にたたずむシラカバが、朝日を受けて輝き出す美しさから「小田代ヶ原の貴婦人」と呼ばれ、多くの写真家が被写体にしてきました。その輝きをカメラにおさめようと、プロ・アマ問わず早朝から集まる人が絶えません。

青木橋〜赤沼分岐(赤沼茶屋)

木道にそって青木橋に向かいます。橋の付近には椅子やテーブルが設置されており、休憩所として多くの方が利用しています。 さらに進むと戦場ヶ原の終点、赤沼分岐に到着。ここには食事とおみやげ物のお店「赤沼茶屋」があります。
ゆばそばや味噌おでんも人気ですが、夏の日差しの中を歩いたなら、冷たくて甘い生乳ソフトクリームで疲れを癒やすのもおすすめです。

210mを流れ落ちる圧巻の「竜頭ノ滝」

 

いよいよ散策の最後であり、ハイライトの竜頭ノ滝へ向かいましょう。赤沼分岐点を過ぎ、国道120号を渡ると竜頭ノ滝遊歩道が続いています。

湯ノ湖の湯滝、中禅寺湖の華厳ノ滝とならんで奥日光三大名瀑である竜頭ノ滝。険しい岩肌を全長210mにわたり流れ落ちる様子は壮観です。滝のそばにある休憩処「龍頭之茶屋」には観瀑台があり、滝を正面から楽しめます。

竜頭ノ滝入り口の奥まったあたりに、日帰り入浴が可能な「龍頭温泉館 憩いの湯」があります。ハイキングで疲れた体をゆっくりほぐして帰るのもいいですね。
今回ご紹介した戦場ヶ原の散策ルートは、平坦な道が多く、ベンチや休憩所も数カ所ある初心者向けのコースながら、見どころもたっぷり。じっくりカメラで撮影してまわりたい方にもおすすめです。

※掲載されている情報は平成28年1月現在のものです。